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三橋貴明の新刊、続々登場!

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チャンネルAJER更新しました.

『バブル崩壊と資本主義(前半)①』三橋貴明 AJER2011.9.20(1)

『バブル崩壊と資本主義(前半)②』三橋貴明 AJER2011.9.20(2)

今週と来週、二回連続で「バブル崩壊」についてお話いたします。

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 先日、発売になった飛鳥新社「大マスコミ 疑惑の報道 」 ですが、amazonで在庫切のままです。まことに申し訳ありません。
 楽天ブックス(http://books.rakuten.co.jp/rb/item/11377751/ )、セブンネットショッピング(http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1106085534/subno/1 )は在庫が復活しております(昨日は全滅でした・・・)。よろしくお願い致します。


 読者T様からのご投稿。


『現在、オンライン署名サイト「署名TV」にて以下の署名が行われていますので、是非ご署名・拡散をお願いします。(匿名ででき、個人情報は企画者には渡りません)
第二次麻生内閣実現切望! http://www.shomei.tv/project-1828.html
(携帯用) http://www.shomei.tv/mobile/project.php?pid=1828
現在のデフレ不況・戦後最高値の円高、被災地の復興や外交・防衛、様々な国難を抱える日本を救えるのは、麻生総理しかいません。日本の未来の為に再登板を切望します。』


 上記の通り、「第二次麻生内閣実現切望!」という署名活動が行われているようです。主旨にご賛同される方は、是非ご参加ください。


 9月24日現在の主要国の長期金利。


◆四天王
 日本:0.99%
 アメリカ:1.83%
 ドイツ:1.75%
 スイス:0.92%
◆PIGS
 ギリシャ:23.63%
 スペイン:5.21%
 ポルトガル:11.81%
 アイルランド:8.74%


※アメリカの長期金利がここまで下がったのは、大恐慌以来です・・・。


 現在の世界経済は、上記の通り、供給能力ががっちりしており、強固な潜在GDPを持つ国々の長期金利が下がり経常収支赤字を続けていたPIGS諸国などの金利が上がり続ける、二極化が進行しています。アメリカは経常収支赤字国で、貿易収支赤字国じゃないかといいたくなったかも知れませんが、この国はドル基軸通貨制度を利用して「世界の供給能力」を、あたかも自国の潜在GDPのごとく使えるのです。


 ユーロ加盟国間の為替レートの変動はありませんが、独自通貨国の四天王(日米ス)の通貨は買われる傾向があり、スイスが腹を立てて、スイス国立銀行(中央銀行)が、
「無制限に外貨を購入する準備がある」
 と「無制限為替介入宣言」をしたのは、ご記憶の通り。


 スイスは日米とは異なり、輸出依存度が高いため(ドイツよりも高い)、ひたすらスイス・フランが対ユーロで上昇していく状況に、耐えられないと判断したわけです。


再掲【スイスのGDP及び財・サービスの輸出対GDP比率、財・サービスの輸入対GDP比率】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_35.html#Swith


 さて、現在の世界経済は明らかに恐慌の連鎖が始まる直前に至っていると思うわけですが、為替レートの動きを見ると、
「その国の経済モデルと、強靭性」
 が分かります。経済の強靭性とは何を意味しているかといえば、先に出てきた「供給能力ががっちりしているか、否か」になります。


 国民経済の目的は「国民の需要を満たす事」ですから、輸入依存度が低く、経済が強靭な国ほど物価上昇率は下がり、実質金利が上がり、通貨が買われます。(日本はこれが行き過ぎて、デフレですが)


 また、国内の投資(政府の国債発行含む)を外国のお金で「賄っていない国」ほど、当たり前ですが金融面も強靭です。世界的な経済危機が進行しても、その国から「資金が引き上げられる」いわゆるキャピタルフライトは起きず、むしろ外国に投資したお金が両替されて戻ってくるため、為替レートは上昇します。


 上記は要するに、現在の日本ですが、状況が真逆になっている国がお隣にあります。昨日のエントリーを読み返して欲しいのですが、対米ドルでユーロ以上に通貨の為替レートが下落を続けている国、韓国です。


ウォン安:50億ドル規模の為替介入実施、効果は未知数
http://www.chosunonline.com/news/20110924000010
 23日のソウル為替市場で取引が始まった直後の午前9時1分、国民銀行の為替ディーラー、ノ・サンチル・チーム長は「あーっ!」と悲鳴を上げた。寄り付きでウォン相場が1ドル=1195ウォンまで下落したにもかかわらず、わずか1分で1150ウォンまで急反発したからだ。為替当局が急激なウォン安を阻止するため、為替市場に介入し、ドルを大量に売却したことから、ウォン相場が反発したのだった。ドル買い注文を全て吸収しても余りあるほどの大口の売り注文だった。為替当局が3年ぶりに「為替戦争」に突入した瞬間だった。
 それでもウォン相場はじわじわと下落に転じ、1時間後には1190ウォン台まで反落した。為替当局は3-4回にわたり小規模な介入を繰り返した後、取引終了5分前に決定打を繰り出した。午後2時55分にウォン相場が1194ウォンを付けると、再び大量のドル売り注文を出し、結局ウォン相場は前日比13.80ウォンのウォン高ドル安となる1166ウォンちょうどで取引を終えた。
 市場では、為替当局が1日で40億-50億ドルを為替介入に投じたと推定している。これは同日の為替取引規模100億ドルの半分に達する額だ。世界的な金融危機が進行した2008年7月9日にも為替当局が昼時に40億ドルのドル売り介入を行ったが、今回の介入はそれ以来の大規模介入となる。(後略)』


