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 ユーロ問題は「予想以上の悪化」を見せていますが、こちらはある意味で予想通り。


米GDP、第1四半期は1.8%増に減速、政府支出が押し下げ
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=axZ7U1ycZWxU
 今年第1四半期(1-3月)の米経済成長率は市場予想を下回った。政府支出が大幅に縮小した。
 米商務省が28日に発表した第1四半期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年率)速報値は前期比1.8%増だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は2%増。昨年第4四半期は3.1%増だった。
(中略)
 政府支出は5.2%減。1983年以来で最大の落ち込みだった。昨年第4四半期は1.7%減だった。国防費は11.7%減と、2005年以来で最も大幅な減少幅。(後略)』


 年率換算なので、対前期比だと0.4%強の成長になりますか。


 財政赤字が問題視され、政府支出が絞り込まれ、GDPを押し下げる。同時に金融緩和を反転させると、まさしく97年の橋本政権そのままですが、FRBの量的緩和は6月(二ヶ月切ました!)に終了する予定になっています。


 量的緩和は予定通り終了する見込みですが、政策金利の引き上げにまでは踏み込めないということで、ジャブジャブと市場に流し込まれたドルのおかげでアメリカドルの総合指数は0.6%下げ、73.116(前日は73.519)と落ち続けています。一時は、72.871にまで下落し、2008年7月以来の低水準となりました。


【図 アメリカドル総合指数の推移(過去五年間)】
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 まあ、FRBが供給量、流通量を増やしまくっているため、ドルが全体的に下がっていくのは当たり前なのですが、例によりガイトナー氏はこんなことを言っています。


強いドルは常に米国の利益=ガイトナー財務長官
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-20824320110426
 ガイトナー米財務長官は26日、強いドルは「常に」米国の利益であり、オバマ政権は成長下支えに向けドルを下落させることはないとの見解を示した。
 長官は講演後の質疑応答で「私がこの職務に就いている限り、強いドルが米国の利益であるということが常に米国の政策だ。貿易相手国を犠牲にし、経済的な優位性を得るためにドルを下落させる戦略を決して支持しない」と述べた。』


 史上最大規模の量的緩和を実施しながら、要人が「強いドルが国益だ」などと言ってのける。しかも、現在のアメリカは、一般教書演説で大統領が「輸出を二倍にする」などと宣言し、様々な輸出拡大策を打っているにも関わらず、「強いドル」も何もあったものじゃありません。


 「強いドル」と「輸出倍増計画」は、完全にトレードオフになります。強いドルを求めながら、輸出倍増計画を推進することはできないということです。


 現在のアメリカは、輸出倍増計画による雇用改善が戦略目標の第一にありますので、ガイトナー氏が「強いドルは」などと言ったところで、信じる人はいないでしょう(日本のマスコミや評論家除く)。


 また、米国債の金利が、低下(国債価格の高騰)を続けています。上記の通り、アメリカの経済成長率が予想以上に減速し、同時に失業保険申請件数が予想外に増加したことが原因です。


 アメリカは「通貨安志向」「輸出倍増計画加速」による経済成長率、失業率改善の道を、このまま突き進むことになる可能性が極めて高いのです。同時に、国内の資金需要が今ひとつ盛り上がらず、国債金利は低迷し、それにも関わらず野党やマスコミの批判で政府支出拡大には乗り出せないという、02年頃の日本の状況に酷似してきたわけでございます。


 まあ、アメリカの話はアメリカ国民が考えればいいわけですが、問題は上記を受けて日本がどうするかです


 何しろ、アメリカの家計は世界最大の需要項目です。そんな国が、通貨安、輸出志向を強めている中、「外需志向の成長戦略」などは成り立たないのです。この状況で日本までもが同じ戦略を採れば、まさしく近隣窮乏化政策そのままになってしまいます。


 特に、今後の日本では復興、耐震、防災などで需要が拡大していくわけでございます。日銀の金融緩和と政府の財政出動をパッケージとし、早期にデフレ脱却をすることで、アメリカの通貨安戦術をある程度緩和できます(実質金利が下がるため)。さすがのアメリカも、自分たちが散々に量的緩和を実施し、世界のコモディティ価格を押上げている状況で、日本の金融緩和に文句をつけることはできないでしょう。
 
 まあ、個人的には日本が輸出主導で成長しても一向に構わないのですが、アメリカが↑これでは、さすがに難しいと思います。いずれにしても、
「日本は輸出で成長するしかない!」
 といった、おかしな固定観念を排除すれば、日本の採りうる戦略の「フリーハンド」は、現在にいたっても極めて多いのです。


 日本は間違っても、「○○しかない!」(○○に入る言葉をコメントしてください)などと、限定した戦略しか選択できないほど、リソースが不足した国でないことは確かなのです。



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