「キャラ」で農産物ブランド化 HMカンパニー・クリプトン
農業の人材派遣事業のHMカンパニー(札幌市、林英邦社長)とソフト開発のクリプトン・フューチャー・メディア(同、伊藤博之社長)は、道産農産物のブランド化を支援する。クリプトンが運営する人気投稿サイトでPR役となるキャラクターのデザイン画などを公募。野菜や果物の品種や産地ごとにキャラクターを設け、ネットや店頭を通じて、生産者のこだわりや安全性などをアピールしてもらう。
クリプトンはネット上の仮想アイドル「初音ミク」を生み出した。同社は初音ミクを使って原則自由に二次著作物をつくり、ネットなどで公開・配布できる仕組みを確立しており、同じ仕組みを道産農産物の販売促進に生かす。個々の農家や農業生産法人、農協、流通業者は無料でポスターやチラシ、出荷用の箱、店頭販促(POP)にキャラクターを使用できる。
第1弾の公募は8月下旬から。約40万人がイラストや音楽などを投稿する人気サイト「ピアプロ」を使う。応募する人は、キャラクターづくりのために道産農産物の情報を収集することになるため、自然と知名度がアップする効果も見込める。10月をめどに入賞作品を選定、専用のブログなどでも情報を流す予定だ。
道外でも同様の支援を検討。日本のアニメ文化の人気を利用して海外への輸出促進にもつなげる考えだ。林社長は「生産者のこだわりをキャラクターが伝えることで、農業をもっと身近に感じてほしい」と期待する。