待ち時間"イライラ"減少 スマホ普及が影響か
10年前に比べ、役所や電車での「待ち時間」にイライラする人は減っている。6月10日の「時の記念日」を前に、時計大手のシチズンホールディングス(HD)が実施した意識調査で、こんな傾向が明らかになった。
同社は「スマートフォン(スマホ)など携帯端末の普及がイライラ解消に役立っている」と分析している。
調査は4月、働いている全国の20~50代の男女400人を対象に実施。全員がスマホを使用していた。
イライラし始める時間について、役所の受付では「5~15分」と回答した人が約67%を占めたが、2003年調査の約83%を大きく下回った。通勤時間の電車の遅れは「3~10分」が約75%(03年は約84%)、金融機関のATMの行列は「5分まで」が約62%(同約73%)と、いずれも割合が減っていた。
このほか、総合病院の受付や信号でも03年に比べると、イライラが始まるまでの時間が2割ほど長くなっていた。
シチズンHDの担当者は「待ち時間は、いわば自分にとって無駄な時間。それがスマホによって楽しめる時間に変わったことが影響しているのでは」と話している。〔共同〕