アイマスガールズ達*1が背負うもの

 先の5周年ライブで、浅倉杏美さんが雪歩役を引き継ぐことになったのは既報の通りですが、浅倉さんは、おそらく今までのアイマスガールズ達の中で一番大きなものを背負っての出発となるのでしょう。新キャラとしてではなく荻原雪歩役を引き継いでの仲間入り。雪歩ファンそしてゆりしーファンの5年分の想いを背負っての最初の一歩。
 幕張のホールに詰め掛けた観客の「ええーっ!!」という悲鳴の後に、ステージ上に姿を現すのはどれだけ勇気が要ることだったのでしょうか。これから雪歩としてセリフをしゃべる度、歌を披露する度、かつての雪歩の記憶と比較される日々が当分の間は続くのだと思います。
 彼女の背負うものを肩代わりすることは我々にはできませんが、せめて、一人のアイマスファンとしてこの一歩一歩を精一杯応援してあげたいと思います。


 今回の浅倉さんのケースは特別だとは思うのですが、思えば、他のガールズ達もそれぞれが色々なものを背負ってここまで来ていることが思い返されます。(以下は私の主観バリバリなので、ご本人達の認識とは違うかもしれませんが)


 ミンゴスこと今井麻美さん。ゲーム中の如月千早は孤高の歌姫。そのキャラクター設定からCDやステージでの歌唱力へのプレッシャーは凄まじいものがあったはずです。毎回のライブでは『蒼い鳥』という難しいバラードを「特別枠」のソロとして任され続けてきました。その度に極度の緊張をしていたということを本人も語っています。それを跳ね除け、毎回毎回、難易度の高い曲を歌いこなし、パフォーマンスを見せ付けてきました。


 えりりんこと中村繪里子さん。アイマスが「(仮称)アイドルゲーム」だった頃から、ずっとアイマスの顔としての立場で、イベントにラジオにライブにと立ち続けてきました。歌の技術に秀でているわけではないえりりんですが、ステージ上の彼女は、いつも観客を引き込むパフォーマンスを色々と見せてくれるエンターテイナーです。そんなえりりんが先日のライブで「私の人生にアイマスがあってよかったです!」と言ったときには、私も目頭が熱くなりました。


 アッキーこと長谷川明子さん。今でこそすっかり中村さんと並んでアイマスの顔ですが、Xbox360版で、初の「新入り」としてのデビューは相当なプレッシャーがあったと思います。初お披露目の頃は見ている方がハラハラするような頼りなさでしたが、今では堂々とライブのMCもこなせるように。アイマスSPでの961移籍も衝撃的でしたが、新キャラとしての特別なポジションだからこそ出来る「仕掛けるために動く」ポジションをこなしてきたように思います。


 仁後真耶子さん。『cafe du coton』などのラジオを聴いたり、ブログを見れば分かるとおり、普段はとてもまったりおっとりとした人であることが分かりますが、アイマスでは高槻やよい役としていつも快活な元気っ子のポジションを任され演じてきました。先日のライブでも、トップバッターとして全力で会場のテンションをMAXまで持っていく役割を見事果たしていましたね。


 ぬーぬーこと沼倉愛美さん、そして、はらみーこと原由実さん。アイマスSPからの新規参入で新キャラとしての期待が掛けられる中、既にこれだけの規模となったアイマス界の中で、先輩達に追い付き、並ぶことを期待されていたと思います。最初の内は、新入りとして遠慮がちだったように見えた二人も、もうすっかりガールズの輪に馴染んでいるように見えます。悪い先輩達から色々と無茶振りされるのも健気にこなしています(笑) 新しく加わった浅倉さんを今度は先輩として迎え入れてあげて欲しいと思います。


