初期画面と「J:COMアプリ」立ち上げ後トップ画面
初期画面と「J:COMアプリ」立ち上げ後トップ画面
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 国内最大手MSO(複数のケーブルテレビ局を統括運営する企業)であるジュピターテレコム(J:COM)は2011年7月25日、スマートフォンおよびタブレット端末向け「J:COM アプリ」の無料提供を7月26日から順次始開始すると発表した。

 J:COMは、「TV Everywhere」型サービスの実現に取り組んでおり、その一環としてJ:COMアプリを提供するという。同アプリの提供で、J:COMの認知度向上と既存ユーザーの満足度向上につなげたい考え。なおTV Everywhere型サービスは、趣味嗜好やライフスタイルに合わせて、ユーザーがいつでも/どこでも/どんな端末からでも(Anytime/Anywhere/Any device)、テレビを楽しめるようにしようというものである(関連記事1)。

 J:COMアプリは、J:COMに加入していないユーザーの端末からも利用可能。日本国内のiPhone/iPad、Android端末で利用できる。7月の開始時点では、(1)テレビ番組表の確認、(2)ジェイコムマガジン(一部)の閲覧、(3)無料VOD(ビデオオンデマンド)コンテンツの視聴が可能、という三つの機能を提供する。

 J:COMアプリのiPhone/iPad向けが7月26日開始で、Android端末向けは7月30日開始を予定する。三つの機能のうちテレビ番組表は、So-netが提供する「Gガイド テレビ王国」Webページを閲覧できる。地上波/BS/ケーブルテレビ(CS)の8日間の番組表を見ることができる。VODプレーヤーの機能としては、「LISMO」ドラマ、J:COMチャンネル、劇場公開映画の予告編など最大50タイトルを無料視聴できる。コンカレント日本およびアドバンスト・コミュニケーションズが開発協力した。

 J:COMが加入者を対象に2011年5月に行った調査によると、既にJ:COM加入世帯のうち約18%の家庭がスマートフォンを所有しているという結果が出ているという。今後もスマートフォンやタブレット端末を利用して手軽にテレビ視聴や番組検索を行いたいというニーズが高まると想定しており、特にモバイル機器での映像視聴意向の強い若年層を主なターゲットに、J:COMアプリの利用を広げていきたいと考えている。

 今後は、J:COM加入者向けの認証システムを導入することで、VODの有料コンテンツを、スマートフォンやタブレット端末、パソコンで視聴できるようにする計画。また、多チャンネルテレビサービスのリモート録画予約や、ジェイコムマガジンおよび番組表などの横断検索、家庭のセットトップボックスで録画した番組を宅内の別の場所や端末で視聴するサービスなどの提供を視野に、「TV Everywhere」型サービスの内容を順次拡大していく予定。

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