2015-09-19

入居前に分譲マンションを解約した話

5年前、入居予定だった都内マンションを解約しました。

いわゆる新築物件青田買いだったので本契約を済ませた後

で入居一ヶ月前というドタキャンだった為、当然手付で入金

したウン百万は戻らず水の泡となりました。

一生懸命に働いて稼いだお金ですし、今でも心情的には本当

にやりきれない気持ちもあります

分譲マンションを買うという事は、私達のような事もあるん

だと思っていただければ幸いです。


きっかけは本契約後に開かれた懇親パーティーでした。

不動産会社主催パーティーで入居後に同じマンションの住

民となる契約者同士の交流目的であり、同じマンション

一緒に生活を共にしていくであろう同世代の子育て世代がど

のくらいいるのであろうか等、私達夫婦もドキドキしながら

参加しました。

受付を済ませ入室するとテーブルが入居階毎に設定されてお

り、入居後のコミュニケーションを想定した席次となってい

ました。私達のテーブルに向かうとそこには高齢のご夫婦

その二人に挟まれる形で身体の大きい男性がいました。

少し身体を斜めにして身体を揺すったり手を叩いたり大声を

出して抑えられたりと、その男性が障害をお持ちであろうこ

とはすぐに分かりました。

私達のテーブルで若い世帯は私達だけで、あとの世帯も高齢

まではいかなくとも中高年以上のご夫婦でした。他階のテー

ブルには私達と同世代と思われるご夫婦も多数見られ、私自

身は「まあこんな事もあるかな」程度に考えていました。


しばらくして司会の方が音頭を取って乾杯をしテーブルごと

自己紹介をという流れになりました。

若いからどうぞと促され、無難挨拶をして妻のお腹には

赤ん坊がいること等を話しました。

次に席を立った中高年夫婦の方は少し片言の日本語挨拶

され、貿易お仕事をされているという中国の方でした。

お子さんはもう全員大学生中国大学へ行かれているとい

お話だったので、恐らくこのマンションも一括で買われた

資産家の方だと思います

次に挨拶に立たれたのが先の高齢夫婦でした。

「ああああかあかかかかか!!!!!」

奥様が立つと、隣の障害をお持ちであろう男性が突然大声で

叫び始め「だめ!○○ちゃんシーッ!シーッ!」などと必死

にご夫婦でなだめていたのが印象的でした。

まりにも大きな声だったので他のテーブルもみんなこちら

を振り返るほどでとにかく面食らったのを覚えています

○○さんはとにかくガタイが良く、恐らく身長は180位、

体格も柔道をやっているような大柄でした。

「息子の○○は少し障害があり、ちょっとわんぱくなところ

 もありますが、みなさんと一緒に楽しくすごしたいと思い

 ますのでよろしくお願いします」

のような挨拶をされた直後、突然その○○さんが隣の旦那

んを押しのけて私の妻に向かってバーっと抱きつく勢いで手

を伸ばし、思わず妻はのけぞり椅子から崩れ落ちました。

旦那さんが「コラ!○○!ダメ!」などと制止し、苦笑い

謝罪しながら「○○は小さい子供が大好きなんですよー」と

仰って、どうやら彼は妻のお腹を触りたかったようでした。

○○さんは押さえつけられても顔をブンブンふったり、何か

歌ったりテーブルを叩いたりしていました。

私は「困ります!」と強く抗議しました。知的障害をお持

ちの方への接し方としては間違っていたかもしれませんが、

まさかこのような事態に遭遇するとは思わずついカッとなっ

しまいました。そのあと妻は飲み物にも口をつけようとせ

ず押し黙っていました。旦那さんは○○さんを押さえつけな

がら苦笑いで何度も謝罪のような言葉を口にしていましたが、

何故か奥様は○○さんをなだめるだけで、全くこちらを位に

も介さなかったのを覚えています

その後は所々中国人のご夫婦中国語でコソコソお話をする

声が耳に残っただけで、後の自己紹介は全く覚えていません。


その後立食となり、私は同世代夫婦が多い場所に無理やり

妻を引っ張っていくような形で連れて行きました。

先ほどの私達のテーブルの騒ぎを見て私達のテーブルに近づ

こうとする人達がいなかったからです。

話こそ無難に盛り上がりましたが、「ああ、あの人がいたテ

ーブルの方ね」という哀れみというか少し距離を取ろうとす

視線は普段鈍感な私ですら感じたもので、こういった距離

感に敏感な女性である妻には相当堪えたようでした。

ふと私達のテーブルを振り返ると、中国人夫婦はさっさと

帰ってしまっており、先ほどの○○さんがサンドイッチやス

パゲッティーのミートソースボロボロこぼしながら食べて

いてその世話をする高齢のご夫婦の姿がありました。

時間パーティーは何とも言えない重い空気のまま終わり

ました。


帰りの車内。

妻は一言も口を利きませんでした。

正確に言うとそれから数日間口を開いてくれませんでした。

パーティーは日曜で翌日から仕事でした。妻はその時まだ

