auからIIJmioタイプAに移行してみました

解約を決めた最後の一押し:キャリアメールがポンコツ仕様に

 従来型携帯を利用してきた中高年層ですら格安スマホにどんどん乗換へしてゐる今日この頃。小生は格安SIMに興味はありながらも、なかなか重い腰を上げる事が出来ませんでした。
 理由の一つはキャリアメール。仕事で利用するメールを携帯メールのアドレスに転送してすぐ対応する為でしたが、プッシュ通知に対応してゐないgmailでは少しタイムラグがある上、画面にも未読件数が出ません。

 そんな中、昨年の端末ソフトウェアのアップデートで、キャリアメールのクライアントソフトの画面が大幅に変更されました。時系列順ではなくスレッド式になったのです。
 タイトルだけ見て緊急度の高いものと低いもの(メルマガ等)をすぐ判別出来た時系列順と異なり、スレッド式ではいちいちスレッドをたどらないと既読処理が出来ません。
 それでも各メールに既読か未読かを見分ける手立てが付いてゐればいいのですが、それすらないのです。とにかく最近のメールを手探りで全部開けてみないと既読にならないなんて、非効率そのもの。そして未読スレッドが次々とたまるばかり。

 キャリアメールがここまで使ひづらくなると、諦めるほかありませんでした。プッシュ通知がないのでタイムラグがあるにしても、gmailアプリにPCメールのアドレスを登録して受信した方がまだマシで、結局その方法に移行して慣れてしまったのでした。
 すると、敢へてauに残留してゐた最後の理由の一つが消えた事になります。いろいろ事前準備を進めた上で、格安SIMに移る事にしました。

解約の事前準備

1.端末のSIMロック解除
 これはauのサイトで可能です。

2.キャリアメールからgmailにアドレス変更
 幸ひ、小生はキャリアメールで登録してゐたサービスも少な目で、最近はgmailで登録する事が多かったので、比較的すんなりいきました。キャリアメールアドレスを知るフレンズが少ないのは、この時だけは有利。

3.au wallet クレジットカードから別のカードに変更
 auを解約するとau wallet クレジットカードが使用できなくなるので、au料金を除く支払は今後別のカードで支払ふ様にします。過去一年間の請求書を見ながら移行。

4.auポイントの交換
 商品と交換する、電話料金に充当する、等の様々な方法があります。
 小生の場合、au wallet プリペイドカード(au wallet クレジットカードとは別の番号だが、Masterカードと互換性のあるカード番号があるので、残高をMasterカード加盟店で使用可能)にチャージしてからamazonギフトを購入しました。
 ここで大きな問題が一つ。au wallet プリペイドカードを紛失してゐました。幸ひ、電話で再発行申込をしたらすぐ送ってくれました。結局一度しか使はないのは勿体ないですが、一万円分以上のポイントを換金出来ました。

5.その他
 端末代金を月賦で払ってゐる場合は残金の支払、auスマートパス等のauのサービスをがっつり利用してゐる場合もそこら辺を考慮しなければなりません(私の場合はどちらも特になし)。

ドコモではなくau回線の格安SIMにした理由

 格安SIMはドコモ回線の方が圧倒的に選択肢が広いのですが、今の携帯電話が気に入ってゐて、まだ使へるのに処分するのが惜しかった為、今回はau回線の格安SIMにしました。au版のXperia Z4はドコモの周波数のごく一部しか対応してゐないので、ドコモ回線ではあまり実用的ではありません。
 まあ、一年後か二年後には次の機種に乗り換へるでせうが、その時にはドコモ回線にする可能性もあります。
 au回線の格安SIMは「IIJmio」「mineo」「UQモバイル」とありますが、小生はIIJmioにしました。au回線への接続に関するノウハウがある様だった事が大きな理由の一つです。また、もう一枚ドコモ回線のSIMを契約して、パケット通信量を共有出来る事も次の理由。もう一枚はiPadに差して使ひます。

MNP番号取れるかな

 電話番号はIIJmioでも引き継ぎたかったので、auMNP番号申込の電話をしました。ネットでは「新機種購入の出来る分ポイントをあげるから解約しないで」等の引留めがある、と噂になってゐますが、小生の場合そんなものは一切なく、解約する理由すら聞かれず、すんなりMNP番号を取得出来ました。

リアル店舗でSIMの契約

 SIMの申込はネットで行ふ方法と店舗で行ふ方法の二種類あります。小生は有楽町駅前のビックカメラでSIMの契約をしました。
 2枚一緒に出来るのではなく、最初に通話用、次にiPadに差す通信用と、それぞれ手続きが必要で、申込終了からSIM受取が出来るまでそれぞれ3,40分は掛かります。
 店員の対応自体は叮嚀で親切でスムーズに進みましたが、携帯にSIMを入れて動作確認する事まではやってくれません(SIM単体ではなく、携帯電話とセットであれば、もしかしたらやってくれるのかもしれないが)。そこで、受け取った後、近くのネットカフェで動作確認です。

SIMが認識されない!?

