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人類史からひもとくデザイナーの生存戦略 〜強者生存か、適者生存か〜


先日、NHKスペシャル『人類誕生』を見たんですが、パラダイムシフトが起こるたび、”生き残るため適応する”というプロセスは、古今問わず繰り返されているんだな〜としみじみ思いました。

自称サバイバル系デザイナー norinity1103 です。

「自然淘汰とは適者生存」という言葉は、使い方のニュアンスは違えども、ビジネスシーンでよく使われるワードですね。

タイミングよく「THE GUILD勉強会」に参加し、改めて「今後のデザイナーのあり方・活躍の仕方」について、考えさせられる機会になったので、シリーズものでポエムを書くことにしました。

勉強会で取り上げられたテーマはこちら。

ジョン・マエダ氏の『Design in Tech Report 2018』の翻訳版をTakramさんが作成してくれたので、みんなで読み合わせて議論しましょう〜といった内容です。

※Twitterハッシュタグ #theguild_study からも勉強会の模様をご覧いただけます。 からも勉強会の模様をご覧いただけます。


『Design in Tech Report 2018』を読み解く

このレポートでは、TBD(技術 × ビジネス × デザインの融合)、「コンピュテーショナルデザイン」という新しいデザインの潮流が解説されており、加えて”グローバルな視点”を踏まえながら、昨今のデザイナーに求められる役割の変化について論じられています。

日本国内においても、経済産業省・特許庁が「デザイン経営宣言」発表され「DESIGN=DE$IGN」というような認識が、徐々にビジネスシーンにも浸透しつつありますが、同時にデザイナーが求められる能力やスキルは、より多様化・深層化しています。

その中でいかにチームに貢献し、ビジネス成果を得るために自らの能力をどのように伸ばしていくべきか...ジュニア・シニア問わず、今後の学習指針やキャリアパスへの葛藤が生まれますね。

TL;DR. 意識高すぎて吐きそう

レポートの内容は本当に”盛りだくさん”です。新しい言葉の定義、それに難しい言い回しが非常に多いです。

正直、意識が高すぎて気が遠くなりますね。すべてを理解するにはかなりハードルが高いので、要約して以下のように紹介します。

①Tech × Business × Designの融合を実現する
クラシカルデザイン領域で知識や精神を磨きながら、技術やプロセスを十分に理解するコンピュテーショナルな領域を取り入れることが求められている
②組織の文化に向き合う
デザインを共業化するためのツール選定、システム構築を推進し、デザイン文化を作り上げていくように働きかける必要がある
③テクニカルな学習を恐れず、必要なスキルは研磨する。
「自分たちより幸福でない人々を助ける」という認識を改め、インクルーシブデザインの実現を目指す。

そして、求められるスキルの一部抜粋がこちら。以下はビジネス寄りです。

うん、項目多すぎ...「できる」の基準がわからない。お疲れ様です。

勉強会の参加者にも、あまりの学習領域の広さや、項目段階の多さに焦燥感が垣間見えました。

業界の状況の変化に伴い、生存競争がはじまっているのは間違いはありませんが、はたして我々はどう立ち向かっていけば良いのでしょうか?


2つのデザイン領域の対比

レポートでは「クラシカルデザイン」「コンピュテーションデザイン」の2つの領域が定義され、互いの領域に理解が深まらない課題について議論されています。

この議論は非常に印象的で、結論としてどちらが正しいかは現状で判断できません。なぜならどちらの特性も、デザイナーとして必要なアイデンティティーであることは変わりないからです。

よって、領域の体系的に分析することで、世の中を取り巻く大きな変化に応じて、今後デザイナーが生存していくため...しいては漸進的な姿勢で活躍していくためのヒントになると、なんとなく私は考えました。

※クラシカルという言葉自体が揶揄のニュアンスを含む気がしますが、脱形骸化への警鐘をならすという点での命名でしょうか

強者生存か、適者生存か

現状でベストプラクティスが見当たりませんが、冒頭でもあったように今も昔も変わらず業界的なパラダイムシフトは絶えずくり返されてきました。

周期が早くなってきているのは事実ですが、クラシカルデザイナー、コンピュテーションデザイナーという定義がなされたからと言って、センスが良いデザイナーが生き残るとか、地頭や学歴が良い人材が必ずしも生き残るというわけではありません。

とはいえ時代は迫ってくるし、絶えず練磨はしなくてはならない。『Design in Tech Report 2018』は意識高い系で読み解くのが難解。そんなモヤっと感のなかで、ゆる〜く今後の"適応の仕方"を考えてみたいみたい。

・・そして始まる「人類史からひもとく」シリーズ。猿から目線です。

シリーズの概要

このシリーズでは、人類史上で滅びたとされる「ネアンデルタール人」と、あらゆる環境の変化に耐え抜き我らが祖先になった「ホモ・サピエンス」の生存プロセスを比較して、今後の現場で活躍できるデザイナーにとっての「無用の用」と「不易流行」を考察してみます。

想定タイトル一覧

・シリーズ① 〜2つの領域の誕生〜
・シリーズ② 〜思想とコミュニティー〜
・シリーズ③ 〜受け継がれるDNA〜

隔週更新!たぶん。お楽しみに。

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余談:ディスカッションしましょう

偉そうに語っていますが、これらの内容はそれぞれの視点で語り合うのが大切だと個人的思っています。記事内容に関してのご意見、ご指摘、はたまた相談などぜひお寄せください。

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ではまた。




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https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=d1pjdbX9&area=1
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