【5月25日 AFP】今月21日にキリスト教の「最後の審判が下る」と予言していた米国の伝道師が、問題の1日が平穏無事に過ぎたことについて、世界滅亡の日は予定よりも「もう少し遅れるようだ」と釈明した。

 宗教放送局「ファミリー・ラジオ(Family Radio)」の局長ハロルド・キャンピング(Harold Camping)氏(89)は23日の放送で、「世界滅亡の日程は変わっていない。ただ、この問題についてわれわれがもう少し真摯になる必要があるということだ」と釈明。「だが、10月21日には必ずや、世界は終わる。5か月もかからず、一瞬で世界は破滅するだろう」と力説した。

 同氏は前週、2011年5月21日の午後6時に「世界は大地震とともに滅亡する」と予言。神に選ばれた良きキリスト教徒のみが天に挙げられる、キリスト教終末論の「携挙(ラプチャー)」が起こり、その他の人びとは地上に残されて、世界が破滅する10月21日まで苦しみを味わうと主張した。しかし問題の21日、世界はおおむね普段と変わらない1日だった。

 予言が外れたことについてキャンピング氏は先に、米CNNテレビに対し、困惑したと認めていた。

 ただし、キャンピング氏が「世界滅亡の日」を算出する計算を間違えたことは、今回が初めてではない。今から20年ほど以前にも同氏は著書『1994』の中で、「1994年に世界は終わる」と予言していた。

 一方、米インターネットショップでは「どうにか生き延びたけど、手にしたのは、このショボいTシャツだけさ」とプリントされたTシャツなどが売れているという。(c)AFP

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