Appleの新ルールを受け、KoboがHTML5のWebアプリ開発を宣言

アプリ内販売を禁止するApp Store新ルールに準拠するため、AmazonのKindle、Google Books、NOOKなどがアプリをアップデートする中、一足先にアップデートしていたKoboがWebアプリを開発すると発表した。

» 2011年07月27日 13時57分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 電子書籍事業を手掛けるカナダのKoboは7月26日(現地時間)、米AppleによるApp Storeのルール改訂を受け、HTML5でのWebアプリ版電子書籍リーダーを開発中であると発表した。

 Appleは、2月に発表し、6月に改訂したこの新ルールで、App Storeに登録するアプリ内に、コンテンツを販売する外部サイトへのリンクやボタンを設置することを禁じた。

 Koboは7月23日、新ルールに従って同社のiOSアプリからアプリ内販売機能を削除したと発表している

 米Amazon.comのKindleや米Barnes & NobleのNOOKなど、一連の電子書籍リーダーアプリが7月25日付でアップデートされ、アプリ内から自社ストアへのボタンやリンクが削除された。一時的にApp Storeから消えていた米GoogleのGoogle Booksアプリも、Google Booksサイトへのリンクが削除された新版として復活している。それぞれのアプリで購読するコンテンツを入手するには、Safariで各社のWebサイトに行き、ダウンロード購入する必要がある。

 Koboは「ここ数週間にわたってわれわれはAppleと共に、新ルールの下でのiOSの電子書籍購読コミュニティーにとってプラスになる解決策を検討してきたが、残念ながらAppleは当社を含む電子書籍企業に対し、アプリから外部ストアへのリンクを削除するよう命じた」と説明し、App StoreでのKoboアプリ提供は続けるが、Webアプリを提供することで(HTML5に対応する)あらゆる端末での読書を可能にするとしている。

 新ルールを受けてのWebアプリ開発はKoboが最初ではない。英国の出版大手Pearsonグループ傘下のFinancial Timesは6月に、iPad向けに最適化したWebアプリ「FT Web App」を公開している。

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