 くぎゅこと釘宮理恵さん。アイマスの外での人気っぷりは皆さんもご存知の通り。そのスケジュールの多忙さからか、なかなかアイマスのイベントにも都合がつかず、今回のライブが実に2年ぶり。もしかすると、他のガールズ達と距離を感じる立ち位置だったのかもしれません。
 アイマスの舞台が久しぶりだったからでしょうか。それとも他の作品ではあまりライブで歌わない彼女だからでしょうか。2日目の『my song』の後に感極まってしまった姿を見たとき、そしてそれに駆け寄るガールズ達の姿を見たときには、やっぱりアイマスガールズとしての仲間なんだと本当に胸が熱くなりました。


 あさぽんこと下田麻美さん。アイマスのオーディションを受けたときはまだ高校生で、鳥取から夜行バスでレッスンに通っていたという努力家。独特の「こぶち」が亜美真美のパーソナリティであり魅力でもあるが故に、声を作りながらの歌の収録、そしてライブでのパフォーマンスは大変なのではないかと思います。亜美真美同様に最年少として可愛がられてきたあさぽんも、もう立派に先輩の仲間入りに思えます。


 若林直美さん。自身のアイマスへの思い入れ、そしてライブでの衣装や振り付けの再現度からいつしか「神」と呼ばれるようになった若林さんですが、それゆえ、ライブを重ねるごとにどんどんと期待が積み重ねられていっていたと思います。それでも毎回の完成度と、観客を盛り上げる煽りで充実のライブを魅せ続けてくれています。


 平田宏美さん。独特のハスキーボイスから、キャラクターとしてはカッコよさを求められるある意味で独特なポジション。全員収録の曲が多い中で、声域の苦労は多かったのではないかと思います。若林さんと平田さんは、アイマスで活動を始めてからご結婚もされ、そのときには引退という選択肢もあったのではないかと思いますが、それでも今こうして舞台に立ち続けていてくれるのが嬉しいです。


 じゅり吉こと滝田樹里さん。事務員の音無小鳥役という他のアイドル達とは違うポジションで、あくまでサブキャラという役割。それが、最初はライブの司会を務めるくらいだったのが、いつしかCDでのボーカル曲にライブでのパフォーマンスと他のガールズ達と変わらない扱いに。持ち曲は少ないものの名曲に恵まれていて、本人もキャラクターも本当に愛されていると感じます。是非2ではプロデュースできることを期待しています。


 たかはし智秋さん。本人のビジュアル性はガールズ達の中でも跳び抜けたものがあり、多方面に活動を広めていることから色々な先入観を受けることが多い人だと思いますが、コメントの端々からは声優活動に対する凄く真摯な姿勢が感じ取れます。高い演技力、歌唱力で今井さんと並んでライブのパフォーマンスでは常に高いものを求められますが、『隣に…』のソロなど、毎回圧巻の歌声を届けてくれます。きっとその裏での努力は凄いものがあると思います。


 そして、長谷優里奈さん。自分の目指す方向性との乖離、そして萩原雪歩役のバトンタッチまでの経緯にどれくらいの苦悩があったかは私には分かりません。でも、きっと大きな決断だったのだろうとは思います。役はバトンタッチしてしまっても、坂上Pが言うようにアイマスの仲間だと思っていますし、石原Dが言うようにアイマス以外の場でもこれからも応援したいと思います。願わくば、選んだ先のその道で長谷さんが輝いていて欲しいと思います。




 …あれ、なんだか途中から半分思い出語りみたいになってしまいましたがw


 アイマスにある程度深くハマった人達の間では良く言われることですが、アイマスはゲームの中でアイドルをプロデュースするゲームであると同時に、ファン達の声を巻き込んでアイドル像が成長していったり、また、声優さん達自身がアイマスやそれ以外のお仕事を通じて成長していく過程を見守ったりする、リアルプロデュースゲームという側面を持っています。


 このように声優さんとキャラクターとが表裏一体となって成長をしていく姿を楽しむようになりだすと、CDやライブなどの活動からも感じ取ることが多くなって、もっともっとアイマスが楽しくなるんじゃないかなと思います。


#後に引けなくなることもあるので、万人にはオススメしませんけどね(笑)