 Xperia Z4に新しいSIMをセットして電源を入れてみましたが、アンテナマークが出ません。
 これは不良品かと焦りましたが、ネットで調べてみると解決方法がありました。

1.設定画面の[端末情報]-[機器の状態]-[SIMのステータス]-[SIMカードステータス]を選ぶ
2.「SIMロックステータス」に「許可されていません」と出るので、下にある「SIMステータス更新」ボタンを押す(この際、WiFiでインターネットに接続出来る必要あり)
3.「SIMロックステータス」が「許可されています」になるので、電源を切ってしばらく待ってから電源を入れ直す(再起動ではない)

 これで無事SIMが認識されました。これでも認識出来ない場合は、しばらく待つとつながる可能性があります。
 あとは説明書通り、設定画面の[その他の設定]-[モバイルネットワーク]-[高度な設定]-[CPA設定]で接続情報を登録すれば大丈夫です。

 この一連の手順は、IIJmioから来た説明書にも特に書かれてなかったのでちょっと不親切。何でも自分で調べて解決出来るマニア向けです。

おサイフケータイは大丈夫?

アプリ アプリ実行 決済 オートチャージ
モバイルSuica
楽天Edy
nanaco (未検証)

 auとの契約時から利用してきたおサイフケータイの各種アプリですが、IIJmioでも引き続き特に問題なく使用出来て、もう二ヶ月経過しました。決済もチャージも問題ありませんでした。

どれだけ安くなった?

【転出前】au(通話)+DMM Mobile(データ)での1月分(2月支払)料金=8,190円

au料金:7,108円

利用項目 金額 備考
基本使用料 934
 LTEプラン(V) 1,868
 誰でも割+家族割 -934 基本使用料の50.0%割引
オプション使用料 6,380
 LTE NET 300
 故障紛失サポート 380
 LTEフラット(V) 5,700
 テザリングオプション 500
 オプション使用料割引額 -500 テザリングオプション特典
通話料/LTEプラン(V) 549
 通話料 540
 SMS(Cメール)送信料 9
ユニバーサルサービス 2
小計 7,865
消費税等(8%) 629
請求総額割引 -1,386
 毎月割/税込 -1,386 2017年 7月ご請求分まで適用
合計 7,108


DMM Mobile料金(データSIMプラン SMS付き 3GB):1,082円

利用項目 金額 備考
月額基本料 850 データSIM 3GBプラン
消費税(8%) 68
小計 918
SMSオプション 150 (セルスタンバイ問題対策)
ユニバーサル料 2
SMS送信料 0
SMS送信料(国際) 0
消費税(8%) 12
小計 164
合計 1,082


【転出後】IIJmio(通話[タイプA]+データ[タイプD SMS付き])での料金(見込み)=3,877円(音声通話、SMS送信別途)

利用項目 金額 備考
月額基本料金 1,520
音声通話機能付帯料 700
通話定額オプション 5分 830
SIMカード利用料 400 (データ用追加分)
SMS機能付帯料 140 (セルスタンバイ問題対策)
小計 3,590
消費税(8%) 287
合計 3,877

※音声通話料など 国内通話料 20円/30秒(10円/30秒 みおふぉんダイアル利用時)
※国内SMS送信料 3〜30円/回


 単純計算で差額は8,190 - 3,877 = 4,313円。年間で5万円以上の差が出ます。
 音声通話ですが、私の場合auでは通話を頻繁にする月としない月のむらがある(後者の方が多い)ので、音声定額を付けませんでした。月によっては+2,000円以上の事もありました。IIJmioでは試しに5分以内までの定額オプションを付けてみましたが、ほとんどの通話が5分以内に収まりました。

手切れ金は幾ら?

2年契約 | 料金・割引:スマートフォン・携帯電話 | au

・更新期間以外で、解約・一時休止・「誰でも割」の廃止をされた場合には、「誰でも割」ご加入年数に関わらず、契約解除料9,500円がかかります。更新期間の場合は、契約解除料はかかりません。auご加入年数11年目以降で「誰でも割」と「家族割 (または「法人割」)」をセットでご加入の場合、契約解除料は3,000円となります。

 私の場合、auの加入年数は11年目を優に超えてゐたので、「誰でも割」の契約解除料3,000円+MNP転出予約手数料3,000円で6,000円でした。
 加入年数が少ない場合は9,500円+3,000円で12,500円になります……が、それでもすぐ元は取れるはずです。

それでも代替機は用意しておきたい

 「この浮いた分の金額は全額好きな事に使へる」と思ふのは、あまり賢くありません。格安SIMは端末故障時のサポートが貧弱なので、安くていいので代替機を用意する事を強くお勧めします。携帯電話が壊れた時は「自己責任で何とかする」のが原則です。

 auを通して購入した今の端末については、壊れた時には引き続きauが修理窓口になるらしいのですが、無料とか数千円ではなく実費修理になります。それに代替機の手配もまづ期待出来ません(これはauと契約してゐた時から代替機の即日手配は難し目で、修理の時はいつも自己所有の代替機でしたが)。

 まあ安物の代替機でも無いよりマシかと思って探してみると、ドコモ回線にもau回線にも対応し、おサイフケータイにもなる富士通のArrows M03が新品で約三万円。機能てんこ盛りの割にとても安い。早速手に入れてSIMを差してみたところ、さすがSIMフリー機、すんなり繋がりました。これで万一の故障の際も安心です。