切り傷やすり傷などをしたときに、傷口に雑菌が入るのを防ぐために用いる「絆創膏」(ばんそうこう)。これの呼び方が全国各地で異なることをご存知だろうか?

呼び方の区分は明瞭なものではなく、近隣の県でも異なるケースが多い。たとえば、関西圏でも大阪、奈良、和歌山で違うのである。今回ご紹介する地図は、「役に立つ薬の情報~専門薬学」に掲載されているもの。

その地図によると、絆創膏には大きく分けて6つの呼び方が存在するようだ。絆創膏、カットバン、バンドエイド、リバテープ、サビオ、キズバンの6つである。呼び方の分布は以下の通り。

・絆創膏の呼び方の分布
絆創膏: 石川県、福井県、新潟県、長野県、静岡県
カットバン: 青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、山梨県、岡山県、鳥取県、島根県、山口県、愛媛県、高知県、長崎県、鹿児島県
バンドエイド: 栃木県、茨城県、千葉県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、三重県、大阪府、滋賀県、京都府、兵庫県、香川県、徳島県
リバテープ: 奈良県、福岡県、佐賀県、大分県、熊本県、宮崎県、沖縄県
サビオ: 北海道、和歌山県、広島県
キズバン: 富山県

同サイトの説明によると、絆創膏以外の呼び名はいずれも商品名である。九州を中心に呼ばれているリバテープは商品名で、製造元の会社の拠点が熊本県にあるとのこと。

非常にユニークなのは、隣り合う県で違う呼び方が使われていること。サビオは、まったく隣合ってもいない3県で使われている。流通の関係なのか、もしくは商品の製造拠点の影響なのか? 具体的な根拠は不明だが、とにかく興味深い事実であることは間違いない。

参照元:役に立つ薬の情報~専門薬学