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岩手・宮城・栃木牛も汚染 計5頭 エサに地元のわら

2011年7月23日3時7分

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 岩手、宮城、栃木3県は22日、各県から出荷された肉牛計5頭の肉から国の基準値(1キロあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された、とそれぞれ発表した。福島県産以外の牛肉で基準値を超える汚染が確認されたのは初めて。

 いずれも地元産の稲わらがえさとして与えられており、宮城県ではわらから国の基準値を超えるセシウムが検出された。政府は現在、福島県産の牛について、飼育地域のわらや肉の汚染が県内に広がっていることを前提に出荷停止をしており、3県の牛についてもわらや肉の汚染の広がりをみたうえで出荷停止を検討することになる。

 岩手県では、6月末に同県最南部の農家から東京都の食肉処理施設に出荷され、京都市に流通した肉牛1頭の肉から1キロあたり1210ベクレルが検出された。詳細な流通状況は現在、調査中という。一方、都内の業者が仕入れた宮城県産の1頭の肉からは1キロあたり1150ベクレルが検出された。

 さらに、栃木県によると、今月10日に同県那須塩原市の農家から東京都に出荷された3頭の肉から1キロあたり760〜560ベクレルの汚染が確認された。1頭を買った卸業者が簡易検査をしたところ高い値が出たため都に通報。残り2頭も汚染が分かった。3頭の肉はいずれも市場に流通していないが、同じ農家は4月にも和牛1頭を東京都に出荷しており、都が流通状況の調査を始めた。

 この農家は、同市内の酪農家が3月20日ごろに集めて屋外で保管していたわらを買い、えさとして与えていたという。

 岩手県南部は福島第一原発から約150キロ以上、那須塩原市は約100キロ、それぞれ離れている。

 福島県産の牛肉については21日までに、計30頭から基準値超のセシウムが検出されている。

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