グーグルCEOに創業者ペイジ氏 シュミット氏は会長専念
【シリコンバレー=奥平和行】インターネット検索最大手の米グーグルは20日、共同創業者で製品部門担当社長を務めるラリー・ペイジ氏(37)が4月4日付で最高経営責任者(CEO)に昇格すると発表した。エリック・シュミット会長兼CEO(55)は会長に専念する。もうひとりの共同者であるセルゲイ・ブリン技術部門担当社長(37)は現職にとどまる。
シュミットCEOは同日の声明で「我々は長い間、経営層の構造を簡素にし意思決定を迅速化するためにはどうするのが最善か考えてきた。一人ひとりの役割を明確にすることにより、責任をはっきりとさせて説明責任を果たすことができる」と述べた。
新体制ではペイジ氏がCEOとして日々の事業運営を担当する一方、ブリン氏は新製品など「戦略的事業」に注力する。シュミット氏は外部企業との提携や渉外などを担当し、引き続き2人の共同創業者の助言役を務める。
シュミット氏は米サン・マイクロシステムズなどを経て2001年に米グーグルに入り、会長兼CEOとして若い2人の創業者を支え、グーグルを米マイクロソフトや米アップルなどと並ぶ世界的なIT企業に育てた。ペイジ氏はシュミット氏がCEOに就任する前にCEOを務めており、約10年ぶりに経営トップに返り咲く形になる。