「けいおん!!」あんまりうまくないですね!の件。

自分の住んでるところでも「けいおん!!」の放送が終わったし、あらためて最終話(24話)についてひとつだけ。

「あんまりうまくないですね!」

1期1話の唯のリプライズであり、梓の精一杯の強がりと見るべきなんだろうけれど、実は自分も「あんまりうまくないですね!」とちょっと思った。作中で最も女子高校生バンドらしい曲。初めて4人で書いた詞は未熟で硬く、曲は王道だが言い方を変えれば凡庸、アレンジはスカスカで詰め切れていない(梓のギターが入ればたぶん印象は変わる)。あれはほんとうに梓ひとりだけのための曲なんだと思う。

「天使にふれたよ!」が神曲に聴こえた人は、梓に、放課後ティータイムに相当入れ込んでた証拠です。そう言いつつ、なんだかんだであのシーンには感動したんだけど。

そして、番外編(26話)で憂と純を加えた新軽音部が動き出したあとでこのシーンを見直すと、別の意味が加わっていることに気づく。原作の「い 今の軽音部より 全然すごい部にしてやるです!」に相当するセリフだったんだ。*1

おまけ

このあいだ書いたカウントの話が好評だったので補足。「天使にふれたよ!」も律のカウントあり。あと、1期番外編「ライブハウス!」のメタメタだったリハでは、「ふわふわ時間」で「ワンツースリー」までカウントしてた。3拍目から入る曲なのに。律が完全にテンパってたのがよくわかる。

26話での「ふわふわ時間」は、カウントなしで梓のギターから。新軽音部は梓が引っ張っていくこと、律と唯の両方の役割を引き継いだことが示されたことになる。

おまけ2

唯と梓の引継ぎが1話のアバンで既に表現されていたことを、前に書いた記事よんでて気づいた。すっかり忘れてた。

「私の恋はホッチキス」のイントロは唯のリード・パート(けいおん!8話「新歓!」で「歌詞わすれたー!」のアレ)で始まるのだが、ここではコード・バッキングを弾いている。つまり、リードは梓が弾くことになったわけだ。前年の新歓で感動した曲、軽音部に入部することになったきっかけの曲のリードを梓が弾く。泣けるよなあ。

*1:純の「ふわふわ時間」のベース、音もフレーズも澪と違った個性を持たされてるのがおもしろかった。あのベキベキの音が、原作のコインで弾くエピソードを拾ってのことだったらさらにおもしろいんだけど。つうかジャズ研で何をやっていたんだろう、この人は。