フジテレビ韓流人気捏造問題は、大手広告屋の劣化が原因 | C.I.L.

フジテレビ韓流人気捏造問題は、大手広告屋の劣化が原因

結論から先に言って申し訳ないが、フジテレビの韓流人気の捏造問題は、この記事タイトルで全て表せている(気がする)。

高岡蒼甫氏騒動でクライアントが慌て出す?スポンサー離れか
ふかわりょう高岡蒼甫に共感? 韓流偏重「テレビ終わったな」


まず、今回のフジテレビの韓流捏造問題のどこが批判されているのか、下記のようにまとめてみた。

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(1) 公共の電波があそこまで偏った情報を垂れ流していいのか?
= 民法局といえど電波(メディア)は国民の財産であり、公共性が求められるが、韓流のゴリ押しは一企業(フジテレビや広告代理店) の都合でしかなく、公共性があるとは言えない

(2) その 「韓流人気」 とやら自体がでっち上げだろ?
= 一企業の利益だけを目的として、国民の共有物でもある電波を使い、捏造・洗脳・扇動を行って良いのか?

(3) 無関係な番組にも無理やり韓流の話題を混ぜるなよ
= 真実性が求められるニュース番組や韓流とはまるで関係ない番組等に、宣伝広告であると明確にせず、儲け目的のPRを紛れ込ませる手法は詐欺的すぎる

(4) とにかく韓国が嫌いだから目障り
(5) 祭りだから乗ってみた

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おそらく今回のフジテレビ問題で騒いでいる人の意見はこの5項目の内のどれかではないかと思うのだが、4・5はともかくとして、1~3の手法に 「懐かしさ」 を感じるネットユーザーや広告業者も多いのではなかろうか?

そう、なんたってこれは10年くらい前のブログ前夜の時代に、我々が散々ネットでやらかしてきた手法なのである。


ほんと申し訳ございません!


あの時代のネットでお金を作るには、真っ当な手法じゃパイが小さすぎ、胡散臭いテキ屋根性丸出しの方法を持ち出すしかなかったんです!

流行ってもいないアニメやゲームを 「流行ってる流行ってる」 と言い続けてみたり、2chで妙な祭りを起こしてみたりして 「ネットで話題」 というフックを作り、それを雑誌・TV・ラジオなどの既存メディアに波及させて金にするっていう手法が懐かしすぎて鼻血が出る。

また、3に関しては、その元祖と中興の祖が何かハッキリしている。


元祖はTV屋、中興の祖は探偵ファイルである。


こうしたあくどすぎる手法の元祖は、TVに寄生する電通(などの広告代理店) だったんだが、あるある大事典の騒動に代表されるようにアチコチで問題が起こり、TV業界ではそこまでエゲツナイ手法が採れなくなっていた。それをまだまだ今ほどの規模ではなかった情報サイト業界で真似をし、月に約2,000万も広告料を稼いでのけたのが探偵ファイルだったのだ。

二階堂 が編集長だった時代か、もしくは二階堂が渡邉に500万も手切れ金を貰って辞めた直後か、とにかくいまから10年近く前の探偵ファイルは、この方法でネット広告業界に革新をもたらした。

それまでのネット広告は、商品バナーをサイトに貼る形式が普通だった。しかし探偵ファイルは、スタッフをプチ芸能人的なポジションにし、彼らに商材のPRをさせるというスタイルを採用したのだ。

当時はまだ広告がどういうものか理解していなかったネットユーザーが多かったせいもあり、「大住が薦めるなら」 「山木が薦めるなら」 「えりすが~~」 と、どんな商材でもポチポチクリックしまくり、登録しまくり、それはそれは 「バカを騙して大儲け」 というスキームだったのである。

ちなみに私がプロデューサーをやっていた時代の探偵ファイルには、広告も通常記事もお構いなしに、会社を騙してまで私腹を肥やす悪い人間が何人かいたんだが、それはまた別の話。この手の話は山木 に聞くといいよ(笑)

話を戻すが、探偵ファイルでのこうした 「騙し討ち」 的な手法は、すぐに他のサイトや広告代理店に真似されるようになり、また 「より広告とわからない形」 に変化していき、ネット業界では当たり前の金の作り方になってしまった。

今となっては個人ブロガーが代理店から金をもらって記事を書いたり、サイト立ち上げ段階から出版化まで道筋が出来ていたりするケースがあるが、これなどまるっきりの騙し商売である。「ネットで話題のあの○○が!」 って、自分らでサイト立ち上げから2ちゃんのスレ立てから 「何から何まで仕掛けを自作自演」 して出版化だのゲーム化だのしてるんだからタチが悪い。

