ベネズエラ左派政権、中銀から金8トンを搬出=野党議員ら

ベネズエラ左派政権、中銀から金8トンを搬出=野党議員ら
2月27日、ベネズエラ中央銀行の金庫から先週、少なくとも8トンの金が政府の車両で運び出された。写真は2018年3月、カラカスで開かれた会議で金の延べ棒を手に発言するマドゥロ大統領(2019年 ロイター/Marco Bello)
[カラカス 27日 ロイター] - ベネズエラ中央銀行の金庫から先週、少なくとも8トンの金が政府の車両で運び出された。野党のアンヘル・アルバラド議員と3人の政府筋がロイターに語った。
反米左派のマドゥロ政権が原油生産減少や経済崩壊、米国による制裁によって追い込まれ、外貨獲得のために金の売却に動いていることがうかがえる新たな材料だ。
アルバラド議員らの話では、先週の20─22日、中銀に通常の警備員がいない間に金が搬出された。中銀のオルテガ総裁もちょうど海外出張中だった。
アルバラド議員は「彼らは金を海外で違法に売る計画だ」と批判した。ただ同議員と政府筋は、金がどこに送られたかは明らかにしていない。
別の関係者やトルコ政府のデータによると、昨年はベネズエラから金23トンが航空機でイスタンブールに輸送された。中銀のデータに基づくと、準備資産として保管されていた金は昨年を通じて約20トンが減り、金準備高は140トンと、75年ぶりの低水準になっている。

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