たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

大人になって、一息ついた今だからこそ、「けいおん!!」で青春できるよ。

ちとこの漫画がよすぎたので色々書きますよ。
 
ムギ「いつだってもっと一緒に居たいって、そう思ってるのに」(71drafting)
「1210」/「71」の漫画 [pixiv]
 
けいおん!」のムギの、大きな一歩を踏み出したあのシーンとあのシーンに向けての、力強い漫画。
ぜひとも、新しいことを始めることに不安を感じる人や希望を感じている人に読んでいただきたいいい漫画です。是非に。
 

そして、あの学園祭が収録されたBD・DVDも発売ですね。
全部買ってますが、多分これが一番ヘビロテしそうな予感。
 

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なんてね。
逆です。見直すことが出来ないんですよ。「けいおん!!」20話。
絶対泣くから。「けいおん!!20話」って言葉見るだけで「うっ」てなるくらい。はい重症ですねー。
あのグダグダ感含めて、本当に青春の一瞬を見ているようで、追体験しているようで、心の穴を埋めているようで。
かつこうやってブログやってたり同人やったり、商業でも執筆させてもらっていたりすることで、今この瞬間が青春だということを思い知らされて。
悲しくて泣くとか感動して泣くとかを超越して、込み上げてくるんですよね。
 
ああ、生きててよかったなあと。
 
大げさですねえ!
「『けいおん!!』は生きがい」、なんて言葉流行りましたが(流行ったの?)、「けいおん!!」が生きがいだったんじゃなくて、「けいおん!!」で生きがいを再発見させられた、という意味でぼくにとっては「『けいおん!!』は生きがい」でした。
「けいおん!」&「けいおん!!」関連感想まとめ - たまごまごごはん
泣いてもいい、泣いてもいいんだよ「けいおん!!」第20話 その1 - たまごまごごはん

このワンカットだけでやばいくらいです。
 

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まー、自分の思い入れがでかすぎる+本編にない色々な妄想が膨らみすぎて手に負えない状態になっている、というのはあります。
ありますが、それを差し引いてもこの作品が、いい大人達の心を刺激しているのは間違いないと思うんですよ。
あずにゃん俺の嫁」というノリももちろん好きです。ペロペロ(^ω^)
しかしちょいとちがうんですよね。「梓は俺だ」「律は私だ」なんです。
 

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自分の周りには、ものすごい数の「宮本アキヨファン」がいます。


出てきたカットは(モブ以外で)この二つとあとはPVの一つ。三回だけ。
でもね、その三回がすごいの。ものすごいの。
人の人生ひっくり返すくらいすごいの。
 
何を言いたいかちょっと説明します。
放課後ティータイムこと平沢唯ら軽音楽部って、クラスでは結構目立つ、そんな立ち位置の子達グループなのです。
まあ目立とうとして目立っているわけじゃない(澪とかそうですね)んですが、好きなことをやっていたら目立ってしまった、というか。それだけな自然体です。
でも内部にいない人間、他のクラスメイトや下級生からしたら軽音部ってものっすごい憧れの的なんですよ。光ってるんですよ。
「あー、そんなのいたねー」くらいの子達もいますが、それでも記憶に残っている存在にはなっている、というだけですごいことじゃない?
で、ですよ。
宮本アキヨさんって、そんな軽音部に憧れていたんです。
みんなが盛り上がっているときに、その輪に入りたかったんです。上の絵ですね。
しかし入れなかった!
自分はそこに入れないと思って二の足を踏んでしまった。
だけど、卒業式の日にだけは、なんとか思いを伝えたい、どうしても思いを伝えたい、意を決して軽音部メンツに話しかけるんですよ。
誤解されちゃう仕方で。
もうね、下手くそなんです人間関係づくりが。
でも、踏み出したということがきちんと描かれていて背筋がゾクゾクしました。
ああ、この作品はちゃんと、色々な青春を描いているんだ、決してモブの子たちの青春をおろそかにしていないんだと。
 
