観光施設とは
「観光施設」とは、人々が観光のために訪れる施設で、一般的には遊園地・テーマパーク・動物園など、何らかの特別な体験・鑑賞を楽しめる場所を指します。国や地方自治体が営業している公的観光施設もあれば、テーマパークなど民間事業者による観光施設も存在。観光施設の周辺では、観光客がホテルに泊まったり店舗で飲食をしたりすることで周辺地域の活性にも繋がるため、観光施設の整備は地域に観光客を誘致する有効な手段のひとつです。日本の観光施設の歴史と種類、現代を代表する観光施設についてご紹介します。
目次
- 1. 観光施設の歴史
- 2. 観光施設の種類
- 2.1 自然観光地
- 2.2 動物園・水族館
- 2.3 温泉旅館・ホテル
- 2.4 テーマパーク・遊園地
- 2.5 商業施設・商店街
- 2.6 お祭り・コンサート
- 3. 現代の観光施設
- 3.1 テーマパーク
- 3.2 自然観光地のアクティビティ
- 3.3 動物園・水族館の工夫
観光施設の歴史
現代では、旅先での経験を楽しむために行きたい場所に出かけることが多いですが、当初は様相が違いました。平安時代以前は、「食糧を探す」「住むところを探す」「税を納めに行く」という目的で、住んでいる地域から別の地域に移動するのが中心。旅した先での経験を楽しむ観光という考え方はほとんどありませんでした。
現代の形に近い、自らの意志で娯楽のために行く「旅」が庶民に広まったのは、平安時代の中期頃。お参りをするために遠方に足を運ぶ人が増えたのが観光の始まりと言われますが、貴族などの権力者たちはそれ以前にも温泉地などを訪れていたとされています。日本で一番古いとされている温泉宿は、「西山温泉 慶雲館」(山梨県南巨摩郡)。世界一古い宿泊施設とも言われており、ギネス世界記録に認定されているのです。
観光施設の種類
国土交通省観光庁は、「観光入込客」(かんこういりこみきゃく:報酬を得ること以外の目的で、日常生活をおくる地域の外に旅行する人)の統計を取るために、7つの分類を設定しています。
- 1.自然
- 2.歴史・文化
- 3.温泉・健康
- 4.スポーツ・レクリエーション
- 5.都市型観光
- 6.その他
- 7.行祭事・イベント
これらの7つの分類に該当するのは、具体的には次のような場所です。
自然観光地
自然観光地は、「自然」の分類に含まれます。四季があって自然が豊かな日本には、山・海・湖・高原など自然観光地が多くあり、周辺には自然を体験できるツアー、アクティビティを開催している施設も多いです。
動物園・水族館
温泉旅館・ホテル
テーマパーク・遊園地
テーマパーク・遊園地は、スポーツ・レクリエーションに分類。テーマパーク・遊園地は個人の旅行のみならず、修学旅行などで訪れることも多いです。娯楽のための施設で、アトラクションに乗ったりショーを見たり、グッズ購入や食事などを楽しめます。
商業施設・商店街
商業施設・商店街は、都市型観光に分類。訪れる人が多いアウトレットモール、巨大なショッピングモール、大きな商店街などは、地域外からも多くの人が訪れるため、観光施設に含まれます。
お祭り・コンサート
お祭り・コンサートは、行祭事・イベントに分類。お祭りは地域の伝統文化に基づいた固有のイベントで、異文化に触れたいと思う多くの人が国内外から集まります。
現代の観光施設
現代では多くの観光施設でユニークな企画を開催。他の観光施設との差別化を図り、そこでしか経験できない魅力で観光客を呼び込んでいます。
テーマパーク
観光施設の中でも多くの人から人気が高いテーマパーク。日本を代表するテーマパークと言えば、「東京ディズニーリゾート」(千葉県浦安市)、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(大阪府大阪市)が有名です。
各施設とも、大規模工事を行って新エリアを設立したり、人気キャラクターのアトラクションを設置したり、そこでしか買えない限定グッズを販売したりしています。また、最新技術のVR・プロジェクションマッピングなどを使用したアトラクションも導入し、進化し続けているのが特徴です。
自然観光地のアクティビティ
自然観光地では、景色を楽しむだけでなく、様々なアクティビティに参加する人が少なくありません。海では、背中と足にジェット噴射機を付けて高く飛ぶマリンスポーツ、山では高所アスレチック・バンジージャンプなどが人気です。ホテル・キャンプ場でアクティビティが主宰されていることもあり、そこでしか味わえない特別な体験を求めて旅行に行く人も多く見受けられます。
動物園・水族館の工夫
北海道の「旭山動物園」(北海道旭川市)では、動物の種類や展示に北海道の厳しい寒さを活用。また、日本ではなかなか見られない珍しい生き物を飼育・展示している施設も少なくありません。クラゲや金魚を美しくライトアップしたり、生き物に関する人気書籍とのコラボイベントを開催したり、「毒をもつ生き物」「おいしい生き物」などユニークなコンセプトで展示を行い、様々な工夫で集客を図っています。