「個人的にいろいろあった年」は数年おき程度の頻度でありますが、今年・2011年は、かなり多くの人にとって「近年まれに見る激動の年」だったのではないでしょうか。そんな一年を振り返る年末恒例の「今年の○○」を、まとめてみました。

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 ■「今年の漢字」

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日本漢字能力検定協会が1995年から実施する、公募型の「今年の○○」。最も投票の多かった世相を表す漢字一字を「今年の漢字」として揮毫し、清水寺に奉納します。この模様は毎年ニュースでも紹介され、ご存知の方も多いかと。ちなみに昨年の漢字は「」で、2009年は「」。過去16年分の漢字一覧はこちらから。2011年の漢字は、昨日12月12日「漢字の日」に発表されましたね。今年の漢字「絆」。大きな大規模災害に見舞われた方が多いなかで、改めて人と人との絆に気付かされた一年でしたね。 

■「新語・流行語大賞」

こちらも毎年恒例、2011年で28回目を向かえる「今年の○○」界の老舗ですね。12月1日に公開されましたので、すでに話題にもなりました。定義としては、

1年の間に発生したさまざまな「ことば」のなかで、軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語を選ぶとともに、その「ことば」に深くかかわった人物・団体を毎年顕彰するもの。

ということで、今年の候補語60語から選ばれたのは「なでしこジャパン」でした。ちなみに昨年の年間大賞は「ゲゲゲの」。たった一年前のことなのに、すっかり忘れているなあと、毎年のことながら思います。

■「Person of the Year(今年の人)」

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2006年の「You」の表紙)

アメリカのニュース雑誌『TIME』が選ぶ「今年最も話題になった人」は、1927年からスタート。過去のバックナンバーは公式サイトか、Wikipediaで閲覧できます。2010年はFacebookの創立者マーク・ザッカーバーグ。記事執筆時はまだ発表前でしたが、今年はいったい誰になるのでしょうか?

※12/26 追記:2011年の「Person of the Year」は「The Protester」(抗議する人、主張者、デモ参加者)でした。個人ではないのは、2006年の「You」以来です。

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■「今年の10大ニュース」

各新聞社・通信社、Webニュースメディアで発表される「今年の10大ニュース」。「10大ニュース」とググるとTOPに出てくる共同通信社の2010年TOPニュースは「尖閣諸島」にまつわる話。ビデオが流出したり、巡視艦に衝突したりしたのも、まだ去年の話なんですね。Yahoo!ニュースで年度毎にまとめられていますので、振り返るにはこちらをどうぞ。今年はどんなニュースが発表されるのでしょうか? 

※12/26 追記:各社発表の10大ニュースが出始めました。やはり今年の国内ニュースTOP1は、東日本大震災です。

■「今年の流行色」

こちらは数年前から決まっている「今年の○○」。日本流行色協会では、該当年の2年以上前からトレンドカラーを決めてあり、協会の会員には2年前から、マスコミや一般向けには6ヶ月前から公表しています。最新版の「2012年秋冬海外トレンドカラー」は現時点では会員のみの公開ですが、その下にあるコンテンツは会員以外にも公開されています。レディスウェア、メンズウェア、プロダクツ&インテリアと、ジャンル別の2012年流行色はこちらから

■「今年の色」

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以前「日本の伝統色の名前を一覧できるサイト」の記事で紹介した、東京デザイナーズウィーク出展ブース内で行われた投票では、東洋インキが「2011ベストカラー~みんなで決める今年の色~」を選定しています。

来場者は東洋インキのCOLOR FINDERの色番号から、今年1年の中でもっとも印象に残った出来事を色に置き換えて投票してもらったとのこと。同時に行われた「来年の色」の投票結果と合わせて、そのTOP1を見てみますと...

今年(2011)の色:1位「CF10069

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色のイメージを示す単語に「あたたかい」「動的な」とあるように、2011年に「激動」というイメージを抱いた方も多かったようです。投票されたコメントにも、そんな印象を伺えます。

  • 今年ほど、日本について、日本人であることを、日本全体で考えた年はなかったように思います。
  • ドキドキした色
  • 激動の1年だった
  • 試練の年、地震のことも、自分自身のことも含めて。
  • 色々な事がめまぐるしく起きて激しい1年だったから。
  • 震災があり、何か行動しなければと思い、実際に動いた年だったので。
  • 積極的・情熱・元気いっぱい活動できた年だったから

ちなみに2位は「あざやかな緑みの黄」(CF10201)、3位は「黒」(CF11021)でした。

●来年(2012)の色:1位「CF10200

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こちらは「クリア」「若々しい」「生き生きした」「新鮮な」といった刷新する感じのワードを連想させる「あざやかな緑みの黄(CF10200)」が1位の得票数。投票者のコメントからも、新しい一年を「明るく」したいとの気持ちが多いようです。

  • HAPPYな年にしたいから!
  • これだ!と思う何かに出会いたい!
  • はっきりフレッシュな1年にしたい
  • もっとはっきりと明るい感じになりたいということで。
  • 明るく晴れやかな年
  • 明るくいい年にしたい

こちらの2位は1位と似た色の「あざやかな緑みの黄(CF10201)」、3位は「あざやかな赤(CF10069)」でした。

2011年のTOP3を見ると、「赤」「黄」「黒」と系統の異なる色が並んでいます。黒を選んだ人が少なからずいたのは、やはり災害や著名人の訃報が印象に強く残ったのかも。一方、2012年のTOP3は、印象が似ている色が選ばれていますね。来年は明るい話題を期待する人が多いと言えそうです。投票時には付帯情報の無い状態で、色だけを選んで投票してもらったので、似た系統の色に投票が集まるということは、色に抱くイメージは思ったよりも共通しているのかもしれませんね。

さて「2011ベストカラー~みんなで決める今年の色~」では抽選にて1名様に、W

チャンスとしてBOSEのスピーカーをプレゼントするのですが、その方をライフハッカー[日本版]にて発表させていただきます!

厳正なる抽選で選ばれたのは、「ざわ」さんでした! おめでとうございます。商品到着をお楽しみに! 

「ワタシの今年の色はコレだ!」と思った方は、こちらのCOLOR FINDER Webレファレンスからカラーコードをピックアップして、ぜひコメントでお寄せください。色にまつわるトリビアやお役立ち情報を発信している東洋インキのTwitterFacebookをチェックすると、ヒントが見つかるかもしれませんよ。

(常山剛)