秋田市郊外、揺らぐ人口減少下のまちづくり県と隔たり
秋田市が郊外で計画しているまちづくりが足元から揺らいでいる。国に共同申請する秋田県から内容の大幅な見直しを求められ、市は予定していた3月中の手続きを見送った。両者の見解に隔たりは大きく、先行きを見通せない。 「市のプランニングは地域未来投資促進法の趣旨に合っていない。（納得いく内容でなければ）県として議会に説明できず、法律の裏をかくようなことはしたくない」 佐竹敬久知事は3月25日の定例記者会見…
自治体が体育館や展示場など公共施設の管理を民間に委ねる指定管理者制度が全国で広がっている。民間のノウハウを生かすことで住民サービス向上やコスト削減につなげる狙いがあり、2022年の全国の市区町村の導入率は3分の1まで高まった。山形県米沢市は民間の参加意欲を引き出す仕組みを通じて全国一の導入率を達成している。 自治体の財政状況は厳しい。国は行政サービスの効率化や質向上に向けて03年に地方自治法を改…
滋賀県南端の丘陵地帯にある甲賀市は、土味を生かした風合いが特徴の「信楽焼」の産地として知られる。焼き物に適した腰の強い粘土が豊富に採れ、約800年前から受け継がれてきた技法は素朴な味わいを生む。インバウンド（訪日外国人）をも魅了し、隠れた観光名所になっている。 JR草津線と接続する貴生川（きぶかわ）駅（同市）から信楽高原鉄道の列車に揺られること約20分。3月末の平日に玄関口の信楽駅に降り立つと、…
富山短期大学（富山市）は2024年度から、製品・サービスや職場を変えるアイデアの着眼点を養う授業を始めた。量子力学をヒントに現状を4つの視点から見て、違和感を覚えた点を掘り下げて改善策を探る。変革につながる実践的な提案ができる力を育み、就職後に企業に貢献できるようにする。 経営情報学科の森井泉仁教授が「X（エックス）力養成プログラム」として主宰するゼミで導入した。産業界ではデジタルトランスフォー…
JR西日本が山陰本線を走る観光列車「あめつち」について、木次線への乗り入れを始めた。昨年11月に廃止した「奥出雲おろち号」の後継だが、運行本数は大幅に減り沿線観光の起爆剤としては力強さを欠く。旅行商品の本格的な開発もこれからで、利用減に苦しむ木次線のテコ入れは簡単ではない。 「ようこそ木次線へ！」。あめつちの乗り入れが始まった7日、JR木次駅に集まった地元住民らは小旗を振って列車の到着を歓迎した…
ほくほくフィナンシャルグループ（FG）傘下の北陸銀行は、2025年春採用の新入行員の初任給を引き上げる。2年連続の上げとなる。金融機関以外の業種とも人材獲得競争が厳しくなるなか、中澤宏頭取は「地域競争力を高めるための投資」と語る。狙いを聞いた。 ――大学・大学院卒総合職の給与を2万5000円引き上げ25万円とする狙いは何でしょうか。 「人口が減少するなかで優秀な人材の確保が金融機関のサービスを高…
1都3県における自治体の女性管理職比率がじわり上昇している。民間企業に比べて、昇進試験を受ければ機会は平等と思われがちだが、心理的な不安や家庭との両立、男性中心の組織・制度設計などハードルは多い。各自治体で待ったなしの改革が進んでいる。 2026年度までに女性管理職比率30%目標を掲げているのは横浜市。24年度時点で課長級以上の比率は20.6%、係長級は26%。それぞれ前年度比で1.1ポイント、…
