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三橋貴明の新刊、続々登場!

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チャンネルAJER更新しました。

中庸① 』三橋貴明 AJER2011.12.13(3)

『中庸②』 三橋貴明 AJER2011.12.13(4)

今回は「中庸」に関するお話。

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 李白社から新刊「大恐慌情報の虚(ウソ)と実(マコト)」発売しました
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 ※amazon在庫戻りました!


 洋泉社MOOKの「激変2012年!! 地図でわかる世界情勢 」(http://www.amazon.co.jp/dp/4862488544 )に寄稿しました。欧州、アメリカ、中国で、三か所に寄稿しております。


 金正日が死にました。後継の金正恩は28歳。しかも、「金日成→金正日」の時とは異なり、後継者としての実績(たとえそれが虚構であっても)を積み重ねてきたわけではありません。

 そもそも、共産独裁国で指導者が世襲されるという時点で奇妙な話です。何しろ、共産独裁国では「党」が国家や国民に優越します。結果、党内抗争の勝利者が国家の支配者になるわけで、基本的に世襲は有り得ません。


 ところが、北朝鮮はこれで二代続けてトップが世襲されるというわけで、理論的な説明は極めて困難でしょう。金正日はそんなことは百も承知でしょうから、自分のときには十年以上の期間をかけ、後継者として「物語」を積み重ねてきました。ところが、金正恩にはその時間がありませんでした


 わたくしは、実のところ北朝鮮を共産独裁国などとは思っておらず、単なる李氏朝鮮の現代版であると認識しています。李氏朝鮮ならぬ、金氏朝鮮というわけです。


 2012年は世界各国で選挙が相次ぎ、指導者が交代していきます。そのトップを飾ったのが(情勢は不安定ですが)、民主主義国でも共産独裁国でも何でもない北朝鮮であったというのは、歴史の皮肉を感じます。


 さて、三橋経済塾の塾生の皆様はご存じでしょうが、経済の「崩壊」あるいは「破綻」には、ストック面(負債問題)とフロー面(GDP面)の二つがあります。そして、フロー面の経済崩壊にも二種類あるわけです。


(1) 国民経済の供給能力が需要(名目GDP)に追い付かない「物価急騰」という破綻
(2) 国民経済の供給能力が需要に対して過大になる「恐慌」という破綻


 (1)の問題を分かりやすく書けば「物・サービス不足」であり、(2)の問題は「失業」になります。
 要するに、高インフレとデフレの話だろうと言いたいでしょうし、それはその通りなのですが、この二つの「破綻・崩壊の負担者」に注目してほしいのです。


 (1)の高インフレ期は、物価高騰による購買力不足(欲しいものを買えない)という負担を、国民全員が担うことになります。すなわち、インフレからは国民は誰も逃れられないのです。


 ところが、(2)のデフレ期は、失業と所得減による購買力不足という負担を、失業者「だけ」が負担することになります。デフレという経済問題の負担が、失業者に集中してしまうのです。と言いますか、そもそも失業が全く増えないのであれば、一般国民にとってデフレはむしろ望ましいわけです。「雇用が安定し、物価が下がる」のであれば。


 とはいえ、現実のデフレ期は国内の需要不足から雇用が不安定になり、一人、また一人と「失業」という形でデフレの負担を強いられることになります。グローバル化が進展し、資本の移動の自由が確保されている現在は、デフレによる通貨価値上昇、通貨高は工場の海外移転を加速します。当然、これまた雇用が不安定になる一因です。


 失業、という形で国民がデフレの負担を担っていき、行き着くところまで行き着くと、33年のアメリカのように、
全国の失業率25%、都市部の失業率50%
 というカタストロフィーになってしまうわけです。


 当初は、
「何か不況みたいだけど、物価は下がっているし、自分の雇用は大丈夫だろうから、まあ、いいや」
 などとデフレを甘く見ていた国民は、自分の周りで次々に人々が失職していき、真綿で締められるように国民経済が痛めつけられていた現実にある時点で気が付き、呆然とすることになるわけです。


 さて、話を(1)に戻しますが、現在世界において(2)の危険に直面している代表国が日本、アメリカだとすると、真逆の(1)の代表国の一つが北朝鮮になります。


『「功」見当たらず 国民飢えさせた「出来の悪い2代目独裁者」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111220/kor11122001180004-n1.htm
 2世独裁者・金正日総書記も父・金日成(1994年死亡)と同じく国民に十分な食を与えられないまま死去した。親子合わせ63年間の“鉄拳統治”の下、北朝鮮は核とミサイルの開発には成功したが国民は貧困から抜け出せず、まともな国家としてついに浮上できなかった。
 国家指導者の死に際して人物評には「功罪相半ばする」との形容句がよく付くが、故金正日総書記には「功」が見当たらない。
 48年の建国以来、最大の国家目標であり国民への約束だった「米のごはんと肉のスープ」を最後まで国民に提供できなかった。国民を飢えさせたのでは、他にどんな成果があったとしても指導者としては失格である。
 国民の多くがひもじく疲弊するなか、金正日父子だけが肥満体というその姿が、金正日体制の悲劇を象徴している。
 金正日総書記は国民に対し自らを父に似せ「将軍さま」と呼ばせた。「偉大な領導者(指導者)」「21世紀の太陽」などと崇拝させ国民を服従させた。残ったのは父以上の超独裁体制であり、金総書記は「出来の悪い2代目」に終わった。(後略)』


 北朝鮮の国民(じゃなくて、人民ですが)は、まさに日米両国の真逆ということで、「国内の供給能力不足」「紙幣乱発」などによるインフレ率急騰、貿易赤字、為替レートの下落に苦しめられ続けました。


 09年11月には、インフレ率抑制などを目的にデノミネーションを実施しました。この時のデノミは17年ぶりですが、かつての100ウォンを新1ウォンへと切り替えたわけです。しかも、一世帯当たりで旧貨幣を交換できる上限を設定し、切り替え期限もわずかに一週間という無茶苦茶なものでした。

 上記のデノミ一つとっても、北朝鮮の経済が「国民経済」の体をなしていないことが分かります。


 さらに、外国通貨(主に人民元)に対しても、北朝鮮ウォンは乱高下を繰り返しており、「通貨」の体をなしていない有様です。

 つい先日は、北朝鮮ウォンは「偽造貨幣が出回っている」という噂を切っ掛けに、20%も乱高下しました。何に対して乱高下したのかといえば、もちろん人民元です。
 あれだけ偽札が溢れている人民元に対し、「偽造貨幣」が理由で下落する通貨というのも凄いですが、まあ、北朝鮮とは「そういう国」というわけです


 今後、金正恩及びその周囲は、つつがなく金正日の葬儀を終え、権力の継承を終えたいと考えているでしょう。

 しかし、破綻した国民経済という現実がある限り、なかなかすんなりとはいかないと思います。

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