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三橋貴明の新刊、続々登場!
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チャンネルAJER2011.7.19 NEW!

チャンネルAJER2011.7.19(1)三橋貴明

http://www.youtube.com/watch?v=XPRObV_ZGuA
チャンネルAJER2011.7.19(2)三橋貴明

http://www.youtube.com/watch?v=fD3VJgvU43s

今回は「財政破綻論」の歴史のお話です。

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後援会員限定イベントとして、今月末締め切りの「サイン本プレゼント企画」が走っています。詳細は三橋通信(http://mitsuhashi-takaaki.jp/wordpress/?page_id=165 )をご覧下さい。

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2011年8月22日 藤井聡、中野剛志、三橋貴明の三名が京都に集まり、トークセッションを開催致します。
【2011年8月22日 ふたば書房・主催 飛鳥新社・共催 トークショー「未来を変える 希望の政治へ」 】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_34.html#Aug22

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 最近、講演で毎回のように、
「今の日本は、お金が余っているという問題を抱えているんです。そんなはずはない、自分のところにはない!と言いたい人もいるでしょう。しかし、日本が金余り状態というのは本当なのです。どこに余っているのか? 銀行です
 と、お話しています。


 自分の財布の薄さを思うと、信じられない人が多いかも知れませんが、日本は本当にお金が余っているのです。しかも「歴史的」に。


『【クレジット市場】「ノースプレッド」融資目立つ-歴史的なカネ余り
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=a49XaLChfd5o
 複数の銀行が融資団を組むシンジケートローン(協調融資、シローン)市場で、基準金利に企業のリスクプレミアムを上乗せしないノースプレッド融資が目立っている。景気低迷などに伴う銀行の歴史的なカネ余りが背景で、企業の間には社債による調達からシローンに切り替える動きも出てきた。
  三菱地所が7月末に調達するシローンの表面利率は、基準金利の3カ月円LIBOR(ロンドン銀行間貸出金利)のみで上乗せ金利はゼロだ。2月に組成した住友商事のシローンの場合も6カ月円LIBORへの上乗せはなかった。信用リスクに応じて金利を上乗せするローンの世界では異例の出来事だ。
 背景にあるのは歴史的なカネ余りだ。日銀によると、6月の銀行貸出平均残高は19カ月連続で前年同月を下回り、銀行の預金から貸出額を差し引いた預貸ギャップは過去最高の166兆円を記録した。企業の現預金残高も3月末で211兆円と過去最高を更新し、銀行側は借り手探しに躍起となっている。 (後略)』


 ノースプレッド融資とは、銀行がシンジケートを組み企業に融資する際に、上乗せ金利を設定せず、基準金利のまま貸してしまうという「超お借り得」な融資のことです。背景には、日本のデフレ深刻化で、民間企業が金を借りてくれないという「日本経済の真の問題」があります。


 日本経済の問題は、「国の借金で破綻するゥゥゥウリリリリリィィィッッッ!」などではなく、銀行や生損保、年金基金などの過剰貯蓄、借り手不足なのです。


 銀行や生損保にとって、預金や保険料は「借金(=負債)」ですから、借り手不足は本当に困ります。銀行などは過剰になった預金を何とか運用しなければならず、結局、国債を購入するという話になっています。結果、日本の長期金利は延々と世界最低を続けているわけです。


 というわけで、日本の民間銀行の預金超過額(ブルームバーグの記事で言う預貸ギャップ)を見てみましょう。


【国内銀行の貸出金、実質預金、預金超過額の推移(単位:十億円) 1991年-2011年5月】


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http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_34.html#Yokinchoka


 う~む・・・。確かに2011年に入ってからも、預金超過が膨らんでいます。これでは国債が買われてしまうわけです。


 ご存知の通り、日本の家計が保有する現預金の金額は800兆円を上回り、アメリカの家計の総計すら上回っています。そこに現在は、「企業の貯蓄」たる内部留保としての現預金までもが加わってくるわけです。本来は「借り手」たるべき企業までもが、貯蓄を増やし、融資を受けないという異様な状況が続いているわけですが、これでは銀行はたまらないでしょう。


 もっとも、木下栄蔵先生の言葉を借りれば、

「デフレ経済である以上、仕方ありませんなあ。結局、政府がカネを借りにゃあ、あきまへんのです
 という話なのでございます。


 日本経済の問題は、財政問題でもなければ「国の借金!」でもありません。デフレ深刻化により「民間企業が金を借りない(むしろ返済してくる)」すなわち、民間の資金需要が無いことこそが問題なのです。


 ところが、政治家やマスコミが勘違いし、政府の負債(国の借金)を問題視すればするほど、デフレは深刻化します。結果、民間の資金需要がますます細り、国債金利は下がっていくというわけです。


 ロイターに興味深い記事が載っていました。


『復興債の日銀引き受け、景気浮揚と超インフレで意見対立
http://jp.reuters.com/article/jp_quake/idJPJAPAN-22302020110721?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0
 東日本大震災の復興財源として発行する復興債の財源を巡って専門家の間で、日銀引き受けなどによる経済効果を期待する意見と、増税が政策の常道だとの意見に分かれ、神学論争の様相を呈している。
 過去の事例では引き受けそれ自体により超インフレや財政規律の緩みが生じたわけではないが、その後軍需への利用や制御不能のインフレが生じたことから強い拒絶反応が残る。
 デフレ長期化や巨額の財政赤字という構造問題を踏まえてどちらを優先課題とするかという考え方次第で、復興財源論争の是非も違ったものとなってくるようだ。
 日銀引き受け推進派の岩田規久男・学習院大学教授と、慎重派の福田慎一・東京大学大学院教授、そして日銀金融研究所・鎮目雅人課長に聞いた。
 <日銀購入は需要創出と円安効果、増税は道筋たてやすく>
 政府は増税を復興債の財源とする方針を固めているもようだが、その合意形成は容易でないとみられる。経済に与える需要創出効果を考えれば、明らかにマイナス効果を及ぼすためだ。
 この点、日銀による引き受けや全額買い切りオペなら、復興のための財政支出を行っても、その分のマネーを民間経済から吸い上げる増税に比べて確実な需要創出効果が狙える。日銀が政府にマネー供給できれば財政支出分はそのまま民間経済に供給される
 岩田規久男・学習院大学教授は「増税での財源確保は需要を抑制し、復興には逆効果となる。一方、日銀買い入れは、財政支出増加とマネー増加という2つの経路を通じる需要創出効果があるので、経済効果は格段に大きい」とみている。日銀が国債を直接引き受けでなくとも、復興債全額分を市場から購入しても効果は同じだとした。(後略)』


 後略以降は、福田慎一氏が「超インフレ」という、まことに典型的なイメージ・フレーズを用い、日銀引き受けに警鐘を鳴らしています。この人、イエール大の浜田宏一教授(この方は凄い人)の弟子くせに、ダメダメですなあ・・・。この人、財務省財務総合政策研究所のお仕事を頻繁にされていますので、要するに昨日の伊藤元重先生同様に「財務省の犬」というわけですね。


 いずれにせよ、この種の議論が新聞に載るようになったのは、一歩、前進です。確かに、ロイターの言うように「神学論争」じみていますが、それは日銀引き受け反対派が「超インフレ」とか、そういう印象的なフレーズで世論を誘導しようとするためです。


 「超インフレ」(笑)って何でしょう。ハイパーインフレーションのことでしょうか?
 わたくしたちが散々に、
「ハイパーインフレーションとは、インフレ率13000%超のことです。つまり、この用語を使っている人は「バカ」です
 などと、散々に笑いものにしたので、「超インフレ」に用語を変えてきたのでしょうか。


 超インフレとやらの定義(年率何パーセントのインフレなのか)について、明確に教えてくれませんかね、福田教授。



「超インフレ」などとイメージ優先、定義不明な用語で世論誘導するのはやめろ!と思われた方は、

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