【project GFF】GFF主要三社インタビュー全文掲載(第2回)
※このインタビュー記事は、電撃PlayStation 9月14日発売号付録「project GFF」に掲載されたものの完全版になります。
日野:僕たちとしては、ただ説明会を開くんじゃなくて、こういうイベントにした方が、メディアのみなさんに取材してもらえるんじゃないかと考えたんですね。福岡に住んでいる若い方で、ゲームを作る仕事がしたい、クリエイティブな仕事がしたいと思っている人が、具体的な行き場を福岡で見つけられなくて、東京に出て行ってしまう。僕らとしてはその流れをなんとか止めて、僕らの会社に来てほしいと考えていたわけです。そのためには、まず福岡にこういう会社があって、こういうことをしているんだということを知ってもらう必要がありました。そういう点では、全国的なメディアだけでなく、福岡の地元のメディアがとりあげてくれないかなぁという希望がありましたね。
松山:結果としては、数多くのメディアさんがとりあげてくださって、成功でした。
日野:このイベントの後、GFF自体、加盟会社が増えていったんですが、これも期待していた成果でした。三社だけではなかなか注目してもらえないんですよね。一社一社、利害関係もありますし(笑)。現在、GFFには10社、加盟会社があるんですが、10社集まっているからこそ、本気で、福岡全体のゲーム産業をもりあげようと考えてるんだなということが伝わって、信用してもらえて、福岡市、福岡県、それから九州大学とも、いろいろなお話ができるようになりました。
松山:2003年のイベントの後、僕たちの中でも次に何をしようかという思いが生まれました。イベントが成功したということは、次も期待されるなぁということを考えたんですね。僕たちはゲームクリエイターですから、やっぱり変化ということを意識しました。イベントもゲームと同じで、「1」が出た後の「2」って大事じゃないですか。「あぁ、あれ? あれの続編?」と言われてしまうのはダメだと思ったんですね。続編なのに、「なるほど、こうきたか!」と思ってもらってはじめて、人は興味を持ってくれるんじゃないでしょうか。だから、イベントが終わって最初に取り決めたのは、このイベントを毎年開催するというように定例化するのはやめようということでした。次回、イベントを開くならもっとインパクトがあるかたちにしなければならないということを確認しました。そのためにも、三社だけでやっていくのではなく、もっと多くの会社さんに賛同してもらって、参加してもらうことが必要だと考えたんです。さらに言えば、一社一社ではなく、GFFという団体、その規模を確立してから、産学連携、具体的には九州大学さんとの包括連携を経て、福岡市、福岡県とも話を進めていこうと、その方向性が明らかになったのが、2004年ごろのことですね。
日野:GFFという団体の成長もそうなのですが、当初の目的通り、人材の獲得という成果を残すこともできました。うちの会社で広報を担当している女性スタッフは、2003年のイベントを見て感動してくれたらしく(笑)、レベルファイブにきてくれたんですが、そういう人が実際に何人かいるということは、その何倍もの人たちが「福岡のゲーム会社もいいな」と考えてくれたんじゃないかと思います。
山倉:そうですね、福岡に住んでいるみなさんでも、福岡にゲーム開発会社があるということすら御存知なかったんじゃないかと思うのですが、今は全然違います。
(次回に続く)
※GFFの公式サイトはこちらです。
■FUKUOKA 2007
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