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民放5社が新たなインターネットテレビを来春に実用化、専用テレビも同時発売

by Gramophone Maryland

日本テレビ放送網、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビジョンの民放5社と電通が、共同で新たなインターネットテレビを来春に実用化することが明らかになりました。NHKとも交渉を進めており、今後加わる可能性もあるといいます。

テレビでネット動画も自在に 民放5社と電通、来春に  :日本経済新聞



日本経済新聞社の報道によると、インターネット回線に接続したテレビを用いることで、1台のテレビで通常の放送番組とネット配信される過去の関連番組をリモコン操作で選択して見られる新たなインターネットテレビを、来春にも実用化する動きがあるとのこと。

テレビのリモコンのボタンを操作すると、各放送局が作製した動画選択画面へ切り替わり、放送中の番組、あるいはこれから放送する予定の番組に関係がある動画が並べて表示されます。つまり、YouTubeやニコニコ動画の関連動画に似たシステムで、類似コンテンツを表示するというもののようです。

これが新たな「インターネットテレビ」の利用イメージ。女子サッカーを見ている時にリモコンを操作すると、インターネット配信されている海外の女子サッカーの試合や過去に放送された試合などがサムネイルで表示され、それらを選択して視聴することが可能となっています。


このサービスは有料で、1時間番組が1本300円前後となる予定で、会員登録すると銀行引き落としなどで課金されます。ドラマやドキュメンタリー、スポーツなど過去に放送した動画は民放5社の合計で6500本ほどあり、今後も増えていく見込みです。

ちなみに、現在発売されているテレビではこのサービスを受けられないため、家電数社が来春にも対応機器を発売する方向で準備を進めています。2011年7月24日に実施された地上デジタル放送への完全移行に伴ってテレビを買い替えた人であれば、このインターネットテレビを利用するためには半年ほどで再び買い替えが必要となってしまいます。そのため、そういったテレビ自体を見る層ではなく、インターネット動画サイトでコンテンツを楽しんでいる層に対してテレビ需要を喚起するねらいがあるのかもしれません。


富士キメラ総研が発表した、2010年度に好みの番組を随時呼び出せるビデオ・オン・デマンドで配信された映像コンテンツの市場規模は640億円の見込みで 09年度に比べて約3割増加しています。その多くがパソコンやスマートフォンでの視聴であったため、スマートフォンで動画を見る人たちが増えると、家でテレビを見る人が減ってしまう恐れがあることから、民放各社は放送とインターネット動画をテレビで一括提供し、こうした流れに歯止めをかけたい考えであるとみられています。

番組の関連動画を視聴することで放送中の番組への理解が深まったり、これから放送される番組を見たくなる仕組みにして、放送の視聴率向上も目指すそうなのですが、「放送中の番組の合間に関連動画を見る」という説明だけだと、肝心の番組の視聴がおろそかになりそうな印象を受けるため、購入した番組がどのくらいの期間視聴可能なのか気になるところです。

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