「原発放射線1000倍」報道の詳細

sawame @sawame_ja

まあとりあえず基本から。福島第一原子力発電所は沸騰水型軽水炉という方式。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%B8%E9%A8%B0%E6%B0%B4%E5%9E%8B%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%82%89

sawame @sawame_ja

核燃料が核分裂反応を行う事で生じる熱で水を「沸騰」させて循環させる方式。実はそれ以外の部分は発電所ってのは基本同じ構造だったりするのだけれど、その辺はあんまりこの場合問題じゃあないね。

sawame @sawame_ja

んで、Wikipediaの記事、概要右側の絵を見て欲しい。左側が原子炉やタービンを含む一次系、右側が冷却系でこっちは海とかに繋がってる。

sawame @sawame_ja

右側の水が正しく循環することで、左側の炉心で使われなかった余計なエネルギーが外に捨てられるという形になっていて、現在はその辺がうまく機能していない。

sawame @sawame_ja

そうなると、原子炉内部は熱が溜まって温度や圧力上昇、水位の低下が発生する。そのまま上昇し続けると、パニック物の映画なら炉心融解、いわゆるメルトダウンということになる。

sawame @sawame_ja

幸いにして、現在に至るまで外部に対して甚大な被害がおよぶような炉心融解事故は生じておらず、あやうい（スリーマイル島における事例）ケースを経て軽水炉の安全系は何重にも強化されている。

sawame @sawame_ja

福島の原発について言えば、ゆれた当時稼動していたのは１から４号炉だったようです。

sawame @sawame_ja

で、第一にこれらの炉は未臨界状態でした。これは、原子炉内の中性子および核分裂が次第に減少していく状態を指しています。「臨界」状態になって初めて、外部から操作をせずとも一定の状態が保たれているということだからです。ですから放っておいても核反応は収束します。

sawame @sawame_ja

第二に冷却系が停止、というのはWikipediaの概要絵における右側を駆動させることができなくなっているの意です。福島原発のアナウンスでは緊急時に左側に水を継ぎ足して冷却するシステムは駆動中です。

sawame @sawame_ja

これは炉内の水蒸気を直接利用して稼動するタイプのポンプを使用して水を流し込むようになっていて、電源が失われても動くようになっています。

sawame @sawame_ja

福島第一原発より公式アナウンス。１号機は圧力低減のため１次系の水蒸気を大気に放出するようです。１次系は放射化した水素や微量のその他成分が含まれている可能性が高いですが、距離の２乗に反比例して希釈されていきます。

黒田コウ @daradaru_

これ何重もの安全対策の一番最後に近いよな。危なすぎる。

sawame @sawame_ja

@daradaru_ 設計範疇ですよこんなん。スリーマイルでは燃料棒融解した上で中の蒸気を放出することになりましたが有為に健康被害が確認されたかというと疑わしいですからね。

RayZer @RayZer091

放射線科医より。原子力発電所の事業所境界での一年間の線量基準値が0.05mSv。１０００倍でも50mSv/年間です。一年間当たり続けて、だいたいCTを一回撮像するときの被曝とほぼ同レベル。心配しないで ( #nhkgtv live at http://ustre.am/vmCj)

sawame @sawame_ja

しかし毎度のことだけれど、1000倍というのがたとえば集団検診のX線と比較してどのくらいとか、地上で1年間に浴びる量と比較してどうかという話が欠片も出ないのはどうなのかと。↓みたいな情報も調べず危ない危ないと言った所でパニックを演出するだけです。

hard-wired @hard_wired

@sawame_ja @daradaru_ 参考になったので一連まとめてよかですか

sawame @sawame_ja

@hard_wired 注釈として一部あやしい部分があります（定量的には多分大丈夫だけど）といわざるを得ないんですがｗ

sawame @sawame_ja

今回僕は大学で勉強したことを元にちょこちょこ喋っていますが、詳細についての信憑性は数点疑わしいところが有ります。もちろん大まかな炉の話や、安全面については問題ないですが、できたら図書館などでキチンと調べてください。正しい知識が皆さんの心身を護ってくれます。

sawame @sawame_ja

福島第一原発速報＆解説。　外部で放射化したセシウムを検出した模様。現在炉内の圧力を降下させるために中の蒸気を抜いている状態でしたので、一部燃料棒から漏れないし溶けがあると想像されます。

sawame @sawame_ja

で、炉心融解っていうのは燃料棒を格納している容器まで行ってしまうケースを指しています。今回は内部の燃料棒が一部損壊している可能性が高いと考えられます。これは炉心融解というケースには相当していません。固まりの燃料を保持しているIHI製（多分）のお釜は持っています。

sawame @sawame_ja

なのでまず燃料そのものの爆発的な飛散（チェルノブイリ的なもの）が生じる訳ではありません。また、微量な溶け出しが、大気に飛散している状態ですので健康被害等の心配は無いです。ラドン温泉の源泉コップ一杯飲むとかとどっちが危ないかと言いたいレベルです。

sawame @sawame_ja

そもそも原子力発電所周辺のモニタリングは、パラノイア的に高い水準です。北朝鮮の核実験で出来た物質を検出するとかそういうレベルです。そのぐらい厳しい監視体制を敷いているからこそ、こういった情報がキチンと流れているということです。

sawame @sawame_ja

この速度でキチンと全国放送に情報が流れてくる体制が構築されていること、原子炉は完全な安全はないけれど、事態を緩和するためのシステムが何重にも今も稼動していること、現地のエンジニアが懸命に自らの職務を果たしていること、そういったことを信じてください。貴方の街は大丈夫です。

sawame @sawame_ja

炉心融解に関してデマを流している人が居るようです。せめてｗｉｋｉｐｅｄｉａぐらい見ましょう。　RT @uesugitakashi 【速報】　原子力安全・保安院によると、福島第1原発1号機で炉心溶融（メルトダウン）が始まった模様。放射性セシウムが検出。安全を確保して退避を。

sawame @sawame_ja

既にツイートしていますが、燃料棒が部分的に溶解するのと、圧力容器が溶け落ちることはまったく違います。また現在の熱は核分裂の熱ではない状態です。この件に関してはNHKに出ている専門家の解説を参照してください。