これがまた、申し訳無いくらいの至れり尽くせりであった。刺身やタタキやら、油揚げの代わりに、甘辛く煮たこんにゃくで作ったいなり寿司とか、とにかく色々腹いっぱいに食べさせてもらった。そして、溺れるほどに飲ませてもらった。
友達曰く、潰れるまで飲むのが土佐流の歓迎なのだとか。遍路に出てから、私は一切の酒を断っていたのだが、歓迎という事ならば仕方が無い。あぁ、仕方が無い。
友達の家にお邪魔したのが朝の10時であったのに、気が付いたら夜の10時過ぎ。結局、この日は友達の家に泊まらせていただくことになった。ご馳走を頂いたのみならず、寝床まで提供してもらえるとは、本当に頭が下がる。贅沢しすぎである気がするが、まぁ、室戸岬まで歩いたご褒美って事で、ひとつ。 |