榊一郎（@ichiro_sakaki）さんによる創作の話題「キャラクターへの感情移入が難しいといわれるときの直し方」
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12.24．was dead
@wakamebu
@ichiro_sakaki はじめまして。お忙しいところすみません。質問があるのですが……お時間あるときで構わないので、教示願えますでしょうか。もしアレでしたらスルーでも構いませんので……
2011-05-20 13:30:39
12.24．was dead
@wakamebu
@ichiro_sakaki 実は私、公募にちょいちょい出してるのですが、その際問題になることが決まっていまして、「キャラに感情移入できない」なんです。どうすればいいのでしょうか……
2011-05-20 13:32:09
12.24．was dead
@wakamebu
@ichiro_sakaki あまりツイッターを見ないので反応が一日単位で遅れたりしますが、もしよろしければお願いいたします。
2011-05-20 13:33:14
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪
@ichiro_sakaki
@wakamebu ちと昼飯食いがてら外出中なので、帰宅してから答えさせてもらいまするー。
2011-05-20 13:42:29
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@ichiro_sakaki
@wakamebu 感情移入の問題ですが――どうせならいつもの創作関連のツイートにしまする。という事で、以後、 #sousaku タグつけますのでそれおっかけてくださいませ。
2011-05-20 15:41:06
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@ichiro_sakaki
昨今は、新人賞を主宰すると、評価シートを返送してくれる親切な編集部も多い訳ですが――その際に返して貰った評価シートそのものには納得がいっても、その指摘された問題点をどうして良いのか分からない場合というのがあったりする、と。 #sousaku
2011-05-20 15:43:03
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@ichiro_sakaki
実の処、前にも書きましたが一次落ちの人はまあ「地力つけましょう」な訳ですが、二次三次落ちの人はどうにもボタンの掛け違いで落ちている場合も多く。だからこそ評価シート貰っても、それに対応出来ない事があると。 #sousaku
2011-05-20 15:44:47
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@ichiro_sakaki
例えば今回ちと話に出てきた「キャラクターに感情移入出来ない」という話。その指摘そのものは理解出来るけど、ではそれにどう対処すれば良いか。まあ、実の処、キャラクターに感情移入し易い、しにくい、というのは、幾つかの側面があるので、これ、一概に言えない処がまず問題。 #sousaku
2011-05-20 15:45:58
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@ichiro_sakaki
一番初期段階。まずキャラクター造形で躓いている場合。例えば、現実問題として、仏陀とかキリストとか、そーゆークラスの聖人君子とかを、聖人君子としてそのまま描いたら、誰も感情移入出来ない。このクラスの存在は、崇拝の対象であって、共感の対象じゃない。かの人々はいわば #sousaku
2011-05-20 15:47:49
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@ichiro_sakaki
超人であるが故に人々に崇め奉られるので、むしろ、親近感なんかあったら開祖・教祖になんかなれない。逆に言えば、思考形態から実績から、何から何まで一般人と違うからこそ、崇拝の対象になるのであり、この逆が、親近感が湧くという事。 #sousaku
2011-05-20 15:49:22
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@ichiro_sakaki
道徳でなくても、例えば物凄い億万長者を主人公にした場合、感情移入はそれだけでしにくい。何故なら、億万長者の思考ってのを一般人はまず共感できない。天才とかも同じ。こうした人々は「断絶」しているからこそ崇敬や憧憬の対象になるのだけど、だからこそ #sousaku
2011-05-20 15:51:01
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@ichiro_sakaki
感情移入というのはしにくい。勿論、「トレジャー・ハンター」シリーズの八頭大から、「あそびにいくヨ！」のモルフェノスの御嬢様・アントニアまで、普通に主役や準主役クラスでラノベにもそういったキャラは出てくるじゃない、という反論がある訳ですが #sousaku
2011-05-20 15:53:00
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@ichiro_sakaki
この手の「超越・断絶」系キャラは、その問題点を踏まえた上で、「親近感を持たせる仕掛け」を後付けしている。例えば八頭大なんかはものっそい大富豪である筈だけど、しょっちゅう、庶民的で変にケチな部分や、十代の高校生ぽいノリをあちこちに出すし、そもそも #sousaku
2011-05-20 15:54:26
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@ichiro_sakaki
トレジャー・ハンターシリーズは八頭大の一人称で進む小説なので、その語り口で読者は当然に八頭大の為人を――つまり「そうそう、俺もこんな事思うよ」的な卑近さを演出している。アントニア御嬢様も、ある種の超人（大金持ちな上に英才教育受けてるのでかなり頭いい）なのだが、 #sousaku
2011-05-20 15:55:59
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@ichiro_sakaki
だからこその奇矯な言動や性癖・趣味がある（秘密結社「子猫の足裏」を運営し、ネコミミを偏愛する）からこそ、その一点でいきなり、我々の身近に引き下ろされてくる。 #sousaku
2011-05-20 15:57:09
deoxyribonucleicacid
@__MadScientist
@ichiro_sakaki マッドサイエンティストな主人公を書いた事がありますが、彼は何から何まで完璧なようでいて、戦闘は銃以外は小学生並み、恋愛にはテラチキン、というダメンズっぷりも含めました。（天才は天才でも、思考がイッチャッテますが）
2011-05-20 15:59:02
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@ichiro_sakaki
むしろ「自分とは縁遠い存在に見えている癖に、ただ一点、非常に共感できる性癖なり趣味なりがある」という一点が、ある種の弱点として作用し、卑近感を演出する。これは以前、私が創作論で色々言っていた際の「落差」と同じで、普通の男の子女の子に短さを感じさせられるより #sousaku
2011-05-20 15:59:23
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@ichiro_sakaki
劇的に作用する事もあり（まあ、ツンデレとかと一緒）、以外にこうゆうキャラは「此処で感情移入してくれ」ってポイントがはっきりしているので、感情移入し易い。 #sousaku
2011-05-20 16:00:14
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@ichiro_sakaki
「大富豪の超天才」「だけど家族関係には恵まれない」なんてパターンが多いのはその典型ですね。 #sousaku
2011-05-20 16:00:52
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@ichiro_sakaki
要するに圧倒的多数の読み手が、殊更に努力を要さずすんなりと「共感」出来るような、ポイントが予めキャラ造形の中に組み込まれているかどうか、という問題点が一つ。勿論これは大富豪以外でも一緒で、うちの作品で言えば、 #sousaku
2011-05-20 16:03:08
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@ichiro_sakaki
「ストジャ」のレイオット「ポリフォニカ」のコーティカルテ「チャイカ」のトール等々、「ああ、何となく分かる」というポイントが行動原理の中に組み込まれていると、「ああ、このキャラも僕等と同じ人間なんだ」と親近感は持ちやすいのですな。それはつまり感情移入という事で。 #sousaku
2011-05-20 16:04:25
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@ichiro_sakaki
ちなみに、「コーティカルテは人間じゃないジャン」という突っ込みは禁止ｗ #sousaku
2011-05-20 16:04:43