そして続出しまくりました。
「宮本アキヨは俺だ」「宮本アキヨは私だ」と。
アキヨさんと同じ青春を、同じ経験をしている人、めちゃくちゃ多いんです。
分かる。自分は律タイプの位置にいたり、似た様な悩みすることが多かったんですが、高校時代はアキヨでしたよ。
一歩が、その一歩が踏み出せなくて。何度挫折したことか。後悔したことか。
でもアキヨさんは踏み出したんですよね。
ぼくが後悔したことを、彼女はやってくれた。
もうこれだけで込み上げてくるものがありすぎて。20話の時点では「ああ、ぼくと同じように踏み出せなかったんだなー」と思っていただけに。
 
むしろ、アキヨさんだった人で今、大人になってからアキヨさんのように一歩踏み出した人を沢山見てきました。
会ってきました。
みんな、これから青春をするかのように、照れながら、ドキドキしながらも、力強く拳を握っています。
 

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最初のムギの話に戻ります。
ムギも実はアキヨさんみたいな可能性を秘めている子でした。
しかし一期で軽音部に入りました。でも一期のムギは傍観者なんですよね。
13話「冬の日」で彼女が初めて、一人でバイトを始めたとき。あれが巨大な一歩でした。
アキヨさんが「面白かった」って軽音部の子に近づいたのと同じくらい勇気のいる出来事だったでしょう。
でもあれがあったからこそ、二期のムギは自ら動く子になりました。
あるいは、一期最終回の「ふわふわ時間」アンコールの鍵盤を押した瞬間からかもしれません。
切り替わったんです。彼女の人生は。
 
その「一歩」を思い出させる「けいおん!!」という作品。
大人になってからこそ、感じる物が大きすぎます。
「ムギは俺・私だ」という人、いますよね。
 

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理屈とかガン無視で書いてきました。感情の話です。
実は「頑張る」って言葉結構自分は苦手でした、かつて。特に人に言うのが。
欝の人に言ってはいけない言葉ベスト1ってなくらい、プレッシャーになるからです。
しかし、これって頑張っている人に言うのなら有りなんですよね。
例えばムギに「がんばれー!」って軽音部の子たちが言ったら、彼女喜ぶんじゃないでしょうか。

聞こえて欲しいあなたにも。がんばれー!
 
けいおん!!」はそういう意味では、「頑張れ」を押し付けがましくしなかったのがすごいですよ。
だってあの子達画面の中で頑張ってないもん。
でも画面の裏側、実際に映っていないところで頑張ってるんだもん。
ムギのバイトとか、りっちゃんのドラムの練習や家事とか、澪の受験勉強とか、梓の新入生勧誘や卒業までの我慢とか色々。
唯は「頑張る」じゃなくて「楽しいから全部やってる」というすごいポジティブシンキングでした。
そこが魅力的。そう、好きで選んだことだから、好きでやってるから、根性で頑張ってるんじゃない。楽しいことをやっているだけ。
でもきっと唯もクラスメイト達から「頑張れー!」って言われたら、喜ぶんだろうな。
それは仲間だから。
 

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仲間って不思議な言葉だなーと思います。友人でもいいんですけどね。

卒業は終わりじゃない
これからも仲間だから
放課後ティータイム「天使にふれたよ!」より)

友人だから、じゃないんだよなあ。仲間なんですよ。
 
大人になると仲間がたくさん増えます。
あるいは仲間になるために頑張ります。一歩踏み出そうと自分から動きます。ムギやアキヨさんのように。
自分はテンション高い人間ですが、やっぱり知らない人と話すのは勇気が入ります。いつだって不安です。
でも仲間に会いたいんです。仲間と歩みたいんです。
これって青春じゃね?
 
おっさんが何を言うかって感じですよね。
いいよ別に、おっさん青春するよ。死ぬまでずっと。
だって、仲間がいて、その仲間とは距離もあるかもしれないけど同じ空の下「頑張れる」のなら、頑張ろうってなるじゃないですか。
いつまでだって、みんなで笑いたいじゃないですか。
 
けいおん!!」でその感覚を再認識させられたんです。
ああ、そうか。仲間と青春していいんだ。高校生時代は終わったけど、「これからも仲間だから」じゃないか。
それぞれが仕事をしたり、趣味に勤しんだりしながらも一歩踏み出しながら、どこかでみんなで拳を振り上げたい。
「大好き」って言われたら「大々好き」って返すよ。
「頑張れ」って言われたら「頑々張れ」って返すよ。
 
だから。
放映が終わってからだいぶたちますが、ぼくは「けいおん!!」が大好きです。