さらに広い意味で捉えれば、提灯記事を載せまくってアフィリエイトを頑張っている個人サイトなんかもこれに含まれると思う。そのサイトの読者は 「管理人の○○がそこまで薦めるなら」 と興味を持つわけだから、その管理人が本当にその商品を他人に薦めたくてやっているなら問題はないだろう。

しかしそうではなく、適当に売れそう・流行りそうな商材を見つけ出してきて、無理やり提灯記事を書いてアフィリエイトリンクを貼るケースもあり、今回のフジテレビ問題と同類なのはこちらである。


上で述べたように、こうした 「詐欺的な広告」 は元々TV屋達が編み出した手法であったが、TVというメディアでは影響力が大きすぎ、何かトラブルが生じた際に大問題になってしまう。現実に何度か大きな騒動が巻き起こって、そこまでわかりやすい(=危ない) ゴリ押しをする人間は減っていたのだが、その間にネット業界がその手法をそっくり真似して大儲けするようになった。(一連のグルーポンだの何だのの虚業問題もこの延長)

そして現在、TVはスポンサー離れが深刻で、キレイな方法では金が作れなくなってしまっている。

そんな状況で一昔前の、そしてネットで使われるゲリラ的手法の、えげつない金の作り方を再びTVに持ち込む人間が増えてきた。

それがAKBであり韓流である。

早い話が電通である。

電通も博報堂も、企業のTV離れのあおりを受けて業績が落ち込み始め、それまでの殿様商売が全く通用しなくなってしまっており、果てには企業が電博を外してメディアと直接契約するケースも増えているほどだ。そんな風潮の中で、落ちぶれた電通様が 「貧すれば鈍する」 の言葉通り、金を作りたい一心で劣化しやがったのである。(博報堂はコンテンツをマジメに作る気がある分だけ電通よりかマシ)

昔から電通の手法は 「体育会系すぎる」 と言われており、万事が強引だった。これが80年代のバブル景気の時はイケイケで許されていたが、景気が落ち込むに連れて電通の体育会系ゴリ押し方式は嫌悪されるようになり、今では企業から 「何とか電通さんを抜かせませんか?」 と言われるまでに成り下がった。

私にとって身近な話で言うと、冒険家・植村直己(故人) さんの奥さんの実家がお隣さんで、代々の商店街仲間として付き合いがあったのだが、その植村さんを追い込んだのは電通だと言われている。 「金は我々が作りますからやりましょうやりましょう!」 と、より難しい冒険をしろと持ちかけ、最終的に真冬のマッキンリーなんて無謀な挑戦で行方不明になってしまったのだ。(遺体は未だに発見されていない)

電通は金になると踏んだら人を持ち上げるだけ持ち上げて、その気にさせて、逃げ場をなくす。どれだけ人が死のうと構わない。死んだら死んだで話題になるからなおよしと考える。それが 「電通方式」 である。現に植村さんの時も、電通は早々と西田敏行主演で映画を作ってくださった。きっと電通が 「世界のウエムラ」 に投資しただけの金は取り返せただろう。おめでとう。よかったね。

電通とはこうした 「筋金入り」 であるから、捏造だろうと国民が他国に洗脳され兼ねない危険があろうと、金になりさえすれば何でもいいのだ。そういえば植村さんの北極行きの時も、電通が飛行機やヘリで色々な物資を補給してたけど、それって冒険としてはルール違反じゃなかろうか?

でも電通主導ならしょうがない。

繰り返しになるが、捏造だろうとインチキだろうと、話題と金になりゃいいってのが電通方式だからである。


今回のフジテレビの騒動は、フジテレビ自身に問題があるというより、いつまで経っても 「電通離れ」 が出来ない 「テレビ業界全体の問題」 である。フジテレビ特有の 「世の中のムーブメントは全て俺達が起こしている(キリッ」 という勘違いと増長にも問題はあるが、それ以上に直接金に触ってる人間の下品さの方が重大だ。

現在は花王が不買運動等のターゲットになっているようだが、不買運動だけじゃなく、企業に 「代理店に頼るなよ」 と言い続ける方がより直接的な解決案かもしれない。

今の時代に 「金になりさえすれば」 の電通方式は危険極まりない。なぜならば、今の電通は日本企業から疑いの目で見られており、金さえ出してくれるなら 「その金主が誰であるか?」 まで考えないからだ。

そりゃ容易くよくわからない連中が紛れ込むわな。


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話は変わるが、六本木で遊び呆けて関東連合のシマのクラブで薬漬けにされるバカがいるような会社なんて信用できるわけないだろ。

※最後の文章は今回の本文とは関係ありません。