妊娠七ヶ月で産休も取っていない状況でした。

私は最後の望みをかけてずっと世話になった営業マンに部屋

を変えられないか必死に掛け合いましたが、他の部屋は完売

で仮に他の販売マンションを紹介するにしても解約は免れな

いという結論でした。パーティーでの出来事は営業マンもご

存知で、全く私達を引き留めようともせず淡々と現状出来る

ことを説明するだけだったのが印象的でした。

「解約しよう」

妻には私から打ち明けました。

確かに何百万も払った手付金が戻ってこないのは残念だけど

精神的な自由や安らぎはお金には変えられない。あのマンシ

ョンでの新生活に明らかな不安が見えてしまった以上、お金

犠牲にしてでも逃げようと。妻は泣きながら「ありがとう」

と口を開いてくれました。


解約なんて本当にあっけないもんです。

あんなに手取り足取り笑顔で私達をリードしていた営業マン

がピクリとも笑わない目で粛々手続きをすすめるだけ。

オプション改造分の違約を請求されたりしたらどうしようと

思っていましたが、手付を放棄するだけで解約となりました。

大変だったのはその後で、ギリギリすぎてその時住んでいた

賃貸を再延長出来なかった為、即決で入れる賃貸を探して急

いで引っ越したことです。

幸いなことにその引越し先に同年代夫婦複数いて、今で

は妻も娘もお友達と楽しく生活しているということが救いで

す。

私自身、自分が言うのも何ですが障害をお持ちの方やそうで

ない人も分かりあって生活していけると信じたいです。でも

妻や娘の事を考えると色々と考えてしま現実があり、今で

も5年前のあのパーティーが心に引っかかっています

それは失ったお金以上に、地域共生していく難しさを教え

てくれた忘れられない出来事でした。

  • そういうのは教会にでも行って懺悔してくれば? 増田に書いたらお前の罪が許されるとかいうわけじゃない。

  • とても正しい決断をしたと思います。サンクコストは忘れましょう。人生、時には損切りも必要です。 他害を伴った賞外者なんて、基地外に葉物くらい気圏だと思います。しつけしてい...

  • はい釣り

  • 素朴な質問だけど、この先、増田の娘さんが何らかの障害を負う可能性もゼロではないよね。生育後でも、低酸素などの影響で、知的な障害のような状態になることはあり得るよ。 また...

    • どう思うも何も、このまま自称こども好きの障害者の隣で暮らしてたら、高確率で流産させられてその障害のある子供とやらも産まれないわけだから関係ないじゃん。 大量の括弧付けて...

    • 他害もお互いさまってことだよね。 こちらも将来は自分自身や家族が障害を負い、人様に他害をしてしまう存在になってしまうかもしれない。 それを考えれば他害を寛容に受け入れたい...

  • それでいいと思うよ。 赤ん坊が生まれる時は、それまでとは比較にならないほど色々な点を気にする必要がある。 単なる知的障碍者ならいざ知らず、 小さい子が大好きで世話している...

  • topisyuさん、これって作り話の可能性ありますか? 個人的には入居前に大規模な懇親パーティーって聞いたことがないんですが。

    • 元増田の例を見る限り入居前のパーティは是非開くべき そこでキャンセル料を稼ぐのだ 追い出し屋というアルバイトもできるかもしれない

  • それから数日ものあいだ口を開かない奥さんも病気だね。 そしてあなたもこんなところで行を揃える職業病だね。 向こうの家族も、むっつり夫婦のあなたたちに何されるか分からない...

  • まるで俺が書いたのかと錯覚するくらい同じ境遇で驚いた・・ ウチの場合はもっと酷くて当の障害者は1人暮らしだったから誰も制する人がいなかった 9ヶ月目だった妻のお腹に興味を持...

  • 昔、小学校の近くに養護学校が有ってそこの生徒と交流が有ったんだが 女子生徒に襲いかかったキチガイが居たんで池沼は人間では無いと認識しておいた方が良いぜ 理性の無い動物だ

  • マンション新築で買うとかバカすぎ。 いい勉強になったね。

  • 自分の弟がそう(障害)だからわかる。仕方のないことだ。 幸いうちの弟はおとなしく他人に迷惑をかけるようなことがほとんどないけど

  • 分譲マンションじゃないけど、賃貸マンションで同じフロアに知的障害者と下のフロアに認知症の人がいたので、もし参考になるのならと。 同じフロアの知的障害者。 パワー系20代...

  • 増田でもまとめでも、なんでもかんでも創作だ釣りだと書かないと死んじゃう奴は放っておいて、この文章自体障害者ヘイトでもないし、事実を淡々と述べているだけ。なぜここで増田...

    • だからそれこそがいちいち釣りを拡散することによる害悪だろう いちいち語って注目をあびないほうが上手くいく物事もあるということがなぜここまで理解されないのか

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