FC町田ゼルビア背番号4 戸田和幸 | 戸田和幸オフィシャルブログ「KAZUYUKI TODA」Powered by Ameba

FC町田ゼルビア背番号4 戸田和幸

こんばんは。
2012年も残すところあと10日となりました、皆さんにとって今年はどんな一年だったでしょうか。

どんな結果が残ったとしても嘘偽りなく最善を尽くし取り組む事が出来たなら、喜んだり苦しんだりする中でまた自分自身が成長し豊かになり人を大切にし仲間が増えていく事が出来たら、それで良いのではないかなと思っています。

残酷ながら全ての人間が生きていく中で日の光を、スポットライトを浴びる事は出来ないしプロスポーツの世界ではそれがよりはっきりと表れます。

今シーズンの結果FC町田ゼルビアはJFLに降格する事になったし、そのチームの中で自分は更に残念な結果を残す結果となり来季再度Jリーグを目指すチームでプレイする事は出来なくなりました。

出た結果に対しては全て自分で責任を取らなくてはなりません、だから全てが終わった時に責任が取れるような毎日を送らなければなりません。

さて自分の今年、2012シーズンはどうだったのだろうか。

もう全て終わった事なのでその事について拘る自分もいないし気持ちもスッキリして次に向かっているのでここで今年の自分についてきちんとお話をしておきます。

今年、全く試合に出れないシーズンでした、シーズン前のキャンプですら練習試合に出る事が全く出来ませんでした。

自分自身のモチベーションと練習を積んでいった中での感覚とは噛み合わない時間を過ごしキャンプが終わったのですがそのタイミングで監督さんから話があり簡単に言えば戦力外だという事実を伝えられました。

二月の半ばの時点でもう答えが出てしまったわけです。
ショックだったし何故そうなるのか分からない、シーズンが始まる遥か前にそんな事になってしまったので残された長い時間をどうしていこうか悩みました。

人間には相性ってものがあるんですかね、ヴェルディ在籍時にもアルディレス監督の下、恥ずかしながら同じような経験がありまして。
今だから言えますが僕自身がゼルビアに加入する事が決まった後にアルディレス監督就任が決まったわけですが前回の事があったのでかなり大きな不安がありましたし大丈夫ですか?と確認してもらうようお願いもしたくらいです。

人間、みなそれぞれ考え方があるしそれはそれぞれ尊重されるべきだと思います。クラブ・チームを預かる人間、要は社長やGM、そして監督には自分達が描く最高のチームを作るために全てを決め実行していく権限があるので僕たち選手はその決められた中で一生懸命自分を表現しチームの勝利に貢献していかなくてはなりません。クラブが描く絵に合致するよう努力しなくてはなりません。

スポーツといえどひとつの組織であり他の職種と基本的には変わりはありません。

結果、二月の段階で僕は監督が描く今シーズンの町田ゼルビアという絵からは外れてしまったわけです。
実際ゼルビアから離れる事も考えるよう提案されました。

全くノーチャンスだという事がその時点で分かってしまった、さてどうするかと、でもまだ何も始まっていない、実際何が理由でそうなってしまったのかも分からない、もちろん然るべき立場の人達に頭を下げて聞いてもみましたが。

僕は個性が強く自分を持っている人間だとずっと言われてきたし確かに嘘ではない事だと思います、そうなるべきだと生きてきましたからね。

そういう僕の個性が上手く働いた時もあったし迷惑をかけてしまった苦い思い出もあります。

この世界で成功したい、勝ちたいと今までたくさんたくさんチャレンジしてきました。

若かりし18歳の頃に30歳を越えた先輩選手とプレイの事ですがすでにやり合っていたくらいなので周りの同年代とは明らかに違いました。

そうやって自分なりに必死に食らいついて生きてきたので人と違うのは自然な事だと思います。

ただ自分の持つ個性をなるべく出来るだけプラスの方向に使えるよう年齢が上がるにつれ自分なりに学び苦心してきました。

愛する地元で知った仲間達と肩を組んで、ブルーのシャツを着て、かつて呼ばれた「少年サッカーの町」という名から今度は「サッカーの町」と呼ばれるような仕事をしたいと意気込んで始まったシーズンは僕にとっては全く違う方向にいってしまいました。

時間をかけて置かれた状況を変えチームの力になり自分の力も誇示するんだと目標を改めて定めチームに残してもらうよう話をしてやってきました、五月からひと月、悩みすぎたのか身体が言う事を聞かなくなり離脱するというアクシデントもありました。それでも最後までやってきましたが悔しいですが結果はご覧の通りです。
これが2012シーズン、僕の残した結果です。そしてその事についてきちんと正面から受け止めるつもりです。様々な感情を抱きながらの長いシーズンだったし決して楽しいものではなかったですが僕は選手です、選手をやるかやめるか、この二つに一つの選択肢しかないわけで僕はやると決めやったまでの事、自分が今年置かれた状況が正しかったのかそれとももっと試合に出るべき状態だったのか、それも僕には分からない、口ではどうとでも言える事ですからね。
だからやると決めたので一人のサッカー選手として自分に出来る最善を尽くそうとやってきました。

その時置かれた状況が自分にとってのやるべきフィールド、そう思えないのなら辞めればいい。主観的な感想としてかなり苦しい状況の中、やれる限りの最善を尽くすという事に対してはある程度は満足してます。

つい先日、チームの納会がありまして。少々お酒が入っていましたが若い選手が僕のところに来て「試合に出れなくても変わらず厳しくやり続ける姿勢を見て自分もやらなきゃと頑張れました」と言ってくれました。

とても嬉しかったです。

それで良しとするには余りにも残念なシーズンではありますがでも自分が自分に課したものを見て頑張ろうと思った奴がいたのならそれは良かったなと思います。

書き方が非常に難しい問題について記してきましたが別に誰かを批判、この場合は監督になるんですかね、しようと思っているわけじゃないです。

僕はアルディレス監督をとてもリスペクトしています、だって世界のサッカー界におけるレジェンドですからね。凄い人ですよ、本当に。

監督がやろうとしたサッカーもおそらくはゼルビアの誰より理解していたと思うし最後の最後まで自分に出来る事がある、自分にはチームに与えられるだけの積み重ねがあると信じてやりましたが上手くはいきませんでした。

選手と監督という形ではどうしても上手く出来ませんでしたがいつかお会いした時には改めて聞いてみたいと思っています。
今回、突然退任が決まり僕がリハビリをしに都内にいる最中に帰国してしまったので。

人生は続く、この苦い経験も肥やしにして前に進みます。


自分の抱く思いややる気が思ったような方向に向かっていかない事もあります、それでもそこでもがいて何かを学び少しでも成長していけたら長い目で見ればきっと良い方向へ向かっていけるのではないかと思います。


僕はこういう人間なので気にいってくれる人とそうでない人、はっきりする傾向にありますがどんな人とも繋がり分かり合える可能性は捨てちゃいけないと思うし最後の最後まで諦めずに最善を尽くせる人間になりたいと思います。

仕事の面では痛恨の一年になりましたが反面プライベートでは人生を左右するだろう出会いがありました。

コーチ気学の高地先生、スタジオマジックの永井社長はじめ自分という人間を分からせてくれ認めてくれ正してくれ導いてくれる人達に出会う事が出来迷いは吹き飛びました。


サッカーだけしてきた自分がサッカーを通して社会を見、学び、人に出会い今大きな広がりを見せ始めているような感覚があります。

まだまだ自分の人生捨てたもんじゃないと、もう一度チャレンジしたいと思います。


まずは単身赴任に疲れたので早く家族のもとへ帰って可愛い子供達に好きなように遊ばれながらしっかり英気を養いたいと思います。
まるで動物園のような家を一人で切り盛り奮闘してくれた妻にも何かしてあげたいと思います、よく頑張ってくれました。


明日は明日の風が吹く、やる事やって後はなるようになる、そんな気持ちになれた一年でした。

悔しさはたくさんありますが後悔のない一年に出来た事は良かったと思います、途中で辞めていたら間違いなく後悔が残ったでしょうから。

一番大切な土地で、一番好きな色のシャツを身に纏い、一番好きな番号を付けながらも何も残す事が出来ずに終わる、これもまた人生なんでしょうね。

FC町田ゼルビア4番、戸田和幸はこれで終わりです。

これからの人生もこの自分とどうやって付き合いながら生きていくのか、興味深いテーマではあります。

行く先々でこれからもたくさんの人に出会うと思います。

未来の友人となる皆さんにはどうか先入観を持つ事なく一度思い切って話をしてみてくださいとお願いしたいと思います、きっと悪くないはずですので。


それでは皆さん残り少ない2012年を楽しんで良いお年をお迎え下さい。


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