足利事件「私は真犯人を知っている」とは!? | 原元美紀 オフィシャルブログ 「原元美紀のミキペディア」 Powered by Ameba

足利事件「私は真犯人を知っている」とは!?

足利事件の特番が、本日緊急放送されます。


「action!特別版緊急検証 ”足利事件”

浮上する不振人物の影 DNAは一致するか」


3月6日(日) 13:20~14:15 (日本テレビ)



17年半もの間、

殺人犯として獄中に閉じ込められていた菅家利和さんが釈放され、

日本中に衝撃を与えた足利事件。


あの冤罪を晴らすきっかけとなったのは、

一連の日本テレビの報道だということは広く知られていますね。


しかし、菅家さんの無実は晴れましたが、

事件が解決したわけでは有りません。


そう、「真犯人」は今もどこかでのうのうと暮らしているのです。



ですが、当局は、時効を盾に再捜査を拒否しています。




明日の特番では、

これまで放送されなかった

日本テレビの取材の過程で浮かび上がってきた

足利事件に関与すると思われる


『不審人物』について


報道されます。



この『不審人物』に関する報道は、

検察、国を動かすことができるでしょうか。


いよいよ最終局面といえます。




ところで、

昨年秋から「文藝春秋」で集中キャンペーンが張られているので

読まれた方も多いと思いますが、


足利事件の取材に当たった

日本テレビの清水潔記者による衝撃的なリポート




「菅家さん冤罪足利事件

   私は真犯人を知っている




では、再捜査に立ちはだかる壁が克明に語られています。




このリポートでも明らかにされていますが、


あの日本テレビの報道がスタートした2008年1月、

つまり菅家さんがまだ受刑者として服役していた頃、



驚くことに、

取材班はすでに『真犯人』を特定していたというのです。



DNA再鑑定も行なわれないうちに

菅家さんの冤罪を確信していたかのような報道の根拠は、

独自に『真犯人』にたどり着いていたからだったのです。



つまり、



「菅家さんが冤罪だと判ったから、

他に『真犯人』がいると考えた」


のではなく、



「『真犯人』を見つけたから、

菅家さんが冤罪だと判った」



のです。



以前twitterや旧ブログにも書いたのですが、

実は、私はこの事実について、

早い段階で知っていました。



知らされたのは、

正確には日本テレビの報道番組「ACTION」の第1回目の放送直後。


それはまだ、警察、検察、裁判官、マスコミ、

もちろん事件のご遺族の方達でさえ、

菅家さんが犯人だと信じて疑わなかった時のことでした。



取材に当たった現在日本テレビ社会部記者の清水さんは、

写真週刊誌「FOCUS」の記者時代、

桶川ストーカー事件取材で、

警察よりも早く犯人を割り出し、事件解決と警察の不正を暴き、

後にストーカー規正法成立を導いた方です。


(清水さんの桶川事件に関しては以前日記に書いたので、

こちら をどうぞ)



当時から警察発表を頼らず、

自ら「調査報道」を貫いて取材をされています。


私が日テレNEWS24(旧:NNN24)のキャスター時代に、

「取材に必要なことを全て」教えてくださった方で、

私はこの方に出会って、

スタジオでニュース原稿を読むだけではなく、

自ら現場に出たいと思い、

現在の「スーパーモーニング」のリポーターに転身しました。




さて、その清水さんがたどり着いた真犯人像に関しては、

「文芸春秋」に詳しく書かれているので、

どうぞ誌面バックナンバーでお読みください。


または、初回から第4回までの全文が、

「文藝春秋」サイトにUPされています。


『足利事件キャンペーン』

http://bunshun.jp/bungeishunju/ashikaga/



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私の身の安全からも、

その男の名前や住所、詳しい情報は敢えて聞かされていません。



しかし、真犯人と思われる人物の

『最近』の写真を見せてもらうことができました。


何気なく手に取ったところ、その瞬間全身に鳥肌が立ちました。



その男は、自分の膝の上に幼女を乗せ、キスをしていたのです。


 

頭がクラクラしました。


次の犠牲者が出る前に、

本当にこの男が真犯人なら、

今すぐにでも捕まえて欲しいと願いました。

 

真犯人だと思われるのには、もちろん確証があるからです。



しかし、現段階で逮捕されていないため、

逃亡や自殺の恐れがあるため、

まだ公表できません。


 

そして、当然、清水さんは当局へ犯人の情報提供をしたそうです。


清水さんの一連の報道の目的は、「真犯人の逮捕」だからです。


地元住民の不安の声も高まっています。


 

しかし、その後、警察が真犯人逮捕へ向けて

本格的な捜査に入ったという情報はありません。

 

なぜ真犯人逮捕へ向けて、積極的な捜査が行なわれないのでしょうか!?



表向きの理由は「時効」



足利事件は2005年5月に時効を迎えています。


しかし、群馬・栃木で起きた5つの事件を

連続幼女誘拐殺人事件ととらえると、

最後に起こった1996年横山ゆかりちゃん事件は

まだ時効ではありません。


(警察は、1979年から17年間に渡り

群馬県と栃木県足利市で起きた事件を、

「同一犯による連続犯行である可能性」について

2010年4月になってようやく認めました。)


それに、菅家さんが「犯人」とされていた17年半もの間、

「真犯人」の存在を疑って捜査をしていません。


冤罪は捜査側のミスです。


ミスをした側が一方的に「時効」と打ち切るのは

認められないのではないかと私は考えます。

 


当局が捜査に乗り出さない背景は、

「文芸春秋」誌面にこれでもかというほどあぶりだされています。


警察の捜査の矛盾、

消された目撃証言、

再捜査を認められないジレンマ、

当時のDNA鑑定は「精度が低かった」のではなく、

「そもそも鑑定が間違っていた」証拠の却下など。



「しがらみ」でがんじがらめになった警察・司法の

真実を封印しようとする姿には、

恐怖すら感じます。


そして、司法当局は「時効」を理由に

これ以上の捜査を事実上打ち切ることを遺族に説明しました。


しかし、遺品である半袖シャツの返却を申し出ると、

「このまま預かります」と言って、

国の施設で冷凍保存をするというのです。


現在も遺族の手には戻っていません。

 


なぜ一介の記者が『真犯人』を見つけ出せるのに、

捜査当局はこの事件の真相を葬ろうとするのか。

 

解決できる可能性のある事件を

未解決のまま終わらせようとしてまで守るものはなんなのか。


心から問いかけたいです。