ある真冬の寒い夜の事です。

コタツでTVを見ていた私に母が先に風呂に入るように言いました。
丁度8時から見ていた番組が終わって、その後見たい物もなかったので
了解して風呂に入る事にしました。9時を回ったところでした。
母も次に入ると言うし、翌日は休みという事もあって洗髪はせず体だけ洗ったらお湯にさっと浸かって出るつもりで入りました。時間にして10分、
長く見てもせいぜい15分といったところです。

風呂からあがってリビングに戻ると母が私にに向かって言いました。
「いつまで入ってるの、人が待ってるのに。ホント自分勝手なんだから！」と。
カチンと来た私は「先に入れって言ったのは自分でしょ？」と反論するも
「だからって2時間も入る事ないでしょ！」と。

「2時間？」

見ると柱時計は既に11時を回っていました。咄嗟に私は母のいたずらだと思い
「時計早めたね？」と聞くと、母は「そんな事するわけないでしょ」と。
そしてTVを見ると画面の時計も11時を回っているんです。

「もう今日はお風呂やめた」と言ってリビングを出て行こうとする母に
「本当にこれ以上ない程速攻出たんだよ！」と訴えるも相手にしてもらえず。

風呂の中で寝てしまったのか？
でも熱々の湯船の中で2時間も寝ていたらのぼせてしまうだろうし
何より指だって梅干しみたいにシワシワになってしまう。
でも見ると指は全くシワにもなっておらず。

それなら洗い場で寝ていたのか？でもタイル張りで床暖房も何もない
真冬の洗い場でそんな長時間濡れたまま裸でいたら本気で凍えてしまうはず。
大体お風呂に入る時点で全く眠くもなかったし、寝た覚えもなければ
本当に母が待っていると思って急いで出たんです。

でもどういうわけか2時間以上もの時間が経ってた…。
何が何だかわかりません。

一体私に何が起こったのでしょうか？
同じような経験をした人いますか？