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『日本をギリシャ化する方法①』 三橋貴明 AJER2012.5.22(1) 】
『日本をギリシャ化する方法②』 三橋貴明 AJER2012.5.22(2) 】

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 三橋経済塾第二期がはじまります。今回は、後援会員限定ではありません。一般の方でも入塾頂けます。

 本格的な告知は来週月曜日からになりますが、取り急ぎプレオープンのサイトをご紹介申し上げます。

 https://m-keizaijuku.com/

 現在は、上念司先生との対談のコンテンツが公開になっています。これが大変面白い(と言いますか、笑える)ので、ぜひ、お聞き頂ければと存じます。


 三橋は現在、ミャンマー出張中につき、本日もご投稿がメインです。

 本エントリーは5月23日時点でアップ処理をしているわけですが、ミャンマーでインターネットがつながるかどうか(一応、ホテルにWiFiはあるそうですが)は「賭け」なのです。インフラストラクチャーの重要性が、改めてわかります。

 また、ミャンマー政府はE-Mailに規制をかけているため、インターネットに接続できたとしても、メールはWebメールでやらなければなりません。

 ミャンマーは今後、経済成長に必要なインフラ整備をしていくことになるのでしょうが、この辺はそれこそかつては日本企業の独壇場でした。現在の日本に、海外のインフラを整備するノウハウやスキルが残っているのかどうか、不安です。

 何しろ、バブル崩壊およびその後の公共事業削減およびデフレ深刻化で、日本の建設産業はひたすらリストラクチャリングを繰り返し、供給能力を削減し続けてきました。デフレの真の恐怖は、国民所得が下がっていき(みな貧乏になり)、供給側(企業側)も不要な供給能力を削減し、そのうちに「需要があっても生産できない、供給できない」状況になってしまうことです。

 現在の日本は、まだ間に合います。とはいえ、現時点で正しいデフレ対策を行わなければ、さすがに手遅れになるかもしれません。次の総選挙の重要性は、冗談抜きで今後の日本、あるいは「世界」をも決定づけるほど大きいと考えています。


---世代間格差の真実(TN(西)様)---

 日本は近い将来破綻する。

 世間に蔓延する破綻論。それはまるでかつての人類滅亡の大予言かのように世間の空気を支配しています。
 言い方を変えていわゆる「オオカミが来るぞ!論」とでも言えば、こちらのブログを古くから購読される方には少し懐かしい言い方にも聞こえるでしょうか。


 私は先日の投稿記事にて、日本は既に破綻した。なぜなら高齢世代は勝ち組を自称し、若年世代を負け組呼ばわりするからだ。
 そう言いました。そして、コメント欄においても読者の皆様で勝ち組負け組論争が起こりました。

 世代間闘争を煽っても何の解決にもならない。私もその意見には賛成します。
 しかし、いわゆる「成長」が世代間格差を解消するとは思いません。なぜなら過ぎた時間は二度とは戻らないからです。


 日本がデフレに突入してから、もうすぐ20年にさしかかろうとしています。特にデフレ突入時に社会に出始めた世代、いわゆる氷河期世代の20代、30代の時間はもう取り戻せません。
 確かに高齢世代の方々の中にはリストラにあって、大変な思いをしている方々もいると思います。
 しかし、若年世代の中にはリストラ以前に、社会というリングに上がる事すら出来なかった人達が大勢いる事は見落とすべきではないでしょう。


 近頃の若者は3年以内にすぐ離職する。確かにそうだと思います。ならばそれを批判する方は年収200万で何年生活できるか想像した事があるのでしょうか。
 結婚、出産、育児、その他もろもろを控えた状態で本当に今のままの年収で生活できるのか。その状況で給料が上がらず、仕事量や社会負担だけが増え続け、何も身動きが出来ないまま時間だけは誰もが平等に過ぎてゆく。
 私は耐えられないと思います。そして、私は実際に耐えられませんでした。


 今となっては正直、後悔しています。しかし、その経験が無ければこうして記事を投稿する事もなく、私の投稿で皆さんに議論をして頂く事もなかったわけで、もしかしたら近い将来、それも笑い話に変わるのではないかという予感もしています。


 話を戻します。
 世代間格差を解消せよ。その言葉をこの問題を取り上げる専門家からよく耳にします。



 では世代間格差とは何なのでしょうか。代表的なのは年金や社会福祉の充実における、いわゆる「若年世代の負担と高齢世代の受益が釣り合わない」だと思います。
 じゃあ、年金や社会福祉を削減すれば負担は解消されるのか?私は解消されないと思います。確かに一時的には何らかの政策で負担は軽減されるかもしれません。
 しかし、少子高齢化の人口ピラミッドが解消されない限り、また同じ状況が起きた時、今度は氷河期世代に年金や社会福祉の削減がより強烈な形で直撃するのが目に見えているからです。


 はっきり言います。世代間格差は解消できません。なぜなら解消しようとすればするほど、短期的には解消に向かっても、長期的にはそのゆがみが次の世代に直撃するからです。
 納得いかない方は世代間格差を公共事業に置き換えればわかりやすいのではないでしょうか。


【日本の建設投資の推移(単位:億円)】
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 以前、こちらのブログにおいても提示された、上記の建設投資推移グラフを改めて見ても、時が来れば適切なバランスが保たれるなど、政権交代すれば景気が良くなる並にアテになりません。

私は年金、社会福祉は今のままでいいし、むしろもっと厚遇してもいいとさえ思います。そうでなければ政府統計からの下記年代別貯蓄額グラフを見る限り、現在の若年世代がいわゆる年金世代になった時に生活できるのでしょうか。


【年代別貯蓄額(単位:万円)】
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 若年世代は今、苦しんでいるんだ!確かにそうです。しかし、今ここで年金、社会福祉が削減に向かったとき、その流れが適正な形で維持されるとはとても思えません。

 今後、団塊世代に対する年金や社会福祉は充実していくでしょう。そして、それと同時に若年世代の負担も増加していくと思います。
 しかし、団塊世代がいわゆる「受益」を拒否する事はゆるされません。たとえ自分達の為に働く若年世代が貧しい生活を送ろうと、貧困に喘ぐ若者に「負担」を課し、その「受益」を一滴残らず吸い尽くさなければなりません。


 なぜなら、それが団塊世代の時代における役割だからです。中には申し訳なく思う人もいるでしょう。しかし、そこで己が心中を吐露し、若者の為に年金社会福祉を削れば、今度はその若者が老いた時、今まで自分達が吸っていた、その「受益」を吸えなくなります
 真に若者を思うなら、団塊世代は生きている限り「受益」を吸い続け、そして、詫びることなく寿命を迎えなければなりません。


 確かに団塊世代の方々は勝ち組だと思います。しかし、それは団塊世代の人達の意思ではなく、時代の流れからくる必然とでも言うべきもので、団塊世代の人達に責任はありません。
 しかし、団塊世代の人達が勝ち組のイスから降りる事は許されず、詫びたいのであればあの世で詫び続ける以外にありません。


 なぜなら、失われた20年という時間はもう取り戻せないからです。


 私は結論を押し付けようとは思いません。そして、私の出した資料を信用するもしないも自由です。皆さんが皆さんなりの結論を出してください。


 デフレ突入から20年。いわゆる氷河期世代はもうすぐ40才です。このいわゆる負け組世代の人々は何をするべきなのでしょうか。私は正直なところ、世代間闘争に明け暮れるのもアリなのではないかと思います。
 2009
年の総選挙を見るまでも無く、所詮、大半の人は自分に都合のいい話を自分の都合のいいようにしか解釈しません。少なくとも私はあの時、民主党を支持したにもかかわらず「おれはしょうきにもどった!」と平気で口にする人間を信用なんて無理です。


 ただ、ここで若年世代がかつての民主党と同じ手口で世代間闘争を煽られた時に、そちらに向くのは仕方がないと思います。かつての私もそうでした。
 世代間闘争がどういう結末を迎えるにせよ、結局のところ、自らのあやまちは自ら正す以外にありません。幸せの青い鳥はどこにもいないのです。そして、私は他人の青い鳥捜しに構っていられるほどヒマではありません。


 世代間格差を形成する最大かつ根本的な要因、それは少子高齢化です。そして、少子高齢化の人口ピラミッドを是正する、つまり出生数上昇以外に世代間格差の解決策はありません
 そして、それは5年、10年では決して解決できるものではありません。団塊世代はもちろん、今、このブログを読んでいる若年世代の方ですら、少子高齢化を乗り越えた日本の姿を見れない可能性の方が高いと思います。


 時代は変わり続けます。しかし、この世の中には絶対不変のものが一つだけあります。
 それは生まれてから死ぬまで人間は1人だということです。老若男女、未来過去現在、人種場所問わず。生まれてから死ぬまで、あらゆる意味で人は常に1人です。
 そして、現在の日本において、個人差における消費量の差などタカがしれています。すなわち赤ちゃんを増やし、消費を増大させる事がデフレの日本における確実かつ最大の景気対策となり、また格差対策になりえます


 赤ちゃんが先か、成長が先か。


 どっちが先かはこの際、どうでもいいです。
 大切なのは成長こそが少子化解消となり、少子化解消こそが成長である。この認識を日本国民の意識に徹底づかせる事だと思います。
あえて、再びこの言葉をもって、今回の記事を締めくくりたいと思います。


 赤ちゃんが増えれば、景気は回復する!!!


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 TN(西)様、いつも興味深いご投稿、ありがとうございます。


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