安倍政権考

共産党に自衛隊内部資料を漏らしたのは誰だ? 事前準備を批判し、「リスク」を強調する野党の矛盾も

【安倍政権考】共産党に自衛隊内部資料を漏らしたのは誰だ? 事前準備を批判し、「リスク」を強調する野党の矛盾も
【安倍政権考】共産党に自衛隊内部資料を漏らしたのは誰だ? 事前準備を批判し、「リスク」を強調する野党の矛盾も
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 参院平和安全法制特別委員会で、安全保障関連法案の成立を見越し、防衛省統合幕僚監部が5月下旬に内部資料を作成したことに、野党が反発を強めている。法施行後、新たな任務を要請される防衛省・自衛隊が事前の検討を行うのは当然であり、野党の追及は法案つぶしの一作戦と考えるのが妥当だ。深刻なのは、こうした内部資料が共産党に漏洩したことだ。

 「資料には秘密に該当するものは含まれていないが、公表を前提に作成されたものでなく、外部流出したことは極めて遺憾だ」

 中谷元防衛相が19日の特別委でこう説明したように内部資料は「特定秘密」に該当する資料ではない。しかし、機密性の高い情報に接し、徹底した情報管理が求められる防衛省・自衛隊から内部資料が簡単に流出するのは許されないはずだ。

 しかも、党綱領で「国民の合意での憲法第9条の完全実施(自衛隊の解消)に向かっての前進をはかる」としている共産党に流れたことは衝撃的な事態だ。真相解明は欠かせない。

 過去にも防衛省の資料が共産党に漏れたことがある。民主党政権時代だった平成24年1月の衆院予算委員会で、共産党議員が沖縄防衛局が米軍普天間飛行場がある沖縄県宜野湾市の市長選に向け、同局職員に有権者の親族がいるかどうかを調べてリストを作成するようメールで指示していたことを暴露した。局内の連絡メールが証拠だった。これも職員から何らかの経緯をたどって外部に流出したのは間違いない。

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