放射線防護を専門分野とする危機管理とリスクマネジメント専門家による、低線量被ばくの解説

「正しく恐れよう」シリーズ。当方の覚え書きも兼ねて。……あるいは山師、ペテン師、デマゴギーに騙されないための基礎知識。(07/01 13:30 修正(抜けていたのを追加) 07/02 07:17さらに現状の根本的問題に関する言及を追加) ●一応こちらでも公知しておきました。 専門家による低線量被ばくの解説...「正しく恐れよう」シリーズ第二弾 http://www.jgnn.net/ls/2011/07/post-2320.html ●「正しく恐れよう」シリーズ第一弾に関する解説はこちら 鼻血と原発と「ジャーナリスト」と専門家と 続きを読む
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toshibo @Q_toshibo

大学の先生がこんなに理路整然とデタラメな解説をしてるのを見ると、デマよりタチ悪い気がします: 首都圏の人口は3500万人である。この集団が一様に10mSvを浴びた場合、首都圏での~ http://bit.ly/h1Jhjg

2011-06-29 23:32:07
toshibo @Q_toshibo

仕事のヒントをもらったり、目からウロコの再発見は放射線の門外漢の方からいただくことのほうが多い。中谷内先生の風評被害防止のコメントは興味深い http://psych.doshisha.ac.jp/staff/nakayachi/sp.html

2011-06-30 00:53:04
toshibo @Q_toshibo

鼻血などのデマは論外として、意図はわかりませんが自分の専門外なのにICRPだとかLNT仮説だとか放射線防護の専門用語を駆使してデタラメ解説する大学の先生が何人もいる。「あ~、素人はそう解釈するよね~(棒)」と思ってましたが、なまじ肩書きがあるだけに有害なので一度整理します。

2011-07-01 00:30:57
toshibo @Q_toshibo

低線量被ばくの健康影響は発がんリスク(将来のがん化の可能性)以外ない。断言します。また、リスクは「危険度」のことだと誤解されやすいのですが、低線量域では線量とともに確率的にがんになりやすいといったデータもありません。

2011-07-01 00:34:04
toshibo @Q_toshibo

なぜ医師でもない僕が断言できるのか。放射線の人体影響はほぼ解明されてるからです。レントゲンがX線を発見した115年前、体の中が見えるX線はとんでもない魔法みたいなもので、手を透かしたりの見せ物にも使われ、結果、放射線熱傷が起きた。

2011-07-01 00:36:16
toshibo @Q_toshibo

X線発見の翌年には放射性物質のα、β、γ線も発見された。そのうち、見えない、体にも感じることができない未知の放射線が人に害を及ぼすことをみんな知り、できるだけ被ばくしないようコントロールして使おう、と。この流れがICRP、そして放射線防護のポリシー。

2011-07-01 00:38:27
toshibo @Q_toshibo

だから100年以上の放射線障害と防護対策の知見があり、未知の臨床影響はない。ただ低線量被ばくによるがん化の可能性だけは、統計的に検出できないのでわからない。ここまでが科学です。ここから先は倫理というか社会学というか、そんな話になります。

2011-07-01 00:41:02
toshibo @Q_toshibo

影響が統計的に無視できるから低線量ならOK、にはならない。これは放射線防護のポリシーに反する。とにかく放射線を使う行為では、できるだけ被ばくを少なくするよう「適切に」コントロールしよう、と。そのために不確実な可能性を無理矢理見積もるのがLNTモデル。

2011-07-01 00:43:24
toshibo @Q_toshibo

このLNTモデルが正しいか間違いかというのは実にくだらない議論。影響があるかどうかわからないなら安全サイドに立って、あることにしとこうじゃないかという素朴なモデルがLNTです。だから1mSvで何人ががんになる、という予測に科学的根拠はない。

2011-07-01 00:46:06
toshibo @Q_toshibo

では何のためのLNTモデルかというと、リスク評価のため。今回の避難基準も「発がんリスク」と「生活基盤の損失の大きさ」との比較で最終的には政治が決めたもの。経済損失との比較が許されるのは「リスク」だから。リスクは「いのち」や「危険度」とは違います。

2011-07-01 00:49:41
toshibo @Q_toshibo

年間1mSv超えそうだから避難しろ、というのは被災された方にとって被ばくのリスクより避難の不利益が大きすぎるから20mSv。あくまで原子力災害対策特別措置法に基づく防護対策基準で、危険に曝されるわけでも法定被ばく線量限度の緩和でもない。

2011-07-01 00:53:02
toshibo @Q_toshibo

現実的に大事なことは、できる範囲で実際の被ばく線量を低くすることだと思います。すでに自治会や皆さん一人一人が取り組まれてるじゃないですか。僕はそんな地道な活動を腰を据えて応援していきたいと思ってます。長々とすみません。終わり。

2011-07-01 00:55:27
toshibo @Q_toshibo

@hinaojosama はい、医療は直接人に放射線を照射するのですから、医師の判断で適切にコントロールされてます。ご不明の点は医師、放射線技師に何でもおたずね下さい^^

2011-07-01 01:03:58
toshibo @Q_toshibo

@kaimai_mizuhiro すみません、説明下手なもので(汗)。きわめて普通のことですがどうしても言いたくて。

2011-07-01 01:22:27
toshibo @Q_toshibo

放射線は、よほど大量じゃない限り人体影響はわからないものなのですが、政治家、学者、実業家、ジャーナリスト…専門家のように解説してる人の特徴は、原発の安全性やエネルギー問題に言及してることです。最初から「危険の根拠」を見つけようとするから正しい理解ができないのです。

2011-07-02 00:00:08
toshibo @Q_toshibo

僕は原子炉の制御やエネルギー問題の知識もなければ何の関心もありません。エネルギー問題は政治問題そのものですから関心が高いのはわかる。しかし原発にYESかNOか、政治闘争になると放射線の人体影響の事実が捻じ曲げられ、無用の偏見や復興の妨げになる。政治闘争は平時にやれ、と思う。

2011-07-02 00:28:17