東京新聞・望月衣塑子記者の「リーク」発言に産経新聞が抗議 「事実無根だ」 ネット上の誹謗中傷は「言論弾圧を助長している」のか?

 東京新聞社会部の望月衣塑子記者による菅義偉官房長官記者会見での質問に関し、首相官邸報道室が東京新聞に注意喚起した問題で、望月記者は14日の官房長官会見で「産経新聞になぜかリークとして記事が出た」と発言した。産経新聞社は14日、「事実無根であり、社の名誉と信用を著しく毀損するもので看過できない」として発言撤回を求める抗議文を東京新聞編集局長宛てに送付した。

 望月記者は8月25日の官房長官会見で、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画に関する大学設置・学校法人審議会の答申について、正式決定・発表前にもかかわらず「認可保留の決定が出た」と発言した。

 これを受け、首相官邸報道室は今月1日、「未確定な事実や単なる推測に基づく質疑応答がなされ、国民に誤解を生じさせるような事態は断じて許容できない」として、東京新聞に対し、再発防止を求める注意喚起の書面を上村秀紀報道室長名で出した。

 書面は、東京新聞官邸キャップの了承の上で内閣記者会の常駐各社に配布されたため、産経新聞は2日付朝刊で「官邸報道室 東京新聞を注意 『不適切質問で国民に誤解』」という記事を掲載した。

 ところが、望月記者は14日午前の官房長官会見で「注意文書のことが産経新聞になぜかリークとして記事が出て、これまでの官房長官とのやりとりもいくつも記事にされた。個人への誹謗中傷が進んでいる。言論弾圧を助長するかのようなネット上の誹謗中傷について、政府はどう受け止めているのか」と質問した。

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