「マグナカルタ」の謎解明へ、制定800年に向けプロジェクト

「マグナカルタ」の謎解明へ、制定800年に向けプロジェクト
3月22日、英イースト・アングリア大学に拠点を置く研究チームは、現代民主主義の礎とされるマグナカルタ(大憲章)が2015年で制定800年を迎えるのを前に、調査プロジェクトを開始すると発表した。ニューヨークで2007年12月撮影(2012年 ロイター/Shannon Stapleton)
[ロンドン 22日 ロイター] 英イースト・アングリア大学に拠点を置く研究チームは22日、現代民主主義の礎とされるマグナカルタ(大憲章)が2015年で制定800年を迎えるのを前に、調査プロジェクトを開始すると発表した。
調査には91万ポンド(約1億2000万円)が投じられ、3年かけて英国やフランス、アイルランドにある300カ所以上の公文書保管所から、マグナカルタの起草者や文案の着想などを探り、現代社会における重要性を検証する。
研究チームを率いる歴史家のニコラス・ビンセント教授は「マグナカルタはあまりに有名なので、すでに研究がなされているものと思われていたが、実際には1804年以降、きちんとした研究は行われていなかった」とし、これまでばらばらだった資料を一つに集めたいと語った。
研究結果はインターネット上でデータベース化されるほか、マグナカルタ制定800年を記念して2015年にロンドンの大英図書館で行われる展示の資料とされる。
マグナカルタは、当時のジョン王の権限を限定し、英国民の権利を定めたもので、貴族の反乱を受けて同王が1215年に署名し制定された。英国憲法に定められている自由の基盤になっているほか、米国憲法や独立宣言の土台とされている。

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