 誤解しないで欲しいのですが、韓国銀行が実施している為替介入は「外貨売り、ウォン買い」になります。すなわち、上記のスイス国立銀行が実施宣言した「自国通貨売り、外貨買い」とは逆のオペレーションになるのです。


 すなわち、為替防衛です。


 為替防衛とは中央銀行が外貨準備を取り崩して実施しますので、準備高が尽きたらアウト、となります。 韓国銀行が大々的な「為替防衛」を始めたのは、08年の危機以来です。本ブログの古参の方であれば、
また、始まったよ・・・
 と思われたことでしょう。


韓国の“ブラックフライデー”…KOSPI1700割れでことし最安値
http://japanese.joins.com/article/031/144031.html?servcode=300
 欧州の財政危機の拡散とこれに伴うダブルディップ(2番底)に対する懸念の高まりを受けて、KOSPI指数(韓国総合株価指数)が1年2カ月ぶりに1700割れとなった
KOSPI指数は2日連続で急落の勢いを見せ、1698.64を記録した昨年7月8日以降、初めて1700ラインを切った。
23日、KOSPI指数は前日比103.11ポイント(5.73%)下落し、1697.44で取引を終えた。 』


【図 2010年 輸出依存度、輸入依存度 】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_33.html#Yushutsu


 輸出依存度も輸入依存度も(人口規模から考えると)極端に高く、IMF管理以降、国内の主要企業を外資に抑えられている韓国は、世界的な金融危機、経済危機の進行に伴い、再び「グランドクロス」への道を歩み始めました


「ウォン安になって、羨ましい」
 などと言ってはいけません。世界的な需要収縮期には、ウォンがどれだけ安くなろうとも製品は売れないのです。実際、08年の韓国は「ウォン安&輸出激減」という状況になりました。


 ところで、グランドクロスとは何かといえば、↓こんなのです。


【グランドクロス】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_13.html#GS081008


 KOSPIとウォンのレートが共に1000台なので、韓国が危機に陥るとKOSPIが暴落し、ウォンの対ドルレートが急騰(ウォン安)することで、両者が交差するという面白い現象が見られるのです。
 KOSPIとウォンは全く異なる指標なので、単なる「目安」なのですが。というか、象徴かな?


 実需面も問題ですが、韓国国内では、すでに複数の銀行が各種の不正疑惑で営業停止処分を受け、金融面でも混乱が広がっています。昨日の正午過ぎには、営業停止処分を受けて捜査を受けていた第一2相互貯蓄銀行のトップが飛び降り自殺をしました。


 今後の韓国経済ですが、さすがにデフォルトにまでは至らないでしょうが、グランドクロスは十分にありえると思います。特に、韓国は来年に大統領選挙を予定しており、李明博大統領の、
大手輸出企業優先、グローバル市場優先、格差拡大・ウォン安容認
 路線(08年時点では、この路線以外に選択肢が無かったと思いますが)は、国民から厳しく批判されており、さらにインフレ率が高まっていることもあり、野党は、
ハンナラ党の金持ち優先主義が、現在の惨状を引き起こした!
 と総攻撃してくるでしょう。

 現在のウォン安を放置しておくと、輸入物価はますます上がり、国民は怒ります。


 輸出依存度が極端に高い韓国は、グローバリズムに依存した経済成長路線以外に選択できません(結果、輸出依存度が益々高まるわけですね)。

 TPP関連で「韓国! 韓国!」言っている人は、せめて上記の事実だけでも認識して発言して欲しいと、切に願います。


 まあ、韓国が08年同様に事実上の破綻状態(あの時は、李政権による日米中との通貨スワップにより助かりました)に陥ると、彼らは一斉に沈黙し、韓国経済が立ち直ると、また「韓国! 韓国!」言い始めるわけですけどね。


 いずれにせよ、日本の経済構造は韓国とまるで違います。すなわち、韓国と同じ成長戦略を選択「するべきではない」という話です。韓国を「見習って」戦略を立てるなど、やるべきではありませんし、やっても失敗します(何しろ、内部環境がまるで違うのですから)。 


 まあ、韓国は日本の反面教師にはなると思いますけどね



最後の行に「なるほど」と思われた方は
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