写真●desknet'sバックアップサービスのGUI設定画面(Windows版)
写真●desknet'sバックアップサービスのGUI設定画面(Windows版)
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 ネオジャパンは2012年6月14日、Web型グループウエア「desknet's」のオプションとして、データバックアップ用途のオンラインストレージサービス「desknet'sバックアップサービス」(写真)を提供開始した。専用ツールを介して、desknet'sなどのデータを、オンラインストレージにバックアップする。5~700人の中小企業を対象とする。価格(税別)は、バックアップ対象データ10Gバイト当たり年額1万円。

 desknet'sバックアップサービスでは、専用のツール(Windows版はGUI画面、Linux版はコマンド)を介して、あらかじめ指定したフォルダ(ディレクトリ)を、スケジュール(曜日と開始時刻を設定)に合わせて自動的にバックアップする。ファイルのバックアップ先となるストレージを、ネオジャパンがオンラインストレージとして用意する。

 今回のサービスは、ファイルを遠隔地にコピーする仕組み。具体的には、ユーザーがあらかじめ指定したフォルダごとに、ZIPファイル(データ圧縮/アーカイブ)を生成する。このファイルを、オンラインストレージに対して、Web APIを使ってHTTPSで転送する。バックアップファイルの世代管理はせず、常に最新のバックアップファイルを上書き保存する。

パブリッククラウドのAPIを使う、汎用のバックアップツール

 desknet'sバックアップサービスは、desknet'sのオプションとして提供する。対象となるdesknet'sのエディションは、「Standard Edition」(対象人数は5~300人)と「Middle Edition」(対象人数は100~700人)。いずれも、データをファイル形式で管理する。一方、大企業向けの「Enterprise Edition」はDBMS(データベース管理システム)でデータを管理しているので、今回のバックアップサービスの対象外となる。

 バックアップ先のオンラインストレージとしては、ニフティが提供するオンラインストレージサービス「ニフティクラウドストレージ」を利用している。ただし、ニフティクラウドストレージに接続するためのユーザー認証情報をユーザーに公表していないため、ネオジャパンが用意する専用のツールを介さない限り、ニフティクラウドストレージにアクセスすることはできない。

 一方、オプションの専用ツールは、desknet'sとはプログラムとしては独立しており、ファイルベースの汎用のデータバックアップツールとして利用できる。フォルダとしてアクセスできさえすれば、ZIPアーカイブして転送できる。ただし、ネオジャパンが動作を保証する使い方は、desknet'sのサーバーにインストールし、ローカルディスク上のデータを扱うケースに限られる。

 各社のパブリッククラウドや汎用のファイルバックアップツールを組み合わせれば、今回のサービスと同じことはできる。だが、desknet'sのオプションとしてネオジャパンが提供することで、バックアップツールやストレージに関するサポートや料金の支払いなどを、ネオジャパン1社にまとめることができる。