Sachin Kamdarは「Parse.ly」のCEOであり共同設立者です。「Parse.ly」の本社はニューヨークにあるため、先日のハリケーンの影響で、自宅で仕事をすることを余儀なくされました。それまでは自宅で仕事をするのは難しいと感じていたKamdarさんは、ハリケーンの一件以降、自宅で仕事をする時間を増やそうと考えました。今回は、Kamdarさんの体験談と共に、自宅で仕事をうまくやる秘訣を学びましょう。
■ルーティンを決める

ハリケーンの後で、自宅作業には自制心と自己管理が必要だということがよく分かりました。ルーティンを決めてしまうのが、自己管理をするのに一番楽な方法です。「Parse.ly」のエンジニアで、ベルリン在住のToms Baugisさんは、過去記事「生産性の波に乗るには毎日のルーティンが大切」にもあるように、生産性を高いレベルで保ちながら仕事を続けるのに、ルーティンがいかに有効かということを話してくれました。私も、ハリケーンの影響で自宅作業をしている間に、ルーティンの重要性に気付きました。

最初の数日は、いつもの日曜日のような感じでダラダラと過ごしていました。何も予定のない日曜日は、大抵のんびりとメールに返信したり、管理的な仕事を終わらせたり、その週にできなかったことを片付けたりしています。自宅作業を強いられてから数日間は、何となくいつもの日曜日のように仕事をするだけで、真剣に仕事に取り組んでいませんでした。

私はすぐに、自分が仕事モードになっていないことに気付きました。日曜日のダラダラモードのままだったのです。そこですぐさま仕事モードになれるように、いくつか細かい点を変えました。

  • シャワーを浴びてから仕事を始めること
  • コーヒーを買いに外に出ること
  • 午前中に済ませたいことを3つ書き出すこと

これを始めてからは、気持ちを仕事モードに切り替えられるようになり、仕事がはかどるようになりました。

■気が散るものとの闘い

自宅で仕事をする人にとって一番大きな悩みは、気が散るものが周りにたくさんあり過ぎるということでしょう。テレビはあるし、冷蔵庫には食べ物が入っているし、ベッドですぐに昼寝もできるし、テレビゲームもあります。加えて、仕事をしなければと直接のプレッシャーになる、上司や同僚はいません。そこかしこに気が散るものがあるのですから、その誘惑にあらがうのは大変です。そのような誘惑にさえ負けなければ、確実に仕事をこなすことができます。

私は、会社で仕事をしていた時のことを思い出してみました。「ポモドーロ・テクニック」を使っていた時が一番生産性が高かったので、ポモドーロ・テクニックを使って、家でも仕事をすることにしました。会社で仕事をする時には、もうポモドーロ・テクニックは必要ではなかったのですが、自宅で仕事をする時は気が散るものが周りにたくさんあるので、ポモドーロ・テクニックを使った方がよいと思ったのです。

30分間仕事をして5分間休憩しながらサンドウィッチを食べるか、1時間仕事をして15分間テレビゲームをして休憩するかにしました。基本的に、一定時間仕事をして、一定時間休憩する、というペースを保つことで、驚くほど仕事ができるようになります。

■仕事によってやり方を変える

仕事というのはカタチから入ることが大事なので、身も心も「仕事モード」にするようにします。環境が変わることが、考え方にいかに影響を与えるかということを考えて、自分を律するようにしています。家で仕事をする時は、身の回りをすべて整え、仕事環境を変えることにしました。

机か、ソファーか、外か、カフェか、どこで仕事をするかということは、どのような仕事をするかということにもかなり大きく影響します。例えば、きちんと椅子に座って机について仕事をしている時は、具体的な仕事をするようになります。外やソファーでの仕事は、問題の解決方法を考えるというような、柔軟性が必要な仕事に向いています。

■時間を節約する

見過ごされていることが多いですが、自宅で仕事をするということは、より多くの時間が持てるということにもなります。私は毎日、通勤に約1.5時間かかっています。自宅で仕事をすれば、この1.5時間が節約でき、その時間でもっと仕事をしたり、運動をしたり、健康に気を使ったり、遊びに行ったりすることができます。

最初は、家で仕事をするのに色々と心配事がありました。実際、最初は仕事にあまり集中できなかったのですが、すぐに慣れていきました。数日後には、いつものペースを取り戻し、自宅で仕事をすることは妥当だと思うだけでなく、かなり有益だとまで思うようになりました。

さらに今では、1週間か2週間に1日は、自宅で仕事をできるように調整しています。会社では、ほとんど毎日のように人と会ったり、会議に出ることでスケジュールが埋まっており、それ以外の仕事をする時間が取れないのです。1〜2カ月後には、自宅で仕事をすることのメリットについて、さらに語れるようになっていると思います。

自宅でどのように仕事をしているか、自宅で仕事をするメリットなどあれば、ぜひコメント欄で教えてください。

Why I Decided to Spend More Time Working From Home | Sachin Kamdar

Sachin Kamdar(原文/訳:的野裕子)

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