私達は、普段、食事のときに消化にかかる時間なんて考えたこともなく、
何でもかんでも、口に運んでいます。
それに、美味しいと感じる(勘違いしてる?)物の中には、
牛丼だったり、唐揚げ定食だったり、ハンバーグセットだったりと、
炭水化物とタンパク質がどーーーん!とのっかっているものも多いですね。

ま、でもたしかに、お肉とご飯を一緒に口に頬張ったときの美味しさはたまりませんがラブラブ!

人間の体は、消化活動に70%ものエネルギーを費やしています。
それは、フルマラソンで消費するエネルギー量と同じくらい(1600キロカロリー)に匹敵するとも言われています。

食後に眠くなるのは「消化のためにエネルギーを使うので、他の活動は休んでね」という体からのサインです。消化に負担のかかる食事をしていると排泄や、新陳代謝に使えるエネルギー量が少なくなってしまいます。

食べた物は、通常3時間ほど胃で消化され、小腸に運ばれ、8時間から12時間で排泄されていきます。炭水化物とタンパク質を一緒にとると、胃の中に8時間~72時間もとどまってしまうことがあるようです。

それと、果物を、食後に食べるのは避けましょう。
先に、何かを食べた後に果物を食べると果糖が分解されず腐敗してしまい、お腹をこわしたりする原因になります。また、分解、利用されなかった糖分が肥満の原因になります。ただし、レタス類などの緑葉野菜、キュウリ、セロリ、白菜はOKです。

☆食べ物の消化にかかる時間☆

20分~30分・・・・・果物
果物は、消化にほとんど時間がかからず、果物自体に食物酵素が豊富に含まれているので、
人間のもつ体内酵素も無駄使いしない食べ物。

1時間~2時間・・・・・・野菜
野菜も、消化にあまり時間がかからず、食物酵素を豊富に含んでいます。

8時間~12時間・・・・・炭水化物
炭水化物(米、パン、パスタ、麺類、調理済みのイモ類)の消化には、時間がかかります。
でんぷん質を分解するための酵素が必要になります。

10時間~24時間・・・・タンパク質
タンパク質(肉、魚、卵、乳製品、木の実、種子類)の消化には、最も時間を要します。
タンパク質を分解するための酵素が必要です。

人間は、ホモ・サピエンスという種類の動物でチンパンジーなどと消化器の構造はほとんど変わらないそうです。チンパンジーは果食動物で一日の食事の50%は果物です。普通、動物たちは1回の食事で1~2種類の食べ物を食べますが、食物連鎖の一番上に位置する人間は、かなりの雑食をしているようです。

明日から、消化にかかる時間を考えながら、食事をしてみましょう。
やり方は、簡単です。
消化時間の早いものから、口に入れる。それだけです。

果物→野菜→炭水化物→たんぱく質

昔から、ダイエットにいいとされてきた順番ですが、酵素栄養学的にみてもいいみたいですね。
ただし、水分ははじめにとらないようにして下さい。胃液が薄まり、消化を鈍らせます。
慣れないうちは、とにかく野菜物から手をつけて、あとは好きなように。
または、サイドメニューとしてサラダを頼み、サラダを先に食べてからほかのメニューを食べましょう。