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シンゴジラ 石原さとみの英語を聞いて帰国子女が思うこと

石原さとみの英語って上手いの?」

 

シン・ゴジラ」に日系アメリカ人の役で出演した石原さとみの英語に関して、シン・ゴジラを観た方によく聞かれます。

 なのでこの際、1歳で海外移住してから合計13年を海外で過ごし、英語教育しか受けていないネイティブとして思ったことを、ちょっと書いてみようと思います。

  

石原さとみの英語を聞いてどう思ったか

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やはり、訛りが強い。そして速い。この矛盾が、なんとも言えない違和感を生んでいます。

例えるなら屈強なカメルーン男性が凄まじい速さで「いやぁジェンバ・ジェンバはん、綺麗な着物やこと。何してはったの?」と流暢に話してる感覚です。

 

でも、そんなカメルーン人を見て「うげぇ」と思うでしょうか?

「頑張って日本語を覚えたんだな」と、むしろ殆どの人は感心するでしょう。

なのに石原さとみの英語には手厳しい人が多いですよね。不思議です…

 

発音が上手い=英語が上手い、ではない

日本人は発音を過剰に重視する傾向があると思います。

手前味噌で恐縮ですが、やはり僕は小さい頃から海外で過ごしたこともあり、発音は綺麗です。

確かに発音は綺麗なのですが、名前を書けば800点中500点は取れると言われる米国の統一テストで520点を叩き出した男です。日本語で言えば漢字の「草」が書けないレベルです。教師からは「テスト中に失神したのか?」と聞かれ、失神したいくらい恥ずかしかったです。

そんなミドリムシ並みの英語力の僕ですが、日本で就活をしていて、英語面接に落ちたことがありません。恐らく英語に関しては好評価だったと判断してよいでしょう。

内容的にはプランクトンの餌にもならない薄っぺらいことしか言っていないのですが、「発音が良くて」「えらく自信満々に」「早口で喋っている」ので、かなりフィルターがかかっていたように思います。

そんな僕を採用したうえ海外に送り出した人事部が凄まじく後悔した事は言うまでもありません。

なので、是非とも「発音が良い=英語が上手い」という先入観を取り払ったうえで相手の英語を聞いて欲しいな、と思います。じゃないと海外に送り出した新入社員がいきなり取引先の社長に「おっすスティーブ元気?」と挨拶するのを止める事になります。

 

 そもそも「訛り」のない英語なんて無い

「発音の良い英語を話す人」と聞いて、誰を思い浮かべるでしょうか?

BBCのキャスター?英会話スクールの先生?海外映画の俳優?

 

ぶっちゃけ、全員訛ってます。

BBCのキャスターは強烈なクイーンズイングリッシュ。アメリカに行けば絶対に茶化されます。逆も然りで、アメリカ訛りが英国に行けば茶化されます。

 

そして、訛りはうつります。

僕はアメリカ訛りで渡英して「アメリカ訛り」をイジられ、英国訛りに適応してから帰国して「英国訛り」をイジられるという、二重に悲惨なイジリを受けています。

なので住む国によって正しい発音なんて変わるし、どんな英語を身につけてもどこかで必ずイジられます。日本語訛りも英国訛りも、アメリカに行けば大差ないのです。

 

大事なのは誰が何を言うか

僕は半年ほどドイツに住んでいた事もあり、恐らく発音も文法もボロボロのドイツ語で生活していましたが、自分でも驚くほど多くの友人に恵まれました。

地元のバーに通い詰めたり、近所のBBQに参加して、ヘタクソなドイツ語と身振り手振りで必死に話し続けました。

そうしたら周りも面白がって(大体「う○こ」とか「お前の母ちゃん×○※」とか汚い言葉を)色々教えてくれるし、言葉も通じないのに一緒に旅行に連れて行ってくれるようになります。

 

その時意識していたのは発音でも文法でもなく、「笑顔」です。

何回スベっても良い。伝わらなくても良いから、ジョークを言いまくる。

逆を想像すればよいのですが、カメルーンから留学してきたジェンバジェンバが5分に1回スベり倒してたら、それはそれで面白いですよね。

 

伝えたい事、思っていることを意識して話せば、大体伝わります。

なので発音が悪いとか、気にする事ないんです。気にせず笑顔で、言いたい事を言いましょう!

 

結論:石原さとみは可愛い

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