IE 9(日本語版、リリース延期中)にFirefox 4と、メジャーブラウザがそろって新バージョンをリリース。ChromeやOperaも、日々改良が重ねられています。
そこで今回も、すっかりおなじみとなった主要ブラウザに関するスピードテストの結果をご紹介します。
米Lifehackerでは、これまでのスピードテストと同様、ブラウザの起動時間、タブ読み込み時間、JavaScriptのパフォーマンス、メモリ使用などについて検証しました。JavaScriptとCSSについては、Apple、Mozilla、Chromeなどが使用しているベンチマークフレームワークを組み合わせたテストを実施しています。
具体的な検証手順については、米Lifehacker記事(英文)をご参照ください。
では、各テストでの勝者を見ていきましょう。各見出しにあるブラウザが勝者です。
IE 9は、他のブラウザに比べて、極めて遅い結果に。ただし、この結果には、ウォームスタートは含まれていません。予備テストの結果を見てみると、ウォームスタートした後は、どのブラウザも十分な速さで立ち上がっています。
Google.com、YouTube、Lifehacker、Gizmodoとそれぞれのブラウザのホームページを合わせた9つのタブを読み込んでみたところ、Chrome 10(安定版)が勝者に。わずか2秒の間にひしめき合う接戦となりました。
前回のスピードテストを思い出せば、それほど意外な結果ではありません。Chromeの2バージョンに続き、Firefox 4がOpera 11と同程度です。また、IE 9がDromaeoを完全に実行できたことはうれしい限り。
CSSは認識しづらく、脚光を浴びることも少ないですが、ウェブアプリのインタラクティブ性(ユーザーが、画面を見ながら対話するように操作すること)を向上させるためにも重要性が高まっています。
今回のテストでは、Opera 11が、Chromeを抑えて1位に。Firefox 4も、これらとそれほど差はありません。IE 9については、このテストを「完走」してくれたことが、まずはなによりです。
Chrome(Dev版)とOpera 11がメモリ使用が少ない、という結果に。これらのブラウザは、スタート時に使用するメモリが最小なので、9つのタブの読み込みでも他のブラウザに比べてメモリ使用が少ないです。
このテスト結果については、まず、ChromeおよびOpera向けの「LastPass」、「Gmail-checking」、「Cooliris」の画像表示拡張機能が、Firefox向けのものよりも軽いという条件があります。
この条件下において、Firefox 4は5つの拡張機能と9つのタブが、メモリ使用が一番少なかったです。Opera 11はすべてのケースにおいて、メモリ使用は少ないまま。Firefoxよりも軽い拡張機能ではありますが、起動時、最小のメモリ使用を記録しました。
■総合スコア
今回のスピードテストにおける総合スコアは、以下のとおりです。
ただし、皆さんすでにご承知のとおり、どのブラウザにもそれぞれ特徴があり「何をもってベストなブラウザというのか?」は、ユーザによって異なります。スピードはそのひとつの評価要素にすぎません。
たとえば、IE 9は、一度立ち上げ、メモリのことを気にしなければ、非常によいブラウザです。一方、今回のテストを見る限り、Chrome 11(Dev版)は、Chrome 10(安定版)よりも、必ずしもよい結果は出ませんでした。
この点を踏まえると、ChromeのDev版に、すぐに手を伸ばす必要はないのかもしれません。
■おまけ:前回のテスト結果IE 8からIE 9で、何がどれだけ改善されたのか? Firefox 3.6からFirefox 4も同様です。ご関心のある方は、以下のチャートにある前回テストと、今回の結果を比較してみてください。
Kevin Purdy(原文/訳:松岡由希子)