本当に残念ですが、先程の復興特別委員会で「国民の負担で東電と関係者を救う法案(原子力損害賠償支援機構法案)」が可決されてしまいました。明日、本会議にかけられますが、私は最後にもう一度「反対討論」を行う予定です。



さて、本委員会で当法案について審議される事が確定したのが、先週の金曜日。
理事会というものがあり、その場で決められるのですが(実際は民主・自民・公明の間で根回しされていることが殆どですが)、私はオブザーバー理事として出席していました。



そこで問題が発生しました。民主党理事が質疑の時間を、当初の予定よりも多くほしいと言いだしたのです。
それに反対する自民党理事。結局その場では決着が付かず、夜まで時間が掛ってしまいました(結果は数分ずつの痛み分け)。



質問の時間にそれだけ拘った理由は「TV (NHK) 入りするから」。実際、議論中の理事も「TV入りするので譲れない」と平気で言います(大切なのはそこ!?)。



ちなみに、NHK放送がある時と、ない時では、委員会の雰囲気も全く違います。ない時の席はガラガラで、居眠りしている人の比率がぐっと高まります。



しかし、それだけ「時間」で揉めて始まった委員会なのに、放送を見ていた人ならわかりますが、「賠償支援機構法案」に関しての質問がほとんど出てきません。全く別の話をして、同法案についてはせいぜい4、5分程度。



「なんだ、これは!」と思います。
考えられる理由は: ①国民を欺く法案なので、法案提出者の民主・自民・公明は極力それにふれないようにしている(委員会の割り当て時間はその3党だけで6時間5分中、5時間5分-85%です) ②国会議員が、この法案の大切さに気付いていない ③国会議員がこの法案の中身を理解していないから、自分の得意分野の話しかしない・・・でしょうか。



民間企業の会議で議題と関係ない事ばかり喋っていたらクビですよ。例えばタリーズの『物件(不動産)開発会議』で「このサンドイッチがさ~」なんて話ばかりしていたら、狂っていると思われるでしょう。



結局、目的は法案の審議では無く「TVに映ること」だけじゃないですか(怒)
予備知識がなく、昨日の放映を見ていた方は、「一体何の話をしているんだ、こいつら?」と思った事でしょう。



これだけ大切な法案の審議を金曜日に決めて月・火の2日間(合計8時間5分)でヤレというのも馬鹿げていますが、審議に実質使われた時間は1時間足らずでしょう。また、閣僚や修正案提出者のダラダラ答弁も考えると、質問に使えた時間は全体で20分程度ではないでしょうか? そう思うと、現政権や大政党がいかに国民を愚弄しているかが分かります。
大切なのはTVに映るかどうかだけ。



悲しくなります。



そこで一つ提案します。今は無理でしょうから、政権を担えるようになったら変えたい事の一つ。



このように大切な法案審議の際は、質問の時間で○○分と決め、答弁の時間はその中にいれないようにする。そうすれば、意味の無い、質問内容と関係ない答弁をわざとダラダラする閣僚はいなくなるでしょう。



そして、国民にちゃんと「審議している」姿を見せる事が出来るようになるはずです。



変な野次なども禁止するべきです。



ちなみに、今日は最後の抵抗で、委員会に修正案を提出しました。私がその趣旨説明をしたのですが、最後にアドリブで「民主・自民・公明・官僚で結託をし、国民に必要以上の負担を強いて、資本主義の原則も踏みにじっている」と言ってしまいました。



すると、席に戻った時、某政党の理事に「調子に乗ってんじゃねーぞ、この○○野郎」と恫喝されてしまいました(少し席が離れた他党の方にも聞こえたそうです)。



レベルが低すぎて、同じ国会議員として情けなくなります。





PS 昨日の私の質問と、それに対する答弁がニュースで出ていました。宜しければご覧ください!



首相、東電経営形態見直しの可能性に言及
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110801-OYT1T00935.htm


菅首相:東電の将来「固定化されてない」-法的処理求める質問に(2)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920019&sid=ay12HOet0zKE


菅首相:「発送電分離」実現に意欲 海江田経産相も
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110802k0000m010078000c.html