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ワシントンコンセンサス(前編)①』 三橋貴明 AJER2012.3.6(3)
ワシントンコンセンサス(前編)②』 三橋貴明 AJER2012.3.6(4)
チャンネルAJER更新しました!今回はワシントンコンセンサスという「怖い話」
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 3.11震災チャリティーセミナー「日本経済の真実はこうだ! 復興計画を読み解く 」 が開催されます。
 3月18日(日)午後2時~5時30分
 講演者は大石久和先生とわたくしで、トークセッションもございます。
http://www.cwia.jp/seminar.html
※本セミナーは、事前申し込み制です。有償(3千円)ですが、収益金は全額、被災地自治体に寄付されます。三橋のサイン本も販売しますが、売り上げはやはり被災地自治体に寄付されます。
 上記セミナーでは、被災地の現状と「復興計画」及び復興の問題点について、写真と地図をベースにお話しさせていただくつもりです。

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 本日は15:30から 文化放送の「夕焼け寺ちゃん」にコメンテーターとして出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/
 中野剛志氏との対談本「売国奴に告ぐ! 」(徳間書店)、ようやくAmazon在庫戻りました・・・。増刷分が入荷されたようなので、これでしばらくは大丈夫だと思います。


 〆切地獄が続き、読まなければならない本が貯まっていています。頑張って時間を造らねば。

※※※

 さて、「資本主義の神様(仮)」を書いていて、つくづく思ったのですが、要するに均衡財政主義の人や、構造改革主義の人は、「日本」という国家に対して自信を失っているように思えます。すなわち、経済的自虐史観にどっぷりと襲われているわけです。


 この手の人たちの経済的自虐史観は、まさにドミナントストーリー(京都大学 藤井聡教授)ですので、何を言っても、どんなデータを見せても結論は変わらないでしょう。何しろ、彼らはどれだけ論破されても、論破されても、懸命に「日本がダメな理由」を探し求め、過去に論破されたことなど失念したように、新たな破綻論を展開し始めるわけです。


 この手の経済的自虐史観主義者が力をもってしまったのは、やはりバブル崩壊の影響が大きいでしょう。この時、日本の政治家や官僚、学者などの知的エリート(と言われる連中)は一つ、致命的なミスを犯します。すなわち、バブル崩壊で「デフレ化」の危機に陥っていたにも関わらず、ワシントン・コンセンサス(上記、チャンネルAJER参照)、新自由主義、サプライサイド経済学などなど、
「インフレと貿易赤字により財政危機に陥り、対外債務のデフォルトに陥った国」
 に対する処方箋、すなわちインフレ対策(デフレ促進策)を「ソリューション(解決策)」として選択してしまったのです。結果、日本の失われた二十年がスタートしました。
 
 いきなり話が変わりますが、わたくしの講演資料は常にバージョンアップされます。理由は、お客さんのフィードバックなどから「より分かりやすい説明図」が見えてくるためです。自分一人の頭の中で考えるだけでは、良いものはできません。


 さて、本ブログでは「デフレギャップ」がメインテーマの一つですが、世の中には「インフレギャップ」というものもあります。この二つを分かりやすく説明するにはどうしたらいいのかなあ、などと考えていましたところ、TOKYO MXのスタッフさんが天才的な図を考案して下さり、番組で使用いたしましたので、そのまま丸パクリさせて頂きます。

※※※

【インフレギャップとデフレギャップ】

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http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_37.html#IDGAP

※※※

 何度か書きましたが、国民経済の供給能力に対して需要が過大になっている「インフレギャップ」は、物価上昇や輸入増で調整されます。すなわち、インフレ率の上昇と貿易赤字です。インフレギャップがでかい国の政府が国債を発行しようとすると、普通は経常収支赤字で、国内の貯蓄が過小であるため、外国から借りざるを得ません。結果、現在のギリシャなどが陥っているように政府の「対外債務」の返済不能、すなわちデフォルトに陥ります。


 IMFはまさに上記の状況が続き、財政破綻国が連発した南米諸国に対する処方箋として、新自由主義色満載のワシントンコンセンサスを適用してきました。すなわち、構造調整計画です。
 また、アメリカのレーガン政権やサッチャー政権が新自由主義政策を採用したのも、当時の両国がインフレに悩んでいたためです。


 ところが、日本はバブル崩壊後の「デフレギャップ」が拡大している状況で、需要を押し下げる公共事業削減、増税、国民の社会保障負担増、さらに供給能力を押し上げる規制緩和、民営化、自由貿易などなどを強烈に推進しました。結果、日本はいつまでたってもデフレから脱することが出来なくなり、名目GDPが成長しなくなり、名目GDPを原資とする税収が激減し、政府の「対内債務」が増えていく状況になりました。


 普通に考えて「アホだなあ~」という感じですが、おかげで日本のデフレが深刻化し、自殺者が1.5倍になりましたので、「アホだなあ~」では済まないのです。彼ら、完璧に処方箋を間違えてしまった日本の知的エリートたちは、いまさら「間違っていました」とは言えずに、ウソをウソで塗り固め、経済的自虐史観の度合いを深め、増田悦佐氏のいう「日本ダメダメ論」の泥沼にはまっていったわけです。

※※※

TPPも視野に国を開き、制度枠組み変革を=杉本和行・みずほ総研理事長
http://jp.reuters.com/article/jpopinion/idJPTYE82C02Z20120313
 世界の動きは時間を止めてくれない――。元財務事務次官で、みずほ総合研究所理事長の杉本和行氏は、TPP参加をはじめとする国を開く方策は日本が進むべき方向であり、既存の制度枠組みを変革し、グローバル化に対応した経済構造を再構築する必要があると説く。
 提言は以下の通り。
●農漁業や社会保障分野の制度改革
 東日本大震災は、未曾有の大きな被害をもたらしたが、復興にあたっては、世の中の進展、変化に対応した形で地域の経済社会構造を再構築していく必要がある。世界の動きは時間を止めてくれない。
 日本の経済社会は1990年代に、(1)バブルの崩壊、(2)生産年齢人口のピークアウト、(3)先進国へのキャッチアップの終焉、(4)アジアをはじめとする新興国の発展と競争相手としての出現、(5)財政構造の悪化という大きな変化と課題に遭遇した。しかし、バブル崩壊の後遺症もあって、変化・課題へ対応するための構造変換は進んでいないのが実情だ。(後略)』

※※※

 ちなみに、上記の杉本和行氏は、想像はつくかも知れませんが、元財務(大蔵)官僚です。


 上記記事の(1)から(5)は、(1)を除くと日本の名目GDPが成長していない事実とは関係もありません。例えば、生産年齢人口がピークアウトしたことが本当に問題なら、日本は今頃デフレではなくインフレ(供給能力不足)に悩んでいることでしょう。(3)や(4)は、輸出依存度が13%程度の国が、十年以上も名目GDPが成長していない理由になりません。さらに、(5)はまさにデフレによる税収減が原因であり、これまた名目GDP横ばいの理由にはなりません(因果関係が真逆です)。


 要するに、この手の人たちは経済的自虐史観に染まり、とにかく「国内は経済成長しない。だから、外を目指さなければならない」というドミナントストーリーを撒き散らすことで、「過去の自分たちの失敗」を誤魔化すしかないわけですね。分かりやすいと言えば分かりやすいですが、迷惑この上ありません。 
 さて、上記の経済的自虐史観主義者たちの欺瞞と言うか、「ウソ」に、日本国民は気が付き始めています。具体的には、もちろんTPPと消費税です。


 特に、TPPは野田政権が経済産業省に煽られて進めたはいいですが、本人たちもまともに理解しておらず、国民にきちんと説明しようとしないため、MXの番組で言ったように「超グダグダ」な状況に至っています。

※※※

日医、TPP交渉参加に全面的に反対- 米国の薬価決定プロセス参加を警戒
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36817.html
 日本医師会は14日の定例記者会見で、政府が交渉参加に向け協議を開始したTPP(環太平洋パートナーシップ協定)について、「全面的に反対する」ことを決定したと発表した。日医は従来から、政府が国民皆保険を堅持するとの表明がない限り、TPP交渉への参加を認めない方針だったが、政府の姿勢が不明確であるため、TPP交渉参加自体に反対することにした。(後略) 』

※※※

【参考】三師会特別講演会のお知らせ

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_37.html#Sanshikai

※※※

 そもそも、経済的自虐史観主義者たちが推進しているTPPや増税は、インフレ対策であり、デフレ対策ではありません。マクロ経済の知識がない人々であっても、何らかの違和感は覚えざるを得ません。それに対し、推進者たちは抽象論で説明しようとしますが、
結局、TPPで国民皆保険や薬価に影響はあるのか、どうなんだ?
 と言われると、「日本の医療サービスもグローバルに世界に打って出て・・・・」などと逃げざるを得ないわけです。

 この手の経済的自虐主観を持つ人たちが意見を変えることは、まずありません。だからこそ、彼らにデータを用いて議論を挑み、その「議論の光景」を国民が見ることで、世論が変わっていった方が早いと考えているわけです。


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