「山本さんは政権派民兵が殺害」、反体制派兵士が運転手に証言

「山本さんは政権派民兵が殺害」、反体制派兵士が運転手に証言
8月26日、シリア北部アレッポで20日に銃撃され死亡したジャーナリスト山本美香さんを乗せていた車の運転手が、同行していた反体制派兵士の話として、山本さんはアサド政権を支持する民兵に殺害されたと語った。アレッポで撮影(2012年 ロイター/Youssef Boudlal)
[アザズ(シリア) 26日 ロイター] シリア北部アレッポで20日に銃撃され死亡したジャーナリスト山本美香さんを乗せていた車の運転手が、同行していた反体制派兵士の話として、山本さんはアサド政権を支持する民兵に殺害されたと語った。
アブドルラフマンという名前の運転手はロイターの取材に、山本さんや同僚のジャーナリスト佐藤和孝さんのほか、米国が支援するアルフーラテレビの記者2人を乗せて、トルコからシリアに入国。その後、アレッポに向かうよう依頼されたという。
アレッポに到着後、反体制派の案内でサラディン地区に向かう途中、スレイマン・ハラビ地区で政府軍の攻撃が始まり、山本さんらは負傷者らの救助を取材することに計画を変更。反体制派の部隊責任者は、同地区が完全に掌握されたわけでなく、政府軍や民兵集団シャビーハも活動していると警告したが、記者らは徒歩で取材を開始した。
アブドルラフマン氏が車内で1時間ほど待機していたところ、銃声と迫撃砲による攻撃音が響き、その後、部隊責任者から山本さんが死亡したと聞かされたという。
この責任者は、山本さんが50メートルもない距離からシャビーハを撮影していたところ、腕と首を銃撃されたと話し、銃撃した民兵は制服を着ていなかったため、山本さんが一般市民だと勘違いした可能性もあると語ったという。
また、山本さんと別れて取材していたアルフーラの記者は、攻撃のさなかにシャビーハに拘束され、消息不明になっているという。

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