図1●UQコミュニケーションズが解説するWiMAX Release 2.1の概要
図1●UQコミュニケーションズが解説するWiMAX Release 2.1の概要
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 WiMAX ForumがTD-LTE互換機能を備えたWiMAX Release 2.1を発表したことを受け(関連記事)、UQコミュニケーションズは2012年10月31日、UQ WIMAXの次世代サービス規格として、WiMAX Release 2.1規格の採用を検討すると発表した。

 Release 2.1は、多くのWiMAX事業者が採用するIEEE 802.16eベースの「WiMAX Release 1.0」と、これを進化させたIEEE 802.16mベースの「WiMAX Release 2.0」(WiMAX 2)を包含し、追加要素(Addtional Elements)として、3GPPのTD-LTEに関連する無線とコア・ネットワークの一部規定を取り入れた仕様となっている(図1)。既存のWiMAXネットワークを運用・進化させつつ、今後普及が予想されるTD-LTE端末を取り込んでいくことが可能な規定と言える。

 UQコミュニケーションズは、総務省が新たに割り当てを予定している2.5GHz帯の“モバHO!跡地”20MHz幅を確保したうえで、この新規周波数帯上でWiMAX Release 2.1を導入したいとしている。その際の仮のサービス名称を「UQ WIMAX2+」とした。なお802.16eベースのWiMAX Release 1.0を運用している保有済みの2.5GHz帯30MHz幅については、当面、WiMAX Release 1.0での運用を続ける。

 2.5GHz帯TDDバンドは、3GPPでLTE TDD Band 41として規定されており、TD-LTEの国際バンドとして米国や中国などで広がる可能性が高くなっている。今後、このバンドに対応したTD-LTE端末が多数出てくると見られ、UQが新規周波数帯を確保してWiMAX Release 2.1を導入した場合、これらの端末のエコシステムを生かせる形になる。

 なおソフトバンク系のWireless City Plannningも、この2.5GHz帯でTD-LTE完全互換の「AXGP」サービスを展開している。

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