三遊亭円歌さんが死去 落語協会最高顧問
古典から新作まで幅広い演目で人気を博した落語協会最高顧問の三遊亭円歌(さんゆうてい・えんか、本名=中沢円法=なかざわ・えんぽう)さんが23日、東京都内の病院で死去した。85歳だった。警視庁によると、同日午前11時ごろに、都内の自宅で意識不明となり、病院に搬送された。
東京都墨田区出身。旧国鉄の駅員から1945年に二代目三遊亭円歌さんに入門。58年、戦後入門組として初めて真打ちに昇進し、初代林家三平さんらと「爆笑落語」の時代を築いた。カール・ブッセの詩の一節「山のあなたの空遠く」を生徒が「山のあな、あな」と繰り返す「授業中」は自身もきつ音だったことを逆手に取った新作。「西行」「品川心中」など古典にも取り組んだ。96年には落語協会会長に就任。後進の指導にも力を注いだ。