ライフハッカー編集部様

所持している写真達の度重なる不幸のため(ええ、消滅しました)、パソコンに繋がなくても良い、優良なバックアッププランを探しています。ただ、気になる事が一つあり、色々探しても答えを見つけられなかったので、質問させて頂きました。

もし、普通のSATAハードディスクにデータを移して電源プラグを外し、どこかに保管した場合、どのぐらいの期間そのデータは保持できるでしょうか? そして、フラッシュドライブの場合はどうでしょうか?

心配なPackratより

Photo by Carl Berkeley.

 Packratさんへ

ハードディスクはRAMとは違い、一度書き込まれるとそのデータを保持するのに電力を必要としません。このため、通常のSATAハードディスクはデータを長い間保管し、管理する能力を持っています。よって、パソコンから外してクローゼットに入れて保管しても大丈夫です。ただし、データを保存するハードディスク自体の寿命は個体によって変わってきます

通常ハードディスクの寿命は約5年です。この5年という期間は、ハードディスクを日常的に使った場合のケースであり、もしデータの書き込みが頻繁に行われず、湿気の無い快適な温度の部屋で保管されていたとしたら、それ以上の寿命を得られるはずです。約7年から8年ぐらいでしょうか?

保管の際、磁場の発生する場所から遠ざけないと、データが劣化する速度が速まるかもしれませんので、ご注意を。そして、保管する場所の温度にも気をつけてください。ハードディスクには物理的に動く部品があり、それらはグリスを使い潤滑させているので、温度の影響でグリスが乾いたりすると、パーツが破損してしまう可能性もあります。ハードディスクによって最適な温度は変わりますが、約華氏50度~110度(摂氏10度~43度)の間であれば問題は無いでしょう。

ソリッドステートや、「Flash」ドライブは新しい技術ではありますが、理論的にはハードディスクより長く持つはずです。だからといって、8年~9年以上の寿命を期待してはいけません。なぜなら、データを保持するには安全に保管する事が重要であり、不必要なリスクを背負う理由が無いからです。

技術的に、NANDフラッシュドライブが10年以上データを保持する事は可能なのですが、個体差があり、個体によっては安いパーツを使い、寿命を短くしてしまっているケースも少なからずあります。温度と磁場については、SSDは普通のハードディスクより温度と磁場に強いので、そこまで心配しなくても大丈夫です(超強力な磁石などを使ってやっと少し影響が出るというレベル)。

全てのデータがちゃんと保存されている事を確認するためには、保存されたデータを何ヶ月かに一度チェックします。そして、何年か毎に替えのハードディスクを購入して、データを移し替えしてください。それ以外にできる事といえば、安全な場所に保管して祈る事くらいでしょう。

ハードディスクの扱いに関しては「ハードディスクとの上手な付き合い方10選!」、SSDの活用法に関しては「SSDのメリットを最大限にするための基本5ポイント+α」も参照してみてください。

お役に立てれば、幸いです。

ライフハッカーより、愛をこめて。

Matthew Rogers(原文/訳:JD)