2011年のニコマス作品再生数論についてうんたん。

ニコマス昭和メドレー3の方も一段落し、ようやく一息ついたおっさんです。


ここ1年以上、マトモなエントリも書かずgdgdしてたおっさんが、今頃になって何を語るかという話もあるのですが。
今回の昭和メドレーの再生やコメントと、他のイベントなどの流れを見てて、思ったことなどを。


■現在のニコ動作品の再生数を支配する要素は、なんだろう?
2007年〜2008年、おっさんがしきりにエントリを上げていた頃。
この頃ニコ動は、実験の場でした。
怪しげな一発ネタ、とにかく「その発想は無かった!」と言わせる動画、そしてサービス黎明期特有の一体感など。
その中でニコマスは、元々の固有ファンに加えて、「ちょっと危険な遊び(MAD)」+「それまで一般の人が体験していなかった、本格的な映像作品が生まれやすい場所」としての立ち位置を築いて、ファンを伸ばした部分があります。
しかし、既にこの頃から、「アイマス?知らないから見ない」という一般層は着実に居て、その割合はどんどん増えていたように思います。
今現在のニコ動はどうでしょう?
殿堂入りなどとカテゴライズされ、東方・ボカロ・アイマスという柵を設けられ、そのコンテンツのファン自体を増やさない事には、その動画作品を見られる機会も薄くなってしまったと思います。


カテゴリに固執するかどうかはさておき、今現在、ニコ動に上がる作品へリーチする入り口は、
1)外部大手のNewsサイト/まとめサイトなどからのリンク
2)総合ランキング
3)各種動画集計サイト/ランキングサイト
4)TwitterSNSによる口コミリンク
5)各種コミュニティの連携情報(2ch、見る専Blogなど)
6)シリーズ物やP名によって付いた、それまでの固有視聴者の獲得数
7)ニコ生放送の再生(セカチャクを含む)
などが上げられると思います。
※ここの分析によって、動画はもっと研究できると思うので、ニコ動さんには、早めに各動画へのリファラ可視化をお願いしたい…
ここで挙げた5つは、判りやすく分類したもので、「どれだけ影響力を持つか」という区分けには役に立ちません。
特に、1)、4)、5)は、発信元の閲覧数と、そのリンクに付いたコメントによって、マイナスにもプラスにもなります。


ニコマス作品はどうなの?
この上の前提で、ニコマス作品について考えてみます。


1)2011年現在の時点で、ニコマス作品は「小奇麗なNewsサイト」で取り上げられる事はまずありません。著作権的な部分での問題を抱えている部分は確かにありますし、更にはニコ動自体が、東方とアイマス作品をTOPページからリンクする事を極力避けている現実があります。
(稀に外部Newsサイトで取り上げられたニコマス作品を、ニコニュースなどで紹介しないのが良い例です。)

2)総合ランキングはそれなりに機能していると思います。但し、ここに載る為の初動を稼ぐには?という、卵と鶏的な問題を抱えています。

3)みてれぅさんなど、動画をどれだけ上手く効率よく見る事ができるかという問題に特化した、外部サイト。多くの固有ファンはお世話になっています。「ニコ動で特定ジャンルの作品を見続けたい」層以外からの再生数を増やすことは、難しいでしょう。

4)恐らく、ここの潜在能力は一番大きいかもしれません。但し、Twitter及びSNSは、クラスタ化が着実に進むサービスであり、動画のプロモーションの場とする場合は、自分の声を大きくする(フォロワー拡大)為の活動も必須でしょう。

5)ニコマスに限っては、見る専の方々の力によって、既に連携とシステム化が行き届いているように思います。

6)ここも「まず新規のファンを獲得するには?」という卵と鶏問題があります。ニコ動初期においては、パッと見て素人でも判る技術や動画センスの差によって、P名によるファンが見込めましたが、一定のレベルの映像作品を作れる層が拡大したことによって、PV系ニコマス作品については、新規層がこのアドバンテージを得るには、相当の苦労が必要になります。

7)現状では、プレイヤーとチャンネルにより、再生数に影響を与えるレベルの生放送を実施できるケースは、極一部です。


ここの文章をネガティブな形にしたのは、理由があります。
いずれのアプローチも、既に私などが考えるよりもずっと前に、様々なP及びファンにより、試行錯誤を繰り返されてきて、それで現状の形になっている、ということです。


■今、伸びる作品を考えてみる
今回「ニコマス昭和メドレー3」は、ありがたい事に多くの再生とコメントを頂くことが出来ました。
メドレーの中に詰まった作品は、技巧あり、シロウト臭さあり(うん?誰のパートの事?^-^; )、手描きによる表現力あり、シンクロノミでありながら発想の勝利あり、見ていて笑えるネタがあり。
もちろん、この伸びには相当の運の要素もありましたが、見てもらうことに貪欲にチャレンジした、GたまPさんその他のメンバーの方々の力は間違いなくあります。
その結果として、作品は口コミで「おい、楽しいぞコレ」と伝えられ、それが連鎖することに成功しました。


そして、正直に言えば。
たまたま、運よく素材に恵まれて、好評なパートではありましたが、他の方々のその熱意より、私の意識は低かったと思います。
本当に、申し訳ないと思います。。


その上で。ニコマスPV系作品を作られる方々に。
今、再生数については、「今までのアプローチでは」すでに煮詰まっていると思うのです。
もちろん、自分が作りたい作品を出しているだけと言い切れる人にとっては、ここの心配はないと思います。(実際、私も間違いなくこの立ち位置です。)


でも、もし、自分の作品を多く見られたい、見てほしいと思う時。
せっかく、今まで色々やってきた技術があるのです。
自分がカッコイイと思う要素だけではない、ニコマスPV系ファン「以外」の人が、楽しいと思う要素。
チャレンジしてみる価値、ありませんか?
自分が楽しいと思う作品作りと、ニコマスPV系ファン以外へも楽しさを伝えられる要素の融合は、数居るニコマスPの中でも、極少数ですが、確実にいらっしゃいます。


この場所が、楽しいと思えるためにも。
私のようなおっさんが、ヌクヌクと遊ぶ為にも。(エゴ丸出しですね?)
ここにアプローチできる人が、もっと増える事を願ってやみません。