島根と広島を結ぶJR木次線開業100周年 「奥出雲おろち号」も祝福

 島根県東部と広島県北東部を結ぶJR木次線が開業100周年を迎え、記念式典が8日、島根県雲南市のJR木次駅で開かれた。100周年を祝福する記念のヘッドマークを付けた人気のトロッコ列車「奥出雲おろち号」も、同駅から拍手で送り出された。

 式典では、100周年記念事業実行委員会の委員長を務める勝田康則・奥出雲町長が「ローカル線を取り巻く状況は厳しいが、このレールを守ることがわれわれの使命。地域資源を生かして活路を開いていきたい」とあいさつした。

 出席者らがくす玉を割って、100周年を祝福。このあと、同駅ホームに入ってきた奥出雲おろち号を音楽演奏で歓迎し、詰めかけた住民や鉄道ファンらも手旗を振ったり写真を撮ったりして、トロッコ列車の出発を見送った。

 JR米子支社によると、木次線(宍道-備後落合)の総乗車人数は1日平均720人(平成27年)。松岡俊宏支社長は「沿線活性化のために、観光振興を含めて幅広く役に立っていきたい」と話している。

 木次線は、大正5年10月に簸上鉄道が宍道-木次間で開業。その後、国鉄線となり、昭和12年に全線開通した。

会員限定記事会員サービス詳細