Google vs Facebookについて考える

GoogleがFacebookに負ける(かもしれない)理由
GoogleがFacebookに負ける(かもしれない)理由(2)

この記事は全般的にすごく鋭い視点でおもしろいのでぜひ一読していただきたいのですが、個人的に気になるのはこの辺り。

Facebook社が、次の論理的なステップとして、Google社と同様に、サードパーティーのサイトに広告を出し、『Washington Post』『Daily Beast』、地元新聞社のサイトなどを読むFacebookユーザーにターゲティング広告を行なうのはまず間違いないだろう。

他サイトに掲載される広告なら、Facebook体験を乱すことなく、最近の広告主が好む支配的で目立つものにできる。また、読者に関する情報をFacebook社が掲載サイトに渡す必要はないままに、ターゲティングを強化することができる。

これは当然起こるだろうし、これがGoogle AdSenseに打ち勝ちうるからこそ、GoogleもここのところFacebookに対して対抗意識をあらわにしているのだと考えます。

この闘いで劣勢のGoogle社としては、オープン性がいちばんの武器となるだろう。Facebook社が、利用者やパートナーが反旗を翻さない程度にオープンであろうとしているだけであることを利用して、ユーザーがFacebook社の壁に反発するように持っていくのだ。うまく行けば、インターネット上のIDを、電子メールのようなオープンなプロトコル(ホスティングや制御がどこでもでき、好きなサービスを何でもまとめることができるような)にする道が見つかるかもしれない。

Google社がその方向に失敗すると、Facebook社が、インターネット上のIDでできることとできないことをコントロールすることになる。そのときFacebook社は、1000億ドル以上の――あるいはおそらくGoogle社以上の――価値を持つ企業になるだろう。

Googleが何かしらFacebookアカウントを含んだIDをサードパーティが使えるようにさせるように仕向ける、というのは非常におもしろいのですが、正直言ってかなり難しいと思います。なぜなら、AndroidであれだけGoogleがGmailアカウントでユーザーをロックしていながら、Googleがそのアカウント情報を利用できるように仕向けられていない。

インターネットにおけるGoogleは携帯電話業界で言えばキャリアであり、コンテンツプロバイダ(CP)ではないからなのだけど、Androidではキャリア(財布を押さえるという意味で)にもCPにもなれていないという厳しい現実があります。とはいえ、アカウントを押さえれていれば何かできることがあるという期待はありますが。。

いずれにしても、Google全盛期になってもWindowsが売れ続けるように、Facebook全盛期になってもGoogleの牙城は揺るがないと思います。だから、Googleは、ある意味で(しばらくは)まったく心配しなくてもよいです。が、主戦場はすでにソーシャルメディアに移ってきており、次はソーシャルアプリになることは規定路線